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August 11, 2006

The reason that is demanded -Think about Osim's Football-

いよいよスタートした、オシム・ジャパン。オシムがどのような考えで日本代表を形成していくのか、その片鱗が見えた訳ですが、彼が求める要素とはどんなモノなのか、何故求めるのか、そういうモノを少し考えていきたいと思います。

*久々かも、こういうの。

・求められる理由 -何故運動量が必要なのか?-

良くオシムのサッカーは「走る」という要素が強調されます。モダンフットボールに置いて「走る」という要素は必要不可欠な要素であるから、と言えば簡単なわけですが、タスクの中身を見てみると、より論理的なモノが要素があるのではないかと思って、少々分析をば。サンプルとしては、昨日の代表のゲームではなく、彼が3年半率いてタスクを浸透させてきたジェフになるのですが、その辺はご了承を。それでは、何故、走らなければならないのか、を考えてみましょう。

ジェフのプレーディティールを考えてみると、

1.ポスト&サポートを中心に置いた攻撃構築
2.オリジナルポジションに縛り付けず、より多くの選手に攻撃参加・ダイナミズムを求める志向性
3.マンツーマンディフェンスなど、攻守の切り替えの素早さを前提に置いたグラウンド・デザイン

という部分が目立つわけですが、これを矛盾なく(スムーズに、リスクに沈まずに)機能させるために必要なものが「走る」という部分なんだと思います。

まず、一つ一つのディティールに置いて。まず、攻撃の方を見ると、ポストマンがボールを引き出すオフ・ザ・ボールの動きの量、そして収まった時点でよりダイレクトに近い形で落とせるサポートをするための距離を埋めるための動き、そしてそのポスト&サポートで生まれた時間を利用して、追い越して相手のラインを崩すためのランニング。そういうことをやっていくためには、高い意識(予測)、判断力と共に走るという要素が必要不可欠です。技術があっても、判断が出来てどこに行けば効果的なのか分かっていても、走れなければ繋がっていかないし、一つの要素が欠けても良い攻撃にはなっていかない。そういう意味では、多くの選手に(高い判断力・予測力と共に)走るという要素を求められていることが分かると思います。

守備に置いては、マンツーマンディフェンスを中心にしていることもあって、個々の選手が相手を捕まえていかなければならないのですが、対面の選手に運動量で劣ってしまうと、その選手は浮いてきてしまう。そうなれば破綻の要因になってしまいかねないだけに、個々に課される責任は重い。その責任を果たすためにすべきことは、まず走って、相手を自由にさせないということが必要になってくる(もちろんその後に局面で後手に陥らないということもあるけど)

で、局面的にこれだけ運動量を問われるにも関わらず、その攻守を繋ぐためにも運動量が必要になる。例えば、攻→守の切り替え。オリジナルポジションを離れれば攻撃に置いては効果的ですが、その分守備に置いてはオリジナルポジションを離れればリスクも大きくなる。そのリスクを埋めるためには奪われた後の素早い切り替えで、オリジナルポジションに戻って相手のマークをしなければならない訳で、そこを繋いでいくのが言うまでもなく運動量。逆に置いても同じことが言えるわけで(マンマークというのは受動的なモノで、オリジナルポジションが崩されやすい。しかしいい攻撃をするためには、素早い切り替えが必要になる)、ここでも大きな運動量が求められている。

こう改めて振り返ってみると、運動量がないと成立しないサッカーだということが分かると思います。成立しないからこそ、走れ、シンプルだけど、オシムの言っていることは間違っていない。シンプルだけど、論理的には合っていますからね。ただ、はっきり言って、これを90分間やっていくには、普遍的なチームの選手に問われる運動量の倍ぐらい必要になる訳で、それでも選手の走行距離が飛躍的に上がると言うことはおおよそ「ない」。そういう意味で、その距離の分を、より「賢く」、そして「考えて走る」というテーマが出てくるということに繋がっていくのだと思います。

・求められる理由 -状況把握と予測、そして判断力-

先に、上に答えを書いてしまってネタバレな訳ですが、もう一つのテーマである「考える」という方も考えてみましょう。まあ走りきれない分を選手の判断やインテリジェンスで埋めていかなければならないというのは、一つの答えな訳だけど、それに関してはとりあえず置いておいて(てゆうか、ジェフがそれを出来ていたとは思えないので、サンプルがない。運動量が落ちれば機能性も落ち、その解決方法としてジェフがそれを見いだしていなかった、というのが僕の私見。ポジショニングとか、リズムの抑揚(ペースコントロール)ということなんだろうけど……)、ここではより具体的に、一つのプレーの狙いを察知する力、そして次を見据え予測する力いう部分にスポットを当てて、考えていきたいと思います。

上記の通り、走ると言う要素がこのチームに置いて、とても大事な要素であることは事実ですが、それを求めているオシムが「走るだけなら、マラソン選手を呼べばいい」(うろ覚え)と言っていたのを覚えている人もいるのではないでしょうか?マスコミが「走るサッカー」を強調するばっかりに出た比喩だと記憶しているのですが、この言葉を指すところは、これがサッカーの中での出来事であり、走ることが正義ではないということ(と、僕が解釈している)と思っています。それは、走れることだけでは充分でなく、そこにサッカー的な判断が必要だと言うことを間接的に指している(と思っているのですが)と言うことを考えたとき、その判断の善し悪しに繋がってくる次のプレーを予測する力、一つのプレーの狙いや周辺の状況を察知する力なのではないでしょうか。

例えば、ポストワークに対してのサポート。確かにサポートのためにまず必要となるのはそのサポートを出来る距離に詰めていくと言うことが最低条件な訳ですが、その中でポストマンがどちらの足にボールをもっているのか(右足なのか、左足なのか)、どのような状況でボールをキープしているのか(半身なのか、完全に後ろ向きの状態なのか、フリーなのか、マークされているのか、マークされているのであればどちらに体を寄せられているのか)、こういう周辺事情を鑑みて判断を下せば、より効果的なプレーになっていく。もちろん周辺にいる相手の状況もあるし、そういうことを考えると判断材料は多岐に渡るわけで、上記の二つの力がとても大事になってくるし、プレーのクオリティに反映される非常に重要な要素と言えるのではないでしょうか。もちろんこれは一例であり、どのようなプレーにも言えることだと思います(攻撃だけじゃなく守備に置いても、ね)

サッカーというのは、一つとて同じ状況のないスポーツと言われています。だからこそ、「同じような状況」を作るための術を作るために監督は戦術的な指導して、ある程度「未知の状況」に陥れないようにする。これが戦術が不可欠である理由であるのかも知れません。しかし、ピッチでプレーするのは選手であり、それだけに、実際その戦術でさえ、サッカーの全てをトレースし、コントロールすることは出来ないと言うことにそろそろ気付くべきだと個人的には思っています。

だからといって、戦術を否定する気はありません。日々、未知の状況をなくすために進化・精錬されてきたタスクは、より効果を上げていることも事実です。ただ、今の日本に必要なのはより効果的なメソッドを新たに習うことがファーストチョイスではないはず。ピッチの上でプレーする選手達がその状況を捉え、予測し、プレーに反映させていくことが出来るようになること、そういうことをしていかない限り、もう日本は頭打ちになる気がしてならない。ただ、逆説的にそういう力を高められれば必ず日本の選手はもっと良いパフォーマンスが出せる、もっと強くなれる。

そして、それを賢者も又日本の選手達に求めているのではないでしょうか。オシムも戦術的な指導はすると思うし、前任者のように個々の選手に任せると言うことはないでしょう。しかし、一つ一つのプレーを捉え、次の状況をその状況から予測し、そこから導き出された根拠に基づいたプレーをすることの重要性を理解しているからこそ、「考える」「判断」というテーマの元、複雑で頭を使う練習を課しているし、その練習が実践的なモノが多くしている(練習試合も多い)個人的にそう捉えています。

*現状では、今の日本の選手達でこういう意志をもってプレーしている選手は非常に少ない。そして世界と比べて大きく劣る部分だと感じていました。僕は戦術なき中で自分たちが主体的に考えてサッカーをしていけば、こういう力が鍛えられていくのではないかという「期待」を持っていたからこそ、ジーコを好意的な視線で見てきましたのだけど、結果としては余り育ったとは言えない(もちろん育った側面はある。ずいぶん主体的にプレーできるようになったし、内向的で戦術の奴隷でしかなかった所から、ある程度脱却を出来た)オシムになって、明確な意図を持って指導して、短期間である程度の成果を出していることを見たら、ジーコは志向こそ持っていたけれど、過信という部分も大きく、又育てる術を持ち得なかったということを感じざるを得ません(トルシエ?このテーマに関してはそれ以前の問題だね。彼はそういう志向性をほとんど持っていなかったから、オートマティズムの構築、戦術によるピッチのトレースをより強く志向していた。まあそのレベルにまで日本が至っていなかったからとも言えるけど)日本の選手が彼の指導でどこまでその力を育てられるのかは分からないけれど、ただ、その育て方を知る上でも彼が監督になった価値はとても大きいのではないでしょうか。こういう力が付けば、プレークオリティーの向上はもちろん、戦術はより深みを持つし、こなすだけではなく運用できるようにもなっていくはず。全てに置いて、日本のサッカーに深みを持たせる監督として、期待値は非常に高い。まあ盲目的な期待は駄目だし、厳しい目で見ていかなければならないのは分かってるんだけどさ。

ということで、ずれたりしてて、まとまりがないけれど、こんな感じかな。とにかくオシムたんにはとても期待が大きいです。政治的、反体制的な要素に興味が向いている側面もありますが、僕はあくまでオシムたんにあくまでもフットボールを期待しようと思ってます。オシムたんのおかげで頭がばしばし働くし、考えることが楽しい。こういう状況が続くと良いなー。ということでとりあえずここまで。

*本当はもう一つテーマがあったの。「このチームにファンタジスタの居場所はあるか?」というテーマ。俊輔ヲタで、俊介ファンだからね。狩野のこともあるし。まちゅいに関しては、もうモダンフットボールに適応している側面があるから、余り心配してないのだけど……。現状では厳しいよね、どう見ても。やっぱり、羽生だったり、山瀬だったり(それはそれで嬉しいんだけど)運動量が高く、機動力を持つ選手だと思うんだよね、ピースとして嵌る選手は。一つの希望は羽生という適応する選手がいながら、ポペスクやクルプニコビッチといった機動力よりも技術や経験、ビジョンを持つ選手を獲ってきた所かな……。ジェフの金銭的な事情もあって必ずしも求めていた希望の選手だったかどうかは分からないけど、オシムたんが2年連続で同じポジションに同じような特徴を持った選手を直接選んだ、というところに少しだけ希望はあるのかな、ないのかも知れないけど。まだこれに関しては答えが出ない。

*又、ちょこちょこ直すかも。何より暑くてさ、知的好奇心はあるけど、余り頭のエンジンがぎゅんぎゅん回ってる感じがないんだよね。DHA飲んだら回るかしらん。

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Comments

この「オシムのサッカー」への考察は素晴らしいですね。これに触発されて、僕も考えてみたいと思いました。


>「このチームにファンタジスタの居場所はあるか?」というテーマ

これに関しては、居場所はあると思いますね。オシムはテクニシャンはけして軽視しないと思います(軽視していたら小林大悟は呼んでいない。)

ユーゴで中心にしたように、日本にストイコビッチがいれば絶対に中心として使うだろうし、似たようなタイプであるスシッチとの共存もしてました。

重要なのはタイプの問題ではなく、絶対能力やパフォーマンスの問題だと思います(なので前俊や狩野は使われない。)「考えて走る」面で最低限の水準を満たしていれば、少しくらい機動力、運動量、守備力が欠けていても起用するだろうというのが私見です。

ただオシムは松井を重要にするような事を匂わしているので、俊輔との共存となると微妙ですね。先発で使うとしたらどちらか一人、そして現時点では松井を優先しそうな気はします。

ただ23人枠には入れると思いますし、個人的には入れるべきだと思っています。シャドータイプだけでは、限界というか、壁にぶつかる状況もあると思うので、アクセントとして使わない理由はないかと。

でも俊輔は4年後を考えると年齢面がネックになるかもしれませんね。年齢で急に衰えるプレースタイルではないですし、技術や判断は向上の余地はありますが、少なからずフィジカル面では衰えると思うので。

Posted by: souno | August 13, 2006 at 06:15 PM

「このチームにファンタジスタの居場所はあるか?」というテーマについて、先走ってしますのですが...

 Jリーグ発足以前で随分と以前のことですが、深夜のサッカー番組でイングランド・プレミアリーグ(多分)の試合を放送していました。その試合は驚く程つまらないものでした。ただし、その試合はボールも人もよく動いていたのです。ボールを持った選手の近くのスペースに味方の選手が走りこみパスを受け、ワンタッチ・ツータッチでパス。これを繰り返していました。パスの成功率は高いのですが、3人目の動き出しが遅いのと、守備側の選手もマンマークを忠実におこなうので、それ以上のこと(くずし)はおこらない。まるでパスル(5マスx5マスの1マスだけ欠けたパズルで1マスの空きスペースを利用してピースをずらしていき絵を完成させるパズル)、あのパズルを人がやっているのを見ているようでした。「欧州のトップリーグの能力のある選手達を揃えてこんなつまらないゲームを演出することもできるんだ」と、唖然しました。その理由を今考えてみると、両チームの実力と戦術が似ているのと、各選手の(監督が求めている)能力が余りにも似通っていたからだと思います。各選手の差異がなく、パズルのピースのように余りにも均質だったのです。

 トリニダード・トバゴ戦では、連携が完全ではない現時点ではオーバースピードともいえるパス回しを成功させているにもかかわらず、崩し切れてはいなかった。目指すサッカーは、ザックリ言って「プレミアリーグの驚くほどつまらない試合」からトリニダード・トバゴ戦にひいた線の延長上にあるともいえると思うのです。
 
 要は、単に連動性だけでも、単に意外性だけでも相手チームの脅威にはならないということだと思います。普通は「ワンタッチプレーが続く攻撃は防げない」というような表現がなされるのだけれども、「素早い連動性による攻撃をしかければ、ほぼワンタッチしかできない」ということもできる。その素早い動きのなかで、その適切な位置に走りこむのはエネルギーの問題ですむのだけれども、相手チームが強くなってくると、[ほんの少しなら思っているコースからパスがずれても何とかワンタッチでつないで、攻撃の有効性(正確性+スピード)を取り戻せてしかもコケない(高速での姿勢制御と技術)]とか、[このままのパススピードでは速すぎて、次の選手あたりで破綻してしまいそうだから、スピードを緩める変わりにコースが絶妙のパスを送ってやることができる(高速での思考と技術)]とか、それに3人目の動きまで言い始めると言葉ででは尽くせないほどになるのでしょうが、まあそのようないろんなことが必要になってくる。
 
 相手チームが強くなってくると、仕上げ段階は一段と難しくなり、アシスト、もしくはシュートの少なくともどちら一つかには意外性がなければゴールは生まれない(単なる偶然という恐ろしいこともフットボールにはあるが)。
 
 意外性のもとは、自分的に言えば「一定以上の差異を生み出す力」なのだが、サイズ・身体能力とか個体の属性では差異を生み出しにくい(どころか生み出されてしまう側の)日本人にとっては、連動スピード(メイン・エンジンは多少貧弱だけれども、バーニア・エンジン込みで考えると優秀な運動性による)、連携的発想的な意外性(ジャパニーズ・テレパシー"以心伝心"、瞬時に意を汲み取る力による)が必要になってくる。

 こう書かれてみると、オシムジャパンのメンバーに求められている能力は、できるかできないかは別にして、今までの日本的ファンタジスタがもっていた能力と大きく異なるものではないと思えてきませんか。文章力がないので思えてこないかもしれませんが、書いた本人はそう思って書いています。

 というわけで、現在の私の考えは、「どちらかというとファンタジスタの居場所はない」というか「ファンタジスタに見えないのじゃないか」ですが、全員がファンタジーの欠片を持たなければいけないと思います。俊輔の高速連動版「本当に思ったところに来るパス」伸二の高速連動版「イーグル・アイ」を見ることができたら、どれだけ幸せでしょう。

Posted by: テーベ | August 13, 2006 at 06:24 PM

sounoさん、こんにちわ。

いやあ、お褒めの言葉ありがとうございます。

で、「ファンタジスタの居場所」についてですが、確かに技術的な部分を軽視する人ではないと思うので(工藤や水野、で、外国人選手を見ても)、絶対能力的に高ければ使ってくれるというのが、そうなってくれればいいなぁと思いますし、嵌らない時のオプションとして個人の力がアクセントとして必要になると言うのも同意できるので、本当にそうなってくれることを願うばかりです。

比較として俊輔個人で生み出せる実効性がオシムの作り上げるメカニズムの実効性を上回らなきゃいけないということになるんでしょうね。俊輔を入れるとしたら、現状の4-4-2ならやはり2列目、ポストマンへの素早いサポート、バイタルエリアでボールを引き出してアクセントを付けるということが仕事になってくるわけですが(守備的な側面はさておき)、プレーヤーのタイプとしてプレッシャーの薄い地域でフリーとなって技術を発揮する選手で、チームとして求められる役割とは少々違う(僕は俊輔にバイタルでも活きる選手になって欲しいと思っているのですが……)そうなると位置づけとしては満男や伸二と同じなのかなぁと。で、彼らとそんなに能力的に大差ない俊輔も同じ位置付けに置かれてもおかしくないかなぁと言うのは不安なところです。まあ満男や伸二が呼ばれないのは、彼らのパフォーマンスもありますから一概には言えないですが……。

で、松井との共存は仰られる通りおそらくないでしょうねぇ。まあそれは端から諦めてる側面もありますけど、松井にも頑張って欲しいですよ。てゆうか、どっちか出てくれれば……(弱気)松井はこのチームでも充分機能できる選手だと思いますし(元々俊輔とはタイプが違いますし。よりアタッキングエリアでのプレーを好む選手ですから)、後は短い期間でいかに適応するかだけだと思います。アレックスのポジションですかねぇ。

'90ユーゴのこととか、逆に聞きたいこともあるのですが(随分前に見ただけでほとんど記憶にないんです、エピソード的なことは良く耳にしますけど……)、ここでそうするのもあれなので、その辺も絡めてこちらこそ楽しみにしてます。ではでは。

Posted by: いた | August 14, 2006 at 02:38 AM

テーベさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

相手のラインを崩す術というのは中盤のラインを崩す術とは又違った種類の術だと思いますし、より質の高いイメージの共有、技術の精度という部分が必要となってくるのは分かります。そしてその中で差異を作り出すのが、"連携によって生み出される意外性"(そうなると直感的にイメージを共有出来る選手が複数人出てくることが必要になるってことで良いのかな)であり、個人のファンタジーによる意外性とは少々方向性が違う。グループとして作ることを求めている。ということでよろしいでしょうか。とりあえずその方向性で進めていきます。

基本的に意外性というのは相手があることなので、それはグループであろうが、個人であろうが、どちらでもそこに優劣はないと思っているので、何とも言えない部分があります。そして、その実効性の比較に置いて、オシムが個人としてのファンタジスタを選ぶのか、グループとして生み出す連動性を選ぶのか、ということなのかなぁと思っているので、現状では何かを判断を下せるない状況だと感じています。ただ、志向としてグループで崩すことを考えているのかなぁとは思いますが。

で、人海戦術的に多数の選手が前に上がり、多数の選択肢を作ることで、選択肢の内の使えないモノがデコイとすることで"意外性"を生もうというのが、オシムの考えていることなのではないかなぁと。だからこそ、オリジナルポジションを崩し、多くの選手が攻撃に参加することを求めているわけで。もちろん理想としては書かれたような、個々がアイデアを持ち、そのイメージが複数人でびったりあって共有し、相手を崩すことができる、それがファンタジスタの代用となるいうことかも知れません。しかし、多分それを代表チームで作るのは無理だと思いますし、残念ながら世界的にそれを出来ているチームは一握り(いや、よほど相性が良くてコンビが合うとかぐらいでしか、ないと思います。偶発的にはあるにしても)で、現実的ではないのかなと。で、デコイというものは、その理想が果たせないからこそあるモノなのではないかと。サッカーは騙し合いの側面もありますし。

理想という部分を考えてみると、現状では日本には考えも及ばない状態です。今は状況を素早く捉える力、そして捉えながら先の展開を考える力、予測する力を鍛えている状況です。鍛えたところで理想に到達できるかどうかは分かりませんが、まだまだスタートしたばかりなので長い目で見ていってもらえればと。先は長いですから。

少々理解しきれない部分、意図を捉えきれない部分があって、期待したような返答とは違うかも知れませんが、その辺はご容赦を。ではでは、又よろしくお願いします。

Posted by: いた | August 14, 2006 at 03:40 AM

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Tracked on August 11, 2006 at 07:20 PM

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