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August 05, 2006

For a breakaway of an entirely negative flow@J1 第16節 Fマリノス vs アルビレックス

遅れました。色々あってねぇ。でも未だにこの試合のことを考えると、ちょっと顔がほころんじゃいます。でも、冷静に行きますよ。

2006 J.League Division1 第16節

Fマリノス 2-0 アルビレックス @ 日産スタジアム「For a breakaway of an entirely negative flow」
F.Marinos:42'ドゥトラ 49'山瀬功治

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本達也、DF栗原勇蔵、松田直樹"打たなきゃ!"、河合竜二、MF上野良治"匠"、田中隼磨"おめ、とにかくおめ"、ドゥトラ"虎神"、マグロン、山瀬功治"待ってたぞ、俺たちの10"(→86'吉田孝行)、FW坂田大輔"走って走って起爆剤、ゴールはお預け"(→74'清水範久"らしいっちゃらしいんだよね")、マルケス(→89'大島秀夫)

アルビスタメン:GK北野貴之、DF梅山修、喜多靖、海本慶治、三田光、MF宮沢克行(→46'松下年宏)、シルビーニョ、寺川能人(→72'六車拓也)、鈴木慎吾、FWエジミウソン、矢野貴章(→76'船越優蔵)

日中の暑さはどこ吹く風、日が落ちてからは気温も落ち、風もあって(7階のコンコースは超強風だったけど)、選手達にとっては動きやすいコンディションが整った中でのゲーム。

Fマリノスは何度も書いている通りリーグ戦に限っては4/29のサンフレッチェ戦から勝ち星に見限られており、中断明けも1分け2敗とどん底。岡田監督の去就も噂される中で、このゲームに向けてメンバーを大幅に弄ってきた。不安定な4バックから3バックに再転換し、ボランチには上野、トップ下には山瀬功、トップには坂田と、怪我や起用方針により出場機会が限られていた選手が一気にスタメンに名を連ねることに。対するアルビレックスは、中断明けレッズを完封したもののその後は失速、その中でファビーニョが怪我でスタメンから外れ、宮沢がスタメンに入った。

前半

開始早々、坂田が猛烈にプレスを掛けて隼磨がインターセプトすると、山瀬とのワンツーで抜け出してエンドライン際まで持ち込む。このプレーで生まれたCK、山瀬のアウトスイングのキックにセンターでマグロンがヘッドで合わせてファーストシュート(イイ勢いを持って枠に飛んだが北野の正面)このプレーを皮切りに、序盤からフルバーストでFマリノスは猛攻に出て、そして立て続けにチャンスを生みだす。

セカンドチャンスは1分後、右サイドハーフから飛ばされた上野のフィードはマルケスとマーカーをすり抜けて裏へ、その落下地点をうまく予測して切っ先を制した坂田がラインを突破し、GKと1vs1。右サイド45°から放たれたシュートは素晴らしいコースに飛んだが、ポストに阻まれる形でゴールならず。しかし、止まらない勢いは見事な形を生む。

マツの鋭いインターセプトから生まれた展開。そのまま持ち上がろうとしたところで受けに来たマルケスへ預けると、そこに合わせる形で山瀬が走り込み、山瀬とマルケスが二人でパスを交換し合う形で左サイドを局面打開(ワンタッチツータッチでの壁パスの連続)、最後はライン際からのマルケスのスルーパスに山瀬がボックス左に走り込む形となり、山瀬はグラウンダーで折り返した(が中は合わず)結果は残念だったが、余りに美しい見事なコンビネーション。

その後も、Fマリノスの猛烈な攻撃は止まない。その裏では守備も抜群に機能。相手の楔に狙いを定め、フォアチェックから、中盤での網張り、ディフェンスのアプローチ&カバー、非常に機能して攻撃の芽を根こそぎ摘み取り、そこから素早く攻撃に移っていた。プロセスに置いては長いフィードからセカンドボールを狙う形だったり、左サイドのブラジリアン・トリオの繋ぐ力に依るものだったりと、まだ整理されていた感はなかったものの勢いもあってうまく流れ、そこからチャンスを作っていった。

ドゥトラの嫌らしい斜めへのドリブルでズレを生み出すと、最後はフリーとなったマルケスへスルーパス、マルケスはラインすれすれでふんわりとしたクロスをファーに入ってきた隼磨へ、これは北野に寸断されるがこのこぼれ球を後ろから押し上げてきた上野がダイレクトで狙う!(正面、素晴らしいシュートだった)立て続けに、もう一個。栗原のヘッドクリアをうまくドゥトラが拾い、近くにいたマグロンへ落とす形に、マグロンは左サイドに開いて動き出していたマルケスを見逃さず展開し、マルケスは左サイドを完全に抜け出す。マルケスはフリーで深くまで持ち込み、柔らかく、イイ高さのクロスを供給、そのボールに飛び込んできたのは坂田!マーカーを振り切り、完全にフリーの状態で合わせる(超絶好機も北野のセーブに阻まれた、惜しい!)

勢いある攻撃で完全にゲームの趨勢を握っていたにも関わらず、ゴールだけが足りないという前節を彷彿とさせる嫌な流れ。これが「負の流れ」なのかと考えていると、アルビディフェンス陣もパニック状態から脱して少しずつ安定し、ゲームは小康状態に。守備の方は相手のミスにも助けられて(エジミウソンがマツをかわした所で転倒してくれたのは余りにラッキーだった。アレはやばかった)相変わらず安定していたものの、勢いに任せて攻めていたときには見えなかった粗さ(即興コンビネーションに置けるズレ、ビルドアップの甘さなど)が出始め、序盤のようなスムーズな攻撃が減ってしまう。

時間と共にアルビレックスが自分たちの形である縦の出し入れ(楔とポスト、サポートとダイナミズム)こそなかなか出なかったものの、ロングレンジのシュートやカウンターなどでチャンスになりそうな形を作ったりと、アルビ側に流れが行きかけて終盤にさしかかると、これまで見放され続けてきた神様に微笑まれる形でようやくFマリノスに先制点が生まれる。ブラジリアントライアングルで攻撃を作って、左サイドマルケスのクロスは相手にはね返されるものの、セカンドボールに反応したのはドゥトラ。浮き球をダイレクト右足アウトで狙うと、余り強いシュートではなかったものの、シュートブロックに入ったDFの足に当たり、コースが変わってゴールに吸い込まれた!ようやくようやくの先制点!序盤のフルバーストなプレーも、あの勢いも全ては前半での先制点のため。非常にラッキーな形ではあったけど、何もかも思い通りに進まない中で、こういう形でも実に繋がったこと。とても価値のあるゴールだった。

これで勢いを取り戻したFマリノスは、直後にマグロン→山瀬とうまいキープを絡めて中盤を作り、最後は隼磨のクロスから坂田のフリーでのヘッドというシーンを生み出すなど、最後まで攻め続けたが、結局追加点は生まれず。前半は1-0で折り返す。

後半

後半頭から宮沢に代えて松下という交代を施すアルビ。Fマリノスの方は交代はなし。

ハーフタイムの修正が効いたのかアルビのパスの回りが良くなり、開始早々矢野のヘッドに繋げるなどイイ立ち上がりを見せたアルビでしたが、ペースはまだFマリノス。縦パスをインターセプトした松田がそのまま将軍様オーバーラップ発動で一気に相手を何人も抜き去って局面打開、そのままバックラインを突破しフィニッシュというシーンまで持ち込むなど(最後は中途半端な中への折り返しが阻まれる形)、追加点への意欲が見える。すると、開始まもなく追加点が生まれる。セカンドボールを上野がヘッドでインターセプトした所からスタート、そのボールが坂田に入り、ポストの形でマグロンへ。バイタルエリアでフリーとなっていたマグロンは躊躇なく強烈なミドルシュート、これは北野がはじいたもののこのリフレクションにマルケスが反応。左サイドエンドライン際からグラウンダーのボールを折り返すと、ニアに入った坂田を通過し、ゴール前にボールが入っていき、そこに詰めていたのは山瀬!難無く押し込んで追加点!堰を切ればこんなものかと言わんばかりの非常にイージーなゴールでしたが、良治たんの流れを読んだインターセプトから始まって、鮪の躊躇なきミドル、鰻のフォロー&クロス、坂田のスルー、そして山瀬のプッシュと一人一人がしっかりとピッチの状況を捉え、次を予測していたことがうまく繋がってゴールになったのかなと。これで2点差、大きなアドバンテージを得た。

アルビはこれである程度攻めざるを得ない状態になるが、なかなか攻め手が掴めない。Fマリノスは序盤から続けていたプレスがこの後半も継続していたことに関連するのだけど、坂田、マルケス、山瀬が前から追い、次のターゲットを狙って上野を中心に収縮早く囲い込み、長いボールに対してはディフェンスが前で狙う、といった形でチームとしてのディフェンスがしっかりと機能していたかなと。奪った後の攻撃面を見ると、最後の部分で精度を欠いたりしていたものの、ゲームの流れを譲らない。

守備に意識を裂きながら、攻撃時には相手をいなすようなボールクルーズをしてチャンスを伺うFマリノス、攻めたいがなかなかボールが奪えず押し込まれ、攻めどもそのとっかかりの掴めないアルビという流れの中で、Fマリノスはこれまでの閉塞感が嘘のような中盤でのパス回しを見せる。その中で、山瀬のサイドでのキープに上野がオーバーラップ、グラウンダーのクロスに最後はマルケス(オフサイド)、バイタルでマグロンの抜群のためから坂田がGKと1vs1(外しちゃった)など、Fマリノスがチャンスを作りながら、時計が進む。終盤にかけて岡ちゃんは精力的に走り回った坂田に代えて清水、そして復活ゴールの山瀬に代え吉田、マルケスに代え大島を投入。鈴木監督は寺川に代え六車、矢野に代え船越を入れ、最終局面に入っていく。

が、結局この交代策が展開を動かすことはなく(ジローが鮪のスルーに素敵に抜け出してシュートをGKに当てるという神業や、アルビもロングクロスの落としをミドル、はじいたところを船越プッシュという危ういシーンはあったけど)、最後まで集中力を保ってこのまま2-0でゲームを締め、Fマリノスは4/29のサンフレッチェ戦の以来、6試合ぶりに勝ち点3を得た。良かった……。

終盤の良治たん、マグロン、ドゥトラのイエロー(虎はふろん太戦出場停止)が余計だったこと、サブが入って展開が少し悪くなったこと、相変わらず決定力不足なことなど、まだまだ気になる部分はあるにしても、悪い流れの中でもがき、苦しみながら、それを自らの手で断ち切って勝ち点3を手に入れたことは非常に価値があったのかなと。

試合開始直後の全開ばりばりの猛攻、前線からディフェンスラインまでチーム全体が前への意志と集中力を保ち続けたディフェンス、そういう部分を見てもこの試合に賭ける気持ちという部分が非常に見えたゲームだった。それでも実らず、最終的に先制点は大きく運に助けられた訳だけど、その先制点の幸運は間違いなく自分たちで引き寄せたもの。これまではそれにさえ恵まれなかった訳で、それを引き寄せられたというのは、一つ状況が上向いたと感じられました。この状況を脱したかどうかは分からないけれど、このゲームに関しては本当に全てが伴ったゲームだったと思います。

で、このゲームが好内容になった原因を考えると、様々な要因があると思うのだけど、クローズアップするとしたら中盤のトライアングルかなと。アンカーとして抜群の状況察知とポジショニングで随所に存在感を見せた上野、行動半径の広さ、気の利く顔出し、抜群のテクニックでチームを流したマグロン、そして抜群の動きだしと嗅覚でボールを引き出し、前線と中盤を繋ぎ続けた山瀬、彼ら個々の出来が非常に良かったことで精力的に仕事してくれたことで、彼らが常にボールに絡んで今までのFマリノスにはなかったチーム全体が「繋がる」感じを作ってくれたのかなと。

まあ簡単に言えば、彼らが常にイイ距離感とイイタイミングでサポートやパスコースメイクをしたりして、顔を出してくれることをとても良くやってくれていたのかなと。こういうプレーがあることで、常にボールホルダーは複数の選択肢を持つことが出来るし(パスかドリブルか、短いパスなのか遠いパスなのか、ワンツーなのかとかね)、次の流れが用意されることでボールが流れる。もちろん彼ら以外の選手達もプレーに集中し、プレーへの積極性、関与意識高くやっていたからこそチームが流れていたと思うのだけど(今日は任せきりということはそんなになかったと思う)、その中でも彼らが影響力を見せてくれたことというのはとても良かったなと。

とにもかくにも、チームがうまく回るか回らないかは意識の問題。このゲームだけで終わらせず、常にこういう高いモチベーションや意識を持ってプレーすることで、こういうゲームを続けることが出来るようになるのかなと。ディフェンスも良かったよ?とてもね。チーム全体が連動して、一つ一つのプレーが無駄にならない形が良くできていたし、それに嵌らない形の時も落ち着いて対処できていたと思う。これをとにかく続けて欲しい。相手がふろん太でもね。

アルビのこともちょっとだけ。えーと、こういうタイミングでこういうチームと当たるという運のなさもあるのだけど、この日は余りに自分たちのやりたいことを厳しく制限されてどうにもならなかったかな。個人的な印象として勤勉なアプローチとオートマティックなボールの動かし方から崩しに至る過程を持っているチームだと思ったのだけど、勢いに押されてプレスを掛けるきっかけを掴めず、攻撃に関してはほとんど0。ノーチャンスだったかな。

*何となくだけど、攻撃面の課題を高い位置でボールが奪えないということにするのはいかがなものかな?日本サッカー全体に言えることかも知れないけど、状況が整わないと出来ないというのは???と思う。全体が引き気味だと機能しないのは分かるけど、ね。基本カウンタースタイルから少しずつ変わっているわけで、コンパクトに布陣を保って高い位置で奪ってから切り替えてという形じゃないと出来ない形ではないと思う。中盤で時間を作って全体を押し上げて、そこから何かをスイッチにオートマティズムを出せる形を作れば、もう少し良くなる気がする。縦の出し入れ(楔→サポート→ダイナミズム→局面打開)の形はとてもイイと思うし、タレントの特性も良く活かしていると思うのでね。出来るときと出来ないとき、出来ないときにどうするかというのは腕の見せ所何じゃないかな?

ということで超遅いけど。A3かな次は。しかし良かった……正直ぐったりしたもん。しかし、ふろん太とやったらどうなるんだろう……まだ完全に抜け出たのか確信が持てないのが辛いところ。ブラジリアントライアングルなしで勝てたら自信になるんだけどねぇ。まあこの一週間で疲労を抜き、イイ準備してね。頑張れ頑張れ。ということで個々まで。

*華試合?まあセルティックはメンバー揃わないわ、コンディション悪いわ、良いプレーできるはずない。勝って当たり前。オーシがゴール感覚を取り戻したこと、平野の左が結構いけること(ただ鮪と鰻とのコンビはあんまり合ってないんだよねぇ……)、大ちゃんが復活したこと、などなど良いこともあったし、有意義だったと思うけどね。狩野はこれをきっかけに覚醒して欲しいな。暑いからチャンスは来るよー。やってもらわないと困るよ。ジローはこれで残弾使い果たしたなんて勘弁な(苦笑)

*俊輔は乙。ハーツ戦でやってくれればいいさ。

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