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July 23, 2006

掟通りの決着@J1 第14節 フロンターレ vs レッズ

やっぱり上位は良いよ、緊張感や高揚感が違う。中位で安穏としてちゃ魅力がスポイルされちゃうんだね。早く戻ってこういうゲームを味わいたいね。って、ゲームと全く関係ないことを……。見に行けて良かった。

2006 J.League Division1 第14節

フロンターレ 0-2 レッズ @ 等々力球技場「掟通りの決着」
Reds:30'田中達也 76'永井雄一郎

Super Soccer

ふろん太スタメン:GK相澤貴士、DF箕輪義信、米山篤志、伊藤宏樹、MF谷口博之、中村憲剛、長橋康弘(→50'黒津勝)、マルコン、マギヌン(→60'松下裕樹)、FWジュニーニョ、我那覇和樹(→67'鄭大世)

レッズスタメン:GK山岸範宏、DF堀之内聖、田中マルクス闘莉王、坪井慶介、MF鈴木啓太、長谷部誠(→67'内舘秀樹)、平川忠亮(→73'相馬崇人"こんな使われ方するなら……")、三都主アレサンドロ、山田暢久(34'黄×2=赤)、小野伸二、FW田中達也"復活弾"(→75'永井雄一郎)

「修羅場3」と銘打たれたフロンターレの再開後強豪3連戦の2戦目。等々力はほぼ満員、ホーム側は水色のフロンターレカラーに染め分けられた。前節の出来は対照的、マルクスを失うことになりながら、後半一気の3得点で鹿島を撃墜し一つ目の山を越えたフロンターレに対し、田中達也がようやく復帰したものの、ワシントン、ポンテを怪我で欠いたことが響いてアルビに苦杯を舐めさせられたレッズ。勢い的には少々差があるか。

その中でフロンターレは森を出場停止、寺田を怪我で欠く中で、ディフェンスセンターに米山、右サイドに長橋を据える普段通りの3-4-1-2、レッズの方は長谷部が出場停止から戻ったものの、ポンテ、ワシントンは戻れず。田中達也をトップにその下に山田暢久と伸二を据える3-4-2-1。

前半

両チームの勢いが表れたのか、ふろん太ペースで始まった前半、アウトサイドに起点を作りながら、同じサイドのスペースを突き、ボールロストの後も前から素早く、そして激しくアプローチを掛けて攻撃の芽を摘みと、攻守に充実した立ち上がり。ファーストシュートは谷口の素晴らしいカットから生まれたショートカウンターで獲ったセンターよりのFKをマルコンが狙ったもの(良いシュートだったが枠上)

レッズの方は、田中達也が孤立しがちでなかなか良い形になる数は少なかったが、個々の技術の高さで散発的ながらチャンスになりそうな形を作り出す。レッズのファーストチャンスはトゥーリオのアーリークロスから伸二が遠い距離ながらヘッドで狙った(良い弾道を描いてゴールに飛んだがバー)

フロンターレの切り替えの速さが目立つ中で、新加入のマギヌンが両サイドのスペースに流れたり、カウンターからチャンスを作ったりと押し気味ながら、レッズも両サイドからチャンスを作ったりと、攻め合いの様相。しかし、流れのスムーズさ、ボールの回りなどはフロンターレの方に質を感じる展開。ボールを大事にしながら、良く展開を見てボールを動かして、フリーの選手を作り出して質の高い攻撃を繰り出していたかな。

時間と共にゲームが落ち着くと、個々の技量の上回るレッズが攻める回数が増え、相変わらず両サイドから攻め立てる。山田、小野がサイドに流れたり、引いたりと動くことで浮いてきたり、少し空間を作ることで田中達也がワンタッチで前を向いたりという形で高い位置に起点が生まれ、そこから攻めていく形でリズムを引き寄せた。そしてそのリズムの中でレッズに先制点が生まれる。

左サイド、トゥーリオのインターセプトから、伸二がセカンドを拾って奪った後にポジションを上げていたトゥーリオへ。トゥーリオはダイレクトで田中達也へ通すと、田中達也ドリブル発進。細かく、そして加速のいい「らしい」ドリブルでマーカーを剥がし、そのまま素早く左足を振り抜く。低く抑えられた強烈なシュートはニアに向かい、相澤の対応を許さず、そのまま突き刺さった。まあ素晴らしいドリブルシュート、細かいステップでギュギュっと加速して相手との距離を作ってそのままシュートと、自らが作り出し、自らが決めたという彼の能力が最大限生きたゴールだった。ふろん太としては序盤伊藤が楔に対してかなり厳しく行っていたけど、時間と共にアプローチが少し緩くなっていたかな(ボランチが結構前に上がるから、バイタルが開いてくることも影響しているのだろうけど)前を向かせて、ドリブルできる余裕を与えてしまったことが痛かった。とにもかくにも長期離脱後初ゴール、おめでとう。

これでレッズに完全に流れがいくかと思われたが、サッカーの神様はそんなことを求めていなかったようでゲームは荒れ模様に。CKの小競り合いで山田がカードを受け(異議?)、その後すぐさま空中戦の競り合いで肘が出たのか、立て続けに2枚目。久々にジョージ劇場開幕。山田は退場、レッズは前半の内に数的不利を負うことに。

これで又流れはフロンターレに戻り、フロンターレが攻める時間が増えたが、レッズも水際で凌ぐ展開に。終了間際には8人ぐらいが攻撃に出て厚みのある攻撃を仕掛けたがこれも実らず。結局前半は0-1で折り返す。

後半

守備に重きを置きながら、伸二や田中達也の卓越した技術で少ない人数ながら攻撃を成立させていくレッズが良い立ち上がりを見せる。その中で田中達也が独力で一枚こじ開けたところで引き倒され、PK?と思われるシーンや(笛は鳴らず)、細かいパス回しから2列目から飛び出した平川が伸二の股抜きスルーパスを受けて1vs1のチャンスを作ったりと(相澤が何とか足でナイスセーブ)、タレントの質の高さを証明するようにチャンスを作る。

数的優位がありながら、なかなか良い形が作れないフロンターレは、早い時間帯から動く。右サイドの長橋に代え、黒津を投入。それに伴って前に人数を増やし、4バック(米山が右、マルコンが左)にする。この修正もあって両サイドがフリーで上がれるようになって、攻め込むシーンが増えたが、ボックス中央にしっかりと人数を保ち、フィニッシュの所では危機察知の早いレッズの守りの前になかなかシュートチャンスを作れない。逆にレッズのカウンターに脅かされたりと、なかなか思い通りのゲーム展開になっていかない(平川のオーバーラップで右サイドを破りクロス、谷口の素晴らしいクリアだったものの、そのこぼれを伸二が拾って狙ったが相澤セーブ)

攻めども破れずというもどかしい流れの中で、関塚監督はマギヌンに代えて松下を投入し、中盤は松下・谷口・中村の構成に。その松下が強烈なミドル(ポスト直撃)を放ったりと効果はそれなりにあるものの、やはり最後の所はレッズのディフェンス陣が強く破れない。残り25分という早いタイミングでもう関塚監督は3枚目、前節振り向きざまの素晴らしいシュートでJ初ゴールを上げたチョン・テセを我那覇に代えて投入、ブッフバルト監督も長谷部に代えて内舘を投入し、更に後ろに厚みを加える。

時間が経つと共に、さすがに攻めに出る回数が減り始めたレッズ(平川→相馬、田中達也→永井という交代も施した)、ボールをキープしながら大きくボールを動かしてサイド、ボールを出し入れしてスルーパスなど、人数を掛けて揺さぶろうとするフロンターレという展開は変わらず(更にはっきりしていたかな)しかし、リトリートされてスペースがなく、閉塞感を打開できない。

すると、センターサークル付近で松下がボールロストすると、3vs2のカウンターに発展。ボールを奪ったアレックスがそのままボールを運び裏に出た永井へスルーパス、オフサイドはなくGKとの1vs1を永井が制し、流し込んでレッズに追加点が生まれた。うーん、もったいないけど、人数少ない中でアプローチに行き、訪れたチャンスをしっかりと決めきったレッズを褒めるべきかな。これで決着。

2点目の後、レッズはラインを押し上げてコンパクトなゾーンを作ろうとした中でフロンターレがうまくバイタルを使うシーンも出たが、水際で坪井の良いカバー、山岸の良いセービングで最後まで破綻せず。結局2-0でレッズが快進撃をしてきたフロンターレに3節以来の土を付けた。


同じリアクション型のチーム同士の対戦と言うこともあって、先制点というファクター、そして持ち味を出せた方が勝つという典型的なゲームになりました。レポートの中でも書いた通り、両チームの熟成度、完成度という点では差はなかったと思うけど(というか、ふろん太の方に分があったかな)、ゲームの状況、個々の質、局面における対応力と言う部分ではレッズの方が一枚上手だったのかなぁと。

まあ引かれて現実的に運ばれた後の展開は置いておいても、ワンプレーをものに出来たレッズと最後の部分でレッズの最終ラインを崩しきれなかったフロンターレという部分では差があったし、逆説的に少しの厳しさが足りずに失点に繋がってしまったフロンターレと最後の部分で踏ん張れたレッズという面でも少々差があった。まあ展開が違う方向に流れていれば、又ゲームも違う方向に流れていったとは思うけどね。様々な要因が今日はレッズに優位に働いたゲームといえるのかなと。

しかし、負けたとはいえフロンターレのサッカーは勝ち点をここまでしっかりと積み上げてるだけの質を備えている様に見えました。切り替えの速さ、攻撃構築など、特に攻撃面では非常に良い部分が沢山見え、リアクション型のチームとはいえしっかりとチームとして主導権を握らされた後でもしっかりとサッカーを出来るチームになっていると感じました。

この日は、最大の強みであるジュニーニョの局面打開力が封じられていて(前を向いても加速できる場所がない、突破に掛かれない。昨シーズンの対戦は、スピードに乗って突っかければかなり高確率で抜いていただけに、それが出せなかったのは痛かったかな)、迫力を欠いた部分はありましたが、個々の選手が相手のアプローチをいなしてフリーマンを使う攻撃構築には感心しきり。ボランチが非常にアグレッシブでリスクマネージメントという部分では少々危うい部分はあったにしても、中身の伴っているサッカーをしていて、上位に来ていることが決して勢いだけじゃないことを改めて感じた一戦でありました。

*問題は守備かなぁ。自分たちから仕掛ける守備に関しては問題がないのだけど、後手に陥ったときは少々ばらけてしまう感じ。まあレッズの選手の質の高さを差し引いても、ラインの駆け引きとか、アプローチの厳しさという部分でカバーできないと、今売り出し中のボランチコンビの攻撃力は諸刃の剣になる可能性もあるかなぁと。まあ余計なお節介かも知れないけど。

で、レッズは数的不利でよりはっきりとしたゲームプランを設定できて、結果的に堅実なゲームが出来たのかなと。人数が揃って組織がしっかり出来ていればレッズのディフェンスの堅さは証明されているしね。その実力がしっかりと反映された形だったかなと。で、攻撃面では田中達也がやったねぇ。復帰2戦目とは思えないプレーの質で、ゴールまで獲ってと改めて特別な選手だなぁと感じた。他の選手も局面に置いて各々が持っているものを存分に発揮して、スター軍団の強みというのが出ていたゲームだった。

実際、ワシントンがいても、ポンテがいてもオープンな展開を得意するチームであることには疑いはないところ(もちろんポゼッションも良い。構成力という点では確実に進歩している)オープンになれば技術の差がはっきり出やすい展開になり、個々のタレントも活きてくる。まあゲームごとに波があるのでどうなるかは分からないけど、先制点を獲ると強いレッズは顕在といった感じですかねぇ。ちっ。

まあ正直どっちに勝って欲しかったというのはないんですけど(レッズが勝ったことは良かったのかなぁ?長期的な視野ではレッズが勝ち点を伸ばすのはよろしくない気もするし……でもふろん太が勝つと差が開いちゃうし……)、やはり現在上位にいるチーム同士、とても充実した内容のサッカーが展開されていたのかなと。谷口も頑張ってたし。まあ見に行けて良かったなと。水曜も行くけど。12日も行くけど。どんだけフロンターレに金を落とせば_| ̄|○

ということでここまでかな。田中達也、もう一度おめ。

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