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June 05, 2006

Lastmatch which faded away to Ego and Chaos@International A Match vs マルタ

とりあえずこれでテストマッチはおしまい。本当に強化になったのかとか、意義があったかどうかは微妙なところだけど、まあ深刻な怪我人が出なかったことだけは良かったのかな。後は、ねぇ?

International A Match

Japan 1-0 Malta @ LTU Arena,Dusseldorf
Japan:2'K.Tamada

FIFAworldcup.com

日本スタメン:GK川口能活、DF坪井慶介(→46'小野伸二)、宮本恒靖、中澤佑二、MF福西崇史(→69'稲本潤一)、中田英寿、駒野友一、三都主アレサンドロ(→59'中田浩二)、中村俊輔、FW玉田圭司(→61'小笠原満男)、大黒将志(→69'巻誠一郎)

マルタスタメン:GKハベル、DFチャンター、ウェルマン、ディメク、アゾパルディ、MFパジャダ、G.アギウス(→81'A.アギウス)、サミュー、ベイス、コーエン(→88'シリア)FWシェンブリ(→64'マトックス)

デュッセルドルフは日系企業が多くあり、スタンドには多くのジャパンブルーを纏った人たちで埋め尽くされた。本番と同じような時間帯、気候に対しての順応、そして景気よく得点感覚を取り戻すようなゲームにしたいというマッチメーク。メンバーの方は、ドイツ戦素晴らしいパフォーマンスを見せた高原と柳沢が足を痛めたという事で、玉田と大黒の2トップに変更。又加地もまだ無理で駒野が右サイドに入った。それ以外はドイツ戦で同じ。

試合の流れとかは結構あれだったので、大まかな流れと一緒に気になった部分を。

・先制点と深みなき閉塞感。

どこかかませ犬的な雰囲気の漂っていたマルタに対して(クロアチアと引き分けたなんて知らなかったよ)、完全にポゼッションを支配する日本は開始早々、アレックスがDF二人の隙間を流し込むように送り込んだ低いクロスに玉田が合わせあっさりと先制点を奪う。しかし、その後はアウトサイドを使うことを意識する部分はあったモノのなかなか追加点を奪えない。マルタの守備の集中力が時間ともに整っていったこと、チャンスを逃してしまったことはあるにしても、ポゼッションに置いて危険な地域にボールがなかなか入っていかないことが気になった。

まあドイツ戦とは相手の意識、スペースの有無などかなり状況が違うのですが、この部分を考えるとコンビネーションと相互理解の熟成不足、そして個々の特徴の違いというモノがあったのかなぁと。この試合は高原&柳沢が怪我で出場不能となり、大黒&玉田というコンビでしたが、このコンビは棲み分けこそ出来ていたモノの(玉田は開き気味でボールを引き出して前を向くことを意図し、大黒はゴール前でひたすらスルーパスなどからシュートチャンスを狙う)、互いの動きの意図を汲んで連動しあうような動きがなく、基本自分のやりたいことを押し出したプレーになっていた。そのため意図を持って崩すと言うより、ボールホルダーをレシーバーというシンプルな関係性になりすぎて攻撃が単調になっていった嫌いがありました。

まあそれ自体は別に悪くはないのですが、ドイツ戦でうまくいっていた部分というのが失われていた。まず、トップが動いて高い位置で起点を作るという意識の低さ。彼らの元々の特性を考えると、自分の特性を出そうとすれば、こういう雑務に置ける意識は自ずと低くなる。アピール意欲が高まっていたこの試合では、こうなってしまうのは仕方ない事だったのかも知れません。ただ、これによりなかなか相手を押し下げて深みを作ることが出来なくなった。揺さぶりや深みが出来ないことでバイタルエリアは狭いまま、常に警戒されている状態ではそこを使った形というのは少なくなり、サイド偏重になるのも致し方なかった。

それともう一つは連動性。上記の通り、二人の意識しながら違う動きをすることにより相手のディフェンスラインにギャップを作ってそれを突く、と言ったような形ではなく、二人がそれぞれやりたいプレーをやったに過ぎず、それが連動することはなかった。なかなか独力での突破が難しい中でプレーするスペースを空けたり、相手をズラしたりする必要性と実効性というのはある程度見えていただけに、この二人も多分に漏れず、意識する必要があったのかなと。特に途中交代でコンビを組む可能性がある二人なら、尚更です。

どちらにしても、このチームの生命線が中盤の流動性と連動性を放り出してしまった選択。これに関しては本番前を考えると物足りないモノでした。結局、この後サイドからの攻撃は不発、攻め手を押さえられて閉塞感のある攻撃に終始した日本に追加点が生まれることはありませんでした。

・カオスに飲み込まれ、消えた秩序

前半終了間際にピンチ連続になった時間帯を凌いで向かえた後半、調整やテストなどの意味もあったのか小野を坪井に代えて投入、4-2-2-2という形にシフトした。しかし相変わらず深みを付けるような楔が入らず、小野も柔らかいワンタッチパスなどで局面を彩るが決定打となるようなプレーは生み出せず、相変わらず閉塞感を破るに至らない。時折訪れる決定機もゴールの神に見放されたかのように福西のヘッドや大黒の飛び出しはゴールに繋がらず、チームの精神的なレベルはどんどん落ち込んでいく。そんな中でジーコは次々と動き出す。玉田→小笠原、アレックス→中田浩二、大黒→巻、福西→稲本と送り出し、4-2-3-1とも言える陣形がピッチには作られた。

ピッチに残った中田、中村の他に小野、小笠原と優れたパサーが全員ピッチに立つ。しかし優れたパサーに必要な要素がこのピッチの上にはほとんど生まれない。それがパスレシーブする選手。これでは優れたパスの出所がいくつあろうと、実効的な展開は生まれない。ダイナミズムを生み出すのは両サイドバックの二人とトップに入った巻だけ、他の選手達は足元パスに終始し、結局アピール欲にかまけた自分のプレーにチームの意図が消えてしまった。ピッチの中に秩序がなくなってしまったのです。

ジーコが何をしたかったのかを推察すれば、エクスキューズ的には出場機会を与え慣れさせるという意味合いを含めた交代、そして試合的部分では彼らの技術と創造性をシンクロさせることで、こういう閉塞した状況を打開するを期待したのかなと。本番でもこういう状況があるかも知れない、その中でこういうのをやらせてみたという感じ。まあこういうのは化学変化でも起きない限り機能させるのは難しいモノで、結局この試合でも機能しなかったわけで、監督の選択の浅はかさというのを感じた。しかしそれはもとより選手達のプレーの質の低さ、考える力の働いていない事に関しても又、批判されてしかるべき部分だったのかなと。

元々ジーコは、プレーヤーのタイプ云々というより、選手としての才能という部分を信じる癖がある。それは裏を返せば「彼らほどの才能があれば、ピッチの中で何をしなければならないかを素早く捉え、実行に移せるはず」ということだと思う。そういうことを含めて昨日の試合を考えたとき、高い位置にポジションを取ることの多かった小野や小笠原にはそういうことが求めれていたと思う。しかし、どのようなプレーをしていたかといえば足元でパスを受けてさばく、ラストパスを狙うといった感じで自分のプレーしかしなかった印象が強い。もちろん現状に満足しているはずもなく自分をアピールしようと言う意識が強く出ていたとも見れますが、それがチームのためになっていたか、と考えるとはなはだ疑問な部分がある。

本当に必要だったのは、パサーではなくアタッカーとしてパスレシーブアクションを起こして、チームとしての大きな波を生むことだった。監督が何を伝えて送り出すかという部分にも問題はあるが、彼らの頭が何をしなければならなかったかという方向に思考が進まなかったのは残念だった。出来ない選手だとは思わないからこそ、ね。俊輔が「『自分が、自分が』になっては代表はうまくいかない」とコメントを残しているのだけど(今日のエルゴラ)、結局そういうことだと思う。チームのために必要な要素があって、その結果がアピールに繋がる。本番ではこういうのは勘弁。

まあ結局1-0で日本が勝ったわけですが、個々のアピール欲と高まらない精神的なファクターが表に出すぎて、弾みを付けるという元々の狙い通りとはなりませんでしたね。まあ少々厳しくは書きましたが、マルタの頑張りもあったし、高原と柳沢が戻ればこんな風にはならないと思うので、特に…不安だーとか、もうだめだー、とも思わないです。(合宿疲れかコンディションが落ちてること。そして個々の繋がりという部分が重視されているだけに、11人+というところで少々不安な部分が残ること。そしてそこに怪我人が出ているという部分は不安要素なわけだけど。あるじゃん、ごめん)まあ浮かれ気分で終わったゲームではないので、これで又ぴりっと締めて本番に臨んでほしいところ。まあ相手で変わるという感じで、最後までらしいっちゃらしいと思う。

じゃあ簡単に(伏線)選手評を。

川口能活(ジュビロ)→まあまあ。セットに置ける積極的な飛び出しが仇にならないことを祈る。

坪井慶介(レッズ)→しっかり。落ち着いてたね。3バックは完成度高い、平面に置いては。

宮本恒靖(ガンバ)→ラインコントロールはそれなり。リトリート時に置けるバランスは良かった。読みの鋭さが仇になりませんように。

中澤佑二(Fマリノス)→しっかり。何となく、もう大丈夫だと思う。後一週間何もなく本番を向かえますように。

福西崇史(ジュビロ)→欠かせない男に。本性を発揮してカーヒルの膝をry)

中田英寿(ボルトン)→イライラが精度に出たか。稲本とは相性悪そう。もの凄い出て行きづらそうだった。この一週間どう過ごすのかな、軍神に戻ったって良いと思うけど。ナイジェ組に雷落とせ。

駒野友一(サンフレ)→それなり。上下動の多さと最後までマークに付ける責任感。日本の右サイドに必要なのは実直なまでに自分の仕事をする真面目さだと思うし。

アレックス(レッズ)→アシスト1。怪我は大丈夫かね?ボレーの時は足首固定が基本です(苦手でした)守備はしっかり最後まで。

中村俊輔(セルティック)→微妙。高い位置でのフリーとなることは多かったけど、実効的要素は低かった。キックのぶれも。低い位置でのキープは狙われるぞ、気を付けろ(多分ね、僕が監督なら狙わせる)後、体調管理気を付けて。とにかく何もなく本番を向かえますように。

玉ちゃん(グラ)→ゴール1。後は利己的なプレーに走った感じ。サバイバルの時はもっと良かったと思うけど?もっと周囲と絡まないと。

大黒将志(グルノーブル)→神様に嫌われてる感ぷんぷん。狙い所と動きの質は良いんだけどねぇ。もう少しボールを引き出して欲しい部分もあるけど、本番で決めてくれれば。大丈夫、だよね?

途中出場

小野伸二(レッズ)→どうなのさ?実際。だめじゃね?ワンタッチプレーが目立ったけど全体的にムーブがないこと、そしてディフェンスは前一方通行なこと、総じて怠惰。

小笠原満男(鹿島)→個人的に思うのは4-4-2にするなら満男が先だろということ>ジーコ。パサーカオスで可哀想な部分はあるけど、高い位置でもっと動かないと。あの玉は足に合わないのかキックが……。

中田浩二(バーゼル)→久々だな、そういえば。良くサイドを上がってたけど走らされるのは得意じゃない感じ。どちらかといえば組み立てながら周囲を使う方が得意なのかな。バランサー&クローザーとしてはそれなり。

稲本潤一(ウエスト・ブロムウィッチ)→うずうずしてた感じ。アンカーとして我慢出来るようにして下さいな。対人の強さは魅力的、クローザーとして見たい、特にオージー戦。

巻誠一郎(ジェフ)→可哀想なくらい、見てもらえてない。頑張ってる感じは分かったけど、あれじゃあ…って感じ。文句言え、文句。

こんな感じかな。まあとにかくあと1週間、しっかりと頭と心と体の良い準備をして、やりたいことを具現化できるようにして下さい。まあそれだけだよ。ということでとりあえず。

*しかしTBSの技術者見づらいよ、本番もあの時間帯のゲームあるんだからさ。もうちょっと頑張れ。ソーマ解析。

*俊輔はああいってるけど、俊輔はもう少し自分を出した方が良いよね、高い位置で。あのワンツーは惜しかった。ああいうのをもっと見たい。

*モルテンが作ったらしい(日本のメーカーって紹介されてたけど、モルテンじゃなかったっけ?違ったっけ?)あのつるつるとした玉は俊輔や満男にフィットしてないのかな?それとも単なる蹴る方の問題なのか?

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