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June 07, 2006

LastDance on WorldCup -終末を向かえる時代を彩ったスター達-

 僕がワールドカップを見始めたのは94年からでした。90年のワールドカップはリアルタイムではほとんど見れていない。後に録画でロベルト・バッジョのデビューや"トト"スキラッチのスターダムにのし上がる課程、優勝に導いたローター・マテウスのリーダーシップ、そしてディエゴ・マラドーナの凄さを見ているから90年からと書く方があってるのかも知れないけど、リアルタイムで追いかけはじめたのはあの酷暑の94年でした。それから12年。3大会を経て、時間と共にサッカーもずいぶん変わりました。アリゴ・サッキのゾーンプレスという前衛的な戦術はモダンフットボールの基盤となりながらも、守備が尊重される時代を経て輪廻転生、攻撃的サッカーが崇め立てられる様になった。そんな中で2006年、ドイツワールドカップ。大きく揺れる時代の中で生き抜いてきたスーパースター達の最後の舞台はどのようになるでしょうか。ということで、大会予想の前にドイツをラストダンスの舞台に定めた選手達の事を。

Zinedine Zidane (France/Real Madrid/MF)

母国開催のワールドカップで悲願の初制覇をもたらし、その後も歴史上最高のチーム(と個人的には思っている)の核としてEUROも制覇(歴史上初のWC/EUROの2冠)、ここまで悲劇と共にあったフランス代表を世界一の座に押し上げた「新将軍」。この世のモノとは思われず「宇宙人」と称された華麗で精緻な技術と尽きない創造力、そこにイタリアで培った高い戦術理解とモダンフットボールにも耐える巨躯、全ての要素を持ち合わせたスーパープレーヤー。

既にサッカー選手の最高の名誉といえるタイトルは、チームとしても(ワールドカップ/EURO/UEFAチャンピオンズリーグ/スクデット/リーガチャンピオン)個人としても('98/'00/'03FIFA最優秀選手、'98バロンドール)全て持っている。多分ここまでパーフェクトに全てを成し遂げた選手は本当に少ないと思う(他を考えると現役ではロナウジーニョぐらいかな?)そんな選手の最後となれば、正座してみなければならないぐらい、貴重なモノになるのは間違いないでしょう。

正直彼のファンタスティックな技巧が見納めになるのは寂しいことですが、ここ数年は加齢による衰えも目立ちはじめ、フィジカル的な要素を強く求められる現代サッカーに置いては、なかなか難しい部分も見えてきている。技術は全くと言っていいほど衰えていないモノの、以前にも増して運動量は減り、活躍の場が非常に狭まってきているのが素直な印象。レアル・マドリードというカオスの中では見にくい部分があるにしても、やはり衰えというモノがあるからこそ、ここで身を引くという決断を示したのかも知れない。

とにかく、最後。彼の魔法のような技術に酔いしれよう。

Luis Figo(Portugal/Inter/MF)

バルセロナ、レアル・マドリード、インテル。スポルティング・リスボンから始まった彼のクラブでのキャリアは、非常に輝かしい。もちろんキャリアだけでなくそのプレーも眩く輝いていた。プレーの特徴は何よりもドリブル。闘牛士のように相手との間合いを計りながらフェイントを織り交ぜ、そしてタイミングを見抜いて相手を恐慌に陥れる。本当にキレているときは引き倒すしか止める術がなかった程、世界最高峰のスーペルなモノだった。ドリブルの他に、非常に柔らかく高精度な右足を持ち合わせており、アウトサイドアタッカーとしての全てを持ち合わせていた選手といえるかも知れない。もちろん世界的にも高い評価を受けており、00年にはバロンドールを受賞。その風貌と勇敢なプレースタイルは”漢”を感じさせ、ロマンを感じる(個人的に)

しかし、クラブレベルの輝きとは別に、代表レベルでは常に期待を裏切る存在でありつづけた。元々自国開催でのWY制覇から常に期待を集めてきたゴールデンエイジと呼ばれ、チーム力は高く、それだけの期待を集めても不思議ではなかったが、ワールドカップの舞台には'02の日韓大会まで立てず、その日韓大会でも直前までクラブでのゲームがあったこともあり、コンディションが整いきらず結局韓国に沈められるという失態を演じる。EUROでは、'96にもの凄いミドルシュートを決め、チームとしても非常に美しいチームであったが経験不足もあってベスト8止まり。'00の大会では、準決勝で結局WC&EUROのダブルを達成する絶頂期のフランス代表と互角以上に渡り合ったモノの微妙なハンド(アベル・サヴィエルだったっけ?)の判定で涙を飲む。そしてこれまた自国開催の'06、初戦でギリシャに屈し、何とか世代交代して決勝まで勝ち進んだモノの又もギリシャの一発に沈む形でタイトルを逃す。これを見るだけでも運のなさを感じてしょうがない(書き出しちゃったよ)

そんな栄光と屈辱を共に歩んだゴールデンエイジの盟友達も次々にチームを離れ、今や残るは彼一人。ポルトガル自体は世代交代に成功し、新しい才能と共に新たな時代に歩み始めている。そんな中でのラストダンス。往年のキレはなくなり、自信に溢れたフィーゴはそこにいないかも知れない。でも、あの独特のオーラはまだ残っている。名ドリブラーの最後は格好いいモノだと信じている。

Alessandro Del Piero(Italy/Juventus/FW)

ロベルト・バッジョという偉大なるスーパープレーヤーの跡目になるアズーリとユーヴェのNo.10として、常に注目と期待を集め続けてきたファンタジスタ。身体能力に優れているわけではないが、周囲を使うにしても自らゴールを獲るにしてもハイレベル、そしてオールマイティにこなす事を見ても、屈強で狡猾なセリエAのディフェンスを翻弄してきたセンスは世界最高峰。柔らかい技術と創造性は未だ衰えず、時折人々の想像を超えるようなプレーを見せたりと、ファンタジスタに違わぬ選手といえる。又、左よりのアタッキングエリア(厳密に言えば左ペナ角付近)でのプレーを得意としており、そのゾーンのことを「デル・ピエーロゾーン」と呼ばれるようになるほど、得点を生み出す型を持っている。

彼も又、決して右肩上がりのキャリアを送ってきたわけではなく、大きな怪我による長期のリハビリや国際舞台での不振、そして逃れられない偉大なる「前任者」の存在感に押しつぶされることもしばしば、決して平坦ではない悲哀に満ちたサッカー人生を送っている。特にワールドカップに置いてはそのキャリアを象徴するかのようにほとんど実力を発揮できていない。初出場の'98フランス大会、ロベルト・バッジョを押しのけ「No.10」を背負うも、体調不良によりほとんど実力を発揮することなく大会を去ることになり、'02日韓大会も直前でのトラパットーニの方針転向により出場機会を得れず、イタリアを救う1ゴールを上げるにとどまった。そんな彼も30歳を過ぎ、おそらく今回が最後のワールドカップになる。

僕は彼のプレーが好きだし、ロビーも素晴らしいけど、アレックスも又劣らない才能を持ち得ていると思う(まあロビーは神様だけどさ)もちろんそれはユーヴェである程度証明されているとも思う。でも、ロビーほど愛されていないのはやはりアズーリで「イタリアを救う」事をしていないからなのかなぁと。国際舞台で活躍するメンタリティを持ち得ていないという言われ方もするのだけど、やはり時代を彩った天才に違わぬ結果をここで残して欲しい。「ファンタジスタ」と呼ばれるのではなく、「サルバトーレ」と呼ばれるような活躍を。年を取って衰えてきているけれど、技術と創造性は衰えないのだから……。

Pavel Nedved(Czech Rep./Juventus/MF)

華美なプレーをするわけではないが、時代に求められた希代の選手。よりフィジカルと運動量を求められるモダンフットボールの時代の中で、長い金髪を揺らしながら無尽蔵なスタミナでピッチ狭しと駆けまわるプレースタイルは、当時どの監督もほしがるタレントだったに違いない。時には強烈なミドルシュート、時には最前線に飛び出し、時には泥臭い仕事もこなすオールマイティにこなし、その実効性の高さは時代に迎えられた感さえあった。評価は非常に高く、2シーズン前にはバロンドール、FIFA世界最優秀選手のダブルを達成、名実共にチェコが生み出した最高の選手といえるプレーヤーかも知れない。

ここ10年のチェコの再隆盛もネドベドと共にあったと言っていいぐらい、彼がいるといないでは大きくチームのクオリティに関わってくる。ユーヴェは彼がいなければ明らかに停滞し、代表チームは彼の不在を埋めることは出来なかった。そういうことを見ても未だにその影響力は絶大と言っていい。そんな事を見ても素晴らしい活躍をしてきた訳ですが、小国のスーパープレーヤーにありがちな「WCに出れない名選手」となるキャリアを歩んでいた。クラブでのプレーに集中するということを理由に代表引退ということを決めていたのだから。しかし彼は帰ってきた、母国を久々のワールドカップに導くために。この素晴らしいキャリアの中で唯一足りなかったワールドカップのために。そして見事出場権を勝ち取った。最初で最後のワールドカップ、期するモノがあるのは間違いない。

チームとしても、プレーヤーとしても前回大会に出るべき選手だったかも知れない。少しずつ時代は動いて、今は時代には迎えられてはいないかも知れない。それでも、期待は変わらない。もしサッカーの神様が贔屓するとしたら彼のような選手だと思うから。

Cafu (Brazil/AC Milan/DF)

ワールドカップはアメリカ、フランス、日韓に続いて4大会目。ブラジルの栄華を支え続けてきた右サイドの仕事人。現役で2度ワールドカップの優勝を経験している選手は本当に数少ないはず(他はロナウドぐらいかな……、決勝戦のピッチに立った経験3回は唯一の存在)そんなブラジルの生き字引もさすがに今回が最後になるでしょう。

若い頃は何度するんだと言うぐらい縦幅を上下動し続けていたけど、年々肉体の衰え共にそういうアグレッシブさは消えている。でも、積極性は失わず、高いポジショニングでビルドアップ、タイミングのいいオーバーラップ、クロスの質、経験でそういう部分をカバーして、未だにセレソンのポジションを死守し、キャプテンマークを巻いていることは尊敬以外の何者でもない。

一時期Fマリノスの来るんじゃないかという話もあったけど、今となっては見てみたかったなぁと思う。残念ながらもう可能性はないと思うけど、彼のサッカーに対する取り組み方や壺を押さえるプレーの元となる経験、人間性というモノがもしもたらされていたら、どうなっていたのかなぁと考えてしまう。笑顔の無邪気なおじさんだけど、偉大な歴史を紡いだ選手。そんな選手のキャリアの最後がカップを掲げるシーンだとしたら、これほど相応しいシーンはないかも知れない。

時代を彩ったスーパースターの最後が幸せなモノになると良いなぁという願いも込めて(まあ全員が幸せに終われる訳ではないと思うけど)、やってみました。本当であれば将来のスター、そして脂ののりきったエースの方が良かったかな?でもいいの、自分が見てきた時代の一区切りとして、この選手達の最後を見届けたいと思ってるからね。ということで今日はここまで。そろそろ予想やら、オーストラリア対策、代表選手コラムとやっていかないと間に合わない~。

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