« 勇敢に立ち向かえ。 | Main | 監督冥利@FIFA WORLDCUP Germany2006 Group H Spain vs Tunisia »

June 19, 2006

踏み出した第一歩、繋がった可能性@FIFA WORLDCUP Germany2006 Group F Japan vs Croatia

緊張して、ドキドキして、拍手して、飛び上がって、悔しがって、怒って、声を出して(喜んで、……と書きたかったけど嘘を書くわけにはいかん)、残念な引き分けだけど、次に繋がった。雲を掴むような可能性だけど、可能性は残った。こういう思いをもう一度出来る。これはきっと幸せなことだと思うんだよね。

FIFA WORLDCUP Germany2006 Day 10

Group F
Japan 0-0 Croatia @ Nuremberg

FIFA MatchReport

日本スタメン:GK川口能活"降臨中"、DF加地亮"スーペル"、宮本恒靖"100本ぐらい髪の毛が抜けました"、中澤佑二"横浜の誇り"、三都主アレサンドロ"もう少し距離詰めないと"、MF福西崇史(→46'稲本潤一)、中田英寿"ミドル、フォー"、中村俊輔"風邪禁止"、小笠原満男"初めてのフル出場"、FW高原直泰"焦るな、落ち着け"(→85'大黒将志)、柳沢敦"アウトサイドはねぇよ。インサイドだよ"(→61'玉田圭司"祝初出場・でも足りない")

クロアチアスタメン:GKプレティコサ、DFシミッチ、ロベルト・コバチ、シムニッチ、MFトゥードル(→70'オリッチ)、ニコ・コバチ、スルナ(→87ボスニャク)、バビッチ、ニコ・クラニチャール(→78'モドリッチ)、FWクラスニッチ、プルショ

とにかく先に繋がった。雲を掴むような、薄く、儚い可能性だけど、繋がった。僕はとても大きな事だと思う。世界最強のブラジルを相手に、消化試合ではない試合を挑めることはとても価値のあることだし、意義のあることだと思う。そしてもう一つ、自国開催ではないワールドカップで初めて得た勝ち点だと言うこと。前回大会ではグループリーグで勝ち点を7獲った国が求めることはこんな小さな一歩ではないのかも知れないけど、小さくても踏み出さなければ次の一歩はない。茨の道で、思った通りにはなかなか進まないけれど、その一歩の価値も変わらない。これも又意義のある事だと思う。

結果としては、スコアレスドロー。「勝てた試合」だったのか、「負けなくて良かった試合」だったのか、それは人それぞれだと思うけど、どちらも正論であり、どちらの感想を抱いてもさして間違ってはいないでしょう。PKという絶体絶命のピンチを能活のビッグセーブで逃れたこと、身体的な差がありながら数多くのセットプレーという難局を無失点で切り抜けたこと、試合終盤トランジッションの応酬も相手の雑なプレーに救われたこと、こういう事が強く印象に残れば「負けなくて良かった」というのが先に来ると思う。で、加地の素晴らしいアシストからヤナギが向かえた決定機逸のシーン、俊輔のダイレクトパスで抜け出した玉田の近距離からのシュートだかラストパスだかを選択して高原の手前でクリアされたシーン、ヒデや満男の可能性あるミドルシュートを放ったシーン、相手が先にバテ、大きなスペースを得て攻めれる状況が続いたこと、仕掛けのシーンではアレックスや加地さんがポジティブなプレーをしていたこと、そういうことが強く残れば「勝てた試合」という感想を抱く。どちらも正しいことだと思う。え?僕の感想は「勝たなければならない試合を引き分けてしまった」ということ。スコアレスは別にして、ドローという結果は正当なモノだったと思う。互いに慎重にゲームを進め、少なくないミスを冒した。どちらも勝ちに値しないゲームだったと思う。そして、日本にとってはグループを勝ち抜くという意味で、それ以上でも、それ以下でもない、状況を動かす結果を導き出せず、残りの弾を一つ減らしただけのゲームだったと思う。

それにしても、吹っ切れない。このゲームに関しては勝ちに行かなければならないゲームだったけれど、その「勝たなければならない」という思考は結果を恐れ、結果を見ながらプレーするという方向に流れ、どこかで失点を恐れ、ミスを恐れ、リスクを掛けることを恐れてしまった。もちろん、暑い気候へのスタミナ面での不安、リスクマネジメント、プレッシャー、コンディションなど、様々な不安要素が心の中に渦巻くのは仕方ないのかも知れない。こういう大舞台では多くの人の期待や注目を注がれ、その分だけ結果重視という方向に傾倒してしまう事は仕方ないのかも知れない。でも、こういうメンタリティに縛られてしまう事で自分たちを縛り付けてられてしまう。それはとても残念なことだし、自分たちを信じ切れない証明なのかも知れない。

で、特に気になったのが、「ミスを恐れる」というマインド。実際、この日は非常にミスが多かった。終盤のスタミナ切れと焦りから来る雑なプレーも気になったけれど、それ以上に慎重になるが故の商況的なプレー姿勢の中で、安易なミス、判断ミス、対応ミスが多発して、そこからネガティブなマインドがチームに悪い影響を与えてしまったかなと。あのPKを与えてしまったシーンもロングボールの処理ミス、それを引き起こしてしまった処理の判断の誤りから生まれたモノだし、それ以外にも前半のピンチの多くは日本のピンチが起点になったモノが多かった。そういうことが続けば、ネガティブな思考に支配されるのも仕方ないかも知れないけれど、ミスを恐れるが余り、チームにネガティブなマインドが伝達し、積極的なプレーマインドが薄れいってしまった。ミスを吊し上げるつもりもないし、ミスはしょうがない。サッカーはミスゲームなんだから。ただ、その後にそれを引きづらず強い気持ちを保つこと。これも又、こういう大舞台で自分たちのポジティブなパフォーマンスを表現するために、必要なことだと思う。より余裕を持ち、よりタフに、より逞しくなっていかなきゃいけない。何か精神論ばかりだけど、パフォーマンス以前の問題がとても目に付いてしまったので。

まあ、他にも言いたいことは沢山あるし、褒めてあげたい部分もあるのだけど、とりあえずやめておく。まだ、自分たちのパフォーマンスを発揮していないからね。逃げ腰では何も見えてこないし、何もつかみ取れないと思う。

でも、これで逃げ場を失い、完全に追い込まれた状況になった。必要なスコアはまず2点差以上(3点差以上か、上回るためには)の勝利。そして相手は世界最強、手抜きでもあっさりとクロアチアとオーストラリアを退けるブラジル。結果を恐れて、逃げ腰のサッカーをしても、逃がしてはくれない相手だと思う。とても難しいミッションだ。

でもこれは最高のシチュエーションじゃないのかな。追い込まれてからじゃないと解放されないチームのポテンシャルにおいて、これ以上ない状況。今は常に結果を見ながら、結果に縛られてきたけれど、もう後はない、失うモノは何もないはず。ここでやらずにいつやるんだ、さあ吹っ切れろ、腹を決めろ、解放するときは今。アドレナリン全開で世界最強のチームに立ち向かえ。

ごめん、もっと違う事を書けば良かったかな。でも気になっちゃって気になっちゃって。プレー姿勢を除けば、良いプレーもあったし、足りない部分もあったと思う。ミドルシュートの意識の高さや加地さんの積極的なランニング、アレックスの仕掛けとかはとてもポジティブなプレーだった。守備面でもドタバタしたり助けられたりにしても、何とか踏ん張って、無失点というゲームが出来た。この辺もポジティブだ。でも、そのポジティブなプレーが他の部分には余り繋がっていかなかった。あれだけボールを持てた中で、変化を加えるプレーというのがほとんど出てこなかった。もっと連動したり、デコイランを含めたり、ダイナミズムを加えることが必要だったと思う。無駄になるとしても、暑かったにしても、スタミナ面で気になるにしても、ね。(僕は試合終盤のためにわざと抑え気味でプレーしてるのかと思ったよ。まあ活性化していたシーンもない訳じゃないけど、やっぱり良かったときのそれには及ばない)

まあこんな感じです。とにかく先に繋がったこと。それをポジティブに考え、4日後を待ちたいと思います。まだ終わってないよ。

*ゲームレポ、又着々と貯まってます。ごめんねぇ、見ることに必死になっちゃって。とりあえずこないだのGroupCのオランダ-象牙海岸の試合を追記しました。よろしかったらどうぞ。

|

« 勇敢に立ち向かえ。 | Main | 監督冥利@FIFA WORLDCUP Germany2006 Group H Spain vs Tunisia »

Comments

いたさん、お久しぶりです、jukuchoですよぉ(笑)

お元気そうで何よりです。
相変わらずアツイ記事ですね。

実は今プライベートのブログを作り、しょーもないことばかり書いてますが、とりあえず当分はW杯ネタでいこうと思ってます。
あまりちゃんと見ていないのでアレなんですが、リンクを張らせていただきたく伺いました。

よろしかったら遊びに来て下さい。

Posted by: jukucho | June 20, 2006 at 11:16 AM

jukuchoさん、お久しぶりです。

いやいや、結構病弱で(苦笑)まあ踊る阿呆と見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々みたいな感じです。

この映画まだ見てないんですよね、って覗かせてもらいました。リンクはもちろんご自由にです。

ではでは、又よろしくお願いします。

Posted by: いた | June 20, 2006 at 11:07 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/77106/10592863

Listed below are links to weblogs that reference 踏み出した第一歩、繋がった可能性@FIFA WORLDCUP Germany2006 Group F Japan vs Croatia:

« 勇敢に立ち向かえ。 | Main | 監督冥利@FIFA WORLDCUP Germany2006 Group H Spain vs Tunisia »