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June 23, 2006

理想との対峙@FIFA WORLDCUP Germany2006 Group F Japan vs Brazil

フットボールの理想、ジーコの理想、そういう相手と対峙していたのかも知れない。

ピッチに表れたのは純然たる差だった。チームとして、グループとして、個人として、技術、判断、精神、全てに置いて差があった。ブラジルは100%ではなかったと思うけど、それでも本物だった。世界最強の本物には太刀打ちできなかった。

様々な感情が渦巻く。

自分たちの力で、こんな気高い理想を目指したことは浅はかなことだったのかな。

こんなに大きな痛みを受けるぐらいなら、前になんて出ない方が良かったのかな。

頭のいい人のように、どこか醒めた目で見るべきだったのかな。望みなんて持たない方が良かったのかな。

全ては終わってしまった後で、言い訳と逃避に過ぎないし、蹂躙された屈辱は変わらない。

無力感。

その一言に尽きる。

FIFA WORLDCUP Germany2006 Day14

Group F
Japan 1-4 Brazil @ Dortmund
JPN:34'K.Tamada BRA:45'+1'&81'Ronald 53'Juninho.P 59'Gilberto

FIFA MatchReport

日本スタメン:GK川口能活、DF加地亮、坪井慶介、中澤佑二、三都主アレサンドロ、MF稲本潤一、中田英寿、中村俊輔、小笠原満男(→56'中田浩二)、FW玉田圭司、巻誠一郎(→60'高原直泰/→66'大黒将志)

ブラジルスタメン:GKジーダ(→82'ロジェーリオ・セーニ)、DFシシーニョ、フアン、ルシオ、ジウベルト、MFジウベルト・シウバ、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ、ロナウジーニョ(→71'ゼ・ロベルト)、カカ(→71'リカルジーニョ)、FWロナウド、ロビーニョ

ブラジルは強かった。本物になったブラジルは一つ一つのシュート、パス、ドリブル、ボールタッチ、判断、全てが変わり、正直何をすれば勝てるのか全く思いつかない程、そして誰の責任とか、何が足りないとか、そういうことを考えるのが嫌になる程、華麗で美しく、圧倒的だった。クロアチア戦、オーストラリア戦とは違う本物のブラジルは、余りの迫力で恐怖感を抱く程だった。

そんなチームに対して、勝ちに行かなければならない状態に追い込まれたこと。結果論だけど、初戦の負けが高くついたということになるのだろう。

とにかく、選手達にはお疲れ様と言いたい。良い大会ではなかったけれど、そこはかとなく厳しい現実、そういうモノを見せてくれた。負けることに慣れておらず、責任を背負い、身を削って踏ん張ってきても、「官軍」思想が蔓延する日本では、非難の声(時にはふざけたぐらい理解に苦しむモノもあるだろうし、落ちた犬を叩くようなモノもあるだろうけど。一番痛いのは正論なんだろうね)もぶつけられるでしょう。それを甘んじて受け入れて、糧にして欲しい。先に進んで欲しい。それは向けられた期待でもあったのだから。

負けたチームを擁護してきた立場としての反省の弁だけは書いておこうかな。まあ見る目がないと断罪されても、正直なところ「そうですね」としか言いようがないです。本番で負けてしまうチームを擁護したこと、それがこんな場末のblogでも敗戦の一端を担ってしまったということを考えたら、謝らなきゃいけない。申し訳ないです。

まあ結果が出た後で全ては言い訳だけど、一つだけ書かせてもらえるとしたら(自分のブログだから何を書こうが僕の勝手だけどさ)、

日本の選手達の可能性を信じたかった。そこはかとなく強い光を放つ時の可能性を信じたかった。

ということです。今も信じなければ始まらないと思っているし、これまで書いてきた日本のサッカーが強くなるためには個々の選手達がより成熟し、様々な要素を磨く必要性がある考えに変わりはけれど(もちろん今かまびすしく言われているジーコジャパンに足りなかった組織的なサッカーをする上でも、とても大事なことだと思う)、事実としてこのチームは本大会で強い光を放つことはなかったし、純然たる結果があり、「それ見たことか」という批判も甘んじて受け入れるしかないと思っています。

でもこれでフットボールが終わる訳じゃない、フットボールは続くのだから。Jリーグ、そして各国リーグに散らばって、又力を付けて挑戦しよう。先を見なきゃいけない。希望を捨てたら、先には何もないと思うから。

*根こそぎ刈り取られた試合の後、凹むわ、悔しいわ、精神衛生上最悪だわ。で、ネット回ったら、希望を持つことや期待することがそんなに悪いことかと思わされてしまった。世知がない世の中だ。でも、それも又責任なんだろうね。

*←あ、いつもの追記欄はこれ付けてます。総括は落ち着いた時にでもします。今は正直余裕がない。出た結果、4年間の経緯に関して、総括はしっかりとしなきゃいけないし、そして先を見据えて、必要なこと、変えていかなければならないこと、やらなければならいこと、続けていくべき事、様々なことを考えていかなきゃいけない。今はまだ考えられないんだけど。

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Comments

お久しぶりです、気ままに代表~のバステンです。

トラックバックさせて頂きました。

>根こそぎ刈り取られた試合の後、凹むわ、悔しいわ、精神衛生上最悪だわ。で、ネット回ったら、希望を持つことや期待することがそんなに悪いことかと思わされてしまった。世知がない世の中だ。でも、それも又責任なんだろうね。

個人的によろしくないのは、感情論や二元論で物事を片付けること、だと思っています。
ジーコ的な個の側面からのアプローチだって、アリだとは思います。
ジーコでなきゃならなかったのか、ジーコであることが必要なら、足りないところを補う手だてを講じられなかったのか。
僕はジーコジャパンに否定的な立場でしたが、アプローチそのものというより、上記の点で不安がありました。
日本が目指すべきサッカーをある程度明確にする時期に来ていると思います。そのとき、ジーコジャパンの戦いを否定するような論調も当然あるでしょうが、負けたものが全て悪い!というわけでもなく、勝ったものが全て良い、というわけでもなく、是々非々で議論を進めていくべきだと思いますね。

今後の日本の方向性が、この4年間を否定する方向に行かないことを祈りたいです。

Posted by: basten | June 24, 2006 at 12:25 AM

こんにちわ、バステンさん。コメントとトラックバックありがとうございました。凄い染みました。

感情論は確かに良くないことですね。僕もちょっと反省です。で、ちょっと余裕がなくて、行間に隠れた意図をいつも以上に感じ取れていないかも知れませんが、その辺はご勘弁を。

ジーコである必要性はさておき(ジーコである必要性という部分で、方向性として必要なプロセスだったとは思いますが、彼でなければならなかったという事はないでしょうね。比較的擁護してきた自分でもそう感じています。もっとうまくできる人はいたのではないかと)、ジーコにない部分を補うこと、そういうことが出来なかったのが結果に表れたのでしょうね。明確な守る術を作れず、曖昧な輪郭の元で選手達が積極的になれるほど、無鉄砲ではいられない。不安要素が露呈してしまったのかも知れませんね。

ただ、それでも二元論で片づけてはならない、というのは確かにその通りだと思います。僕も二元論になりがちなところがありますが、この失敗で大きなショックを受けた人も少なからずいるでしょうし、その中でジーコの重んじた要素に拒否反応が出る事も予測できることかも知れませんが、4年前、対極の方向に向かってしまった失敗を繰り返してはいけないでしょうし、日本が目指すべきサッカーを明確にする上では、二元論は不毛以外の何者でもない、と思います。日本人の特性である勤勉性と従順性、集団性、神経質なまでに緻密に詰めていけること、そして細かいテクニックとアジリティ。そして弱点である判断力、戦術理解と運用、積極性、個人技術+個人戦術、メンタリティ、フィジカル、サイズ。全てを戦術で補い、活かせるわけでもなければ、全てを主体性や個々の判断で補い、活かせるわけでもない。

この8年間対極の経験した事を分析し、取捨選択をしていくことが、自分の国のサッカーの輪郭を明確にしていくプロセスになっていってほしい、本当にそう思います。そのためにも感情的にならず、二元論もせず、考えて、議論を進めていく事が出来たらいい。まだ僕にはその明確な輪郭は見えていませんが、その課程を通じて見つけていければ理想だと思います。

意図を汲みきれなかったかも知れませんし、長々としかも重ねるような返答になってしまいました。意図しない返答であったら申し訳ないです。それでは、又よろしくお願いします。

Posted by: いた | June 24, 2006 at 02:31 AM

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立ち上がり、日本は必死にラインを上げ、プレスを掛け、相手に食らいついていった。 もちろん、ガス欠は覚悟の上だったろうし、それでも守備網を破られ、あわやというシーンはたくさんあった。 それでも、3戦の中では最も良くチームが機能しており、やはり崖っぷちに追い込まれて集中力、気迫というものがこれまでより感じられる立ち上がりではあった。普段タラタラと戻るアレックスが取られれば全力で帰陣し、おとなしめに見られることの多い小笠原が、体をぶち当ててディフェンスやキープをする。加地は素晴らしく効果的なオーバーラ... [Read More]

Tracked on June 24, 2006 at 12:10 AM

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