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June 02, 2006

An actual feeling and the response that I got@International A Match vs ドイツ

勝ちきれなかったけど、とても良いゲームでした。チームに浸透したトランジッションの意識と連動性の具現化、そしてそれを昇華させた高原の決定力。守備に関しては不安がない訳じゃないけど、このゲームを見る限り、コンディション調整含めてポジティブに進んでいるのは間違いない。本番でどうなるかは別にしてね。

International A Match

Germany 2-2 Japan @ BayArena,Leverkusen
Germany:76'M.Klose 80'B.Schweinsteiger Japan:57'&65'N.Takahara

FIFAworldcup.com

日本スタメン:GK川口能活、DF坪井慶介、宮本恒靖、中澤佑二、MF福西崇史、中田英寿、加地亮"祈・復活"(→39'駒野友一)、三都主アレサンドロ、中村俊輔、FW柳沢敦"上々"(→81'玉田圭司)、高原直泰"スパーク"(→76'大黒将志)

ドイツスタメン:GKレーマン、DFシュナイダー、メルテザッカー、メッツェルダー(→55'ノボトニー)、ヤンゼン、MFフリングス、シュバインシュタイガー"氏ね"、ボロウスキ(→63'オドンコール"デビュー")、バラック"病み上がり"、FWクローゼ、ポドルスキ(→70'ノイビル)

少々肌寒いバイアレーナ、試合前には雨が降ってピッチ状態は濡れている、と余り嬉しくない状況でのテストマッチ。どちらも現状ではほぼベストメンバーと言っていい布陣で臨む(日本は予想通りの3-4-1-2、ドイツはラームの怪我、フリードリッヒの調子の悪さでサイドバックがちょっと違う感じかな)コンディション的な差は見えたモノの、本番前という時期らしい真剣度の高いゲームになった。(レポートは簡単に)

前半
ホームということもあり、ドイツがポゼッションを支配し、日本を崩しに掛かる展開。序盤は日本がそれを見た傾向もあって、ポストワークからアウトサイドという形で何度か形になるが、崩しきるには至らず。徐々に耐性の出来てきた日本は、序盤から意識し続けたアウトサイドのスペースを使うフィードを起因にカウンターを仕掛け、そこから決定機を作る。一本目は福西がハーフライン付近から左サイドに飛ばしたフィードが外に開いていた柳沢へ、柳沢は素晴らしいファーストタッチから相手を引きつけて長い距離をランニングしてオーバーラップした中田へ決定的なパスを通すが、中田のシュートはレーマンの股を抜ける所で当たってしまい、ゴールならず。しかし、カウンターの意識は依然高く、続けざまにチャンス。セットから柳沢の粘りある対応でフリングスを制すと、そこに素早くフォローしていた俊輔に繋がり、2vs2のカウンター。ボールを運び抜群のタイミングで俊輔は柳沢を使うが、相手の抵抗もあり柳沢のアウトサイドでのシュートは力無くレーマンの正面。ここのところ練習していたカウンターアタックで具現化した形だった。

この後、ゲームは拮抗、押し込み崩しに掛かるドイツ、守りながらカウンターを狙う日本という構図に。そんな中で加地がシュバインシュタイガーのバックチャージを受け、ピッチを下がらざるを得ない状態に。代わりには駒野が入る。終了間際ディフェンスに置ける積極的な前への意識の逆を取られる形で危ないピンチを迎えたモノの、能活のファインセーブで凌ぎきり、前半はスコアレスで折り返す。

後半
前半から意識の高かったトランジッションの意識。それに加え、両サイドがタイミング良くスペースに顔を出すことで幅の広い展開が前半よりも数多く見える展開。そして、その中で良い流れを作り出し(宮本のカットからの楔→中田ヒールでサイドへ→アレックスダイレクトでスペースへ→高原左サイドを完全に抜け出し中に流し込む→柳沢ファーストタイミング[センターでは間に合わず]では打てず、その後追いついて打つがブロック)ようやく実に繋がる。CKからのセカンドボールを柳沢がダイビングヘッドで右に開いていた俊輔に繋ぐと、柔らかいテクニックで相手をいなしながら時間を作り再び前に走っていた柳沢へ(中田のスルー付き)、これをダイレクトでスペースに流し込むと、高原はこれをしっかりと察知してそのままラインを突破し独走。そのままレーマンとの1vs1を制す形で高いコースへ打ち込み、先制点。本番を意識して準備していた切り替えの意識とこのチームに置いてここのところ完成の域に達しつつある連動した動きが融合した質の高いゴール。2トップに関しては本当に素晴らしかった(あとで)

この後も、ディフェンスは少々危ういシーンはあるモノの押し込まれてもボックス前で我慢し失点を許さず、その中で先制点を上げた高原の積極性が活きる形で追加点を生み出す。右サイド中田→中村→駒野と繋がり、中に流し込むと速いタイミングで高原が縦に切れ込む。一度は相手の足に掛かったモノの、そのまま勢いで抜ききり(こぼれを体で前に出した)、そのまま角度がないながらシュート。これがサイドネットに収まり追加点。余りに思い通りの展開で強豪でホームのドイツ相手に2点のアドバンテージを奪った。

しかし、この後意識を転換できずそのままゲームを運んだ日本は後追いの形でサイドで安易にファールを与え、そのFKからマークをはじき飛ばしたクローゼのヘッド、マークを外しニアに飛び込んだシュバ坊のヘッドと続けざまに失点。相手の高さに屈してしまった。この後、素晴らしい中田のスルーパスから大黒、右サイドから俊輔のインスイングのピンポイントクロス→ファーに飛び込んだ中田がフリーで中に折り返し(ファーに打てば入ったのに、レーマン逆モーションだったし。もったいない)大黒とチャンスはああったモノの決めきれず。結局2-2、真性アウェーでの大金星を逃した。

まあ惜しいことをしたけど、素晴らしいゲームだったというのが素直な印象です。相手が強く、主体的に戦ってくれると日本も自分たちのクオリティを発揮できるということが改めて実証された一戦だったと思います。特に合宿で取り組んできたカウンターの意識統一は、怖い部分があったにしても功を奏し、何度も決定機に作り出したし、ある程度時間を共にして攻撃におけるコンビネーションの感覚も取り戻していた印象を受けました。

それに加えて各選手のコンディションの良さも確認でき、本番に向けて非常に実り多きテストマッチとなったのかなぁと。で、一つ。カウンターの中で光った日本らしい技術と連動性のクオリティ。

・カウンターの中で光った日本のクオリティ

本番に向けて、「現実的」に手数を掛けない攻撃を意欲的に取り組んできた中で、それをしっかりと具現化することが出来ていました。ボールを奪った後の切り替えの意識、両サイドのスペースを狙うサイドチェンジパス、そこをスイッチにダイナミズムを付随させて崩す。技術、クイックネス、そして意識から来る運動量、全てがしっかりと揃っていたのかなと。

で、その切り替えを意識した速い攻撃をする中で、日本らしいクオリティが詰まっていた。それが個人による局面打開ではなく、グループでのコンビネーションによる局面打開です。シンプルに速い展開では、最終的に個の速さ、技術という部分に託される部分も多い訳ですが、残念ながら世界の屈強なDF相手に高確率で相手を恐慌状態に陥らせるタレントは今の日本にはいないと言っても過言ではない。その中で速いタイミングでのパスワークやテクニックによる溜めを用い、相手を引きつけ翻弄し、そこにスペースを突くダイナミズムをうまく付随させることで、ラインブレイクを可能にする。最終的な目的を意識した複数人が絡む連動が見事に見られたシーンでした。

元々国内でのテストマッチでも中盤の選手達は流動的に中盤を作り、創造的な攻撃の片鱗は見せていました。ただ、そこにチームとしてのビジョンとしては足りない部分もあり、連動というよりは即興という感じで、シュートイメージが抱けず結局枠を捉えきれないという部分が散見しました。しかし、今回トランジッションの形を意識することで、個々の目的意識がはっきりし、より明確なイメージを抱けるようになった。だからこそ連動性のある形が生まれていたのかなと。もちろん、こういう連動した動きは各選手が周辺状況を察知して、必要な動きは何かと判断して実行に移す必要がある訳で、そういう意味ではとても良く頭が動いていたということも付け加えておきたいです(短期間で順応できたことも又選手達の主体的に考える力の成長を感じる。消化能力というか。)

で、特に褒めてあげたいのが重要なタスクを担った2トップ。起点を作りながら少ないタッチ数でのパスワークの呼び水となり、それを同時進行で先を見てプレーすることで最後の部分の「ラインブレイク」から結果を伴う仕事をしたということで、久々にFWらしいプレーを見たという感じでした。で、素晴らしいと思ったのは先を見据えてプレーをしているということ。ボールには直接関わらなくても最終的に裏でボールを受けると言うことを意識して準備しているシーンが非常に多く(準備していて出てこないときに文句を言ったりしてるのも良い)、そういう意味ではプレーへの関与意識の高さが結果に繋がったと言っても過言ではないと思います。2トップという特性を縦の関係でフルに生かしたという意味で彼らの仕事ぶりは結果だけでなく褒めてあげたいなと。

高原がインタビューで語っていた事だけど、コンビネーションと連動性というのは日本の武器であることは間違いないと思います。そして止めがたい攻撃であるのも確か。今まではポゼッションの中でしか見られなかったけど、それがカウンターにも反映されていることは大きな手応えとなったのではないでしょうか。

*カウンターに関して一つだけ怖いのは、カウンタースタートとなる奪ったところでのパスミス。ある程度低めのライン設定で守っているから、攻撃にいかなきゃいけない選手(俊輔やヒデ)はボールを引き出すより、前にランニングしてFWへのサポートに走ることになる。意識の高さは素晴らしいのだけど、前に行くことが先立ちすぎてパスとずれてしまい、ミスになるシーンが散見された。低い位置でのミス+意識が前に掛かる逆を付かれるということでもの凄い危険なピンチになってしまう可能性が高いのでこの辺は非常に注意。引き出して繋ぐ選手と走る選手の割合というのかな、一人はいないと。前に飛ばすだけのロングカウンターじゃないことを考えたらね。

じゃあ後は選手評かな。

・選手評

川口能活(ジュビロ)→失点に関してはノーチャンス。ディフェンス陣が頑張っていたこともあり活躍を見せる機会もノーチャンス(ポドルスキのシュートを止めたくらいかな)セットプレーでの対応はGKも含めてうまく対応して欲しい。確変は本番まで取っておくってことかな。

坪井慶介(レッズ)→加地(駒野)・宮本とのマークの受け渡しはとても良く、フリーマンを作ることなく積極的に対応。速いカバーもあって良かったと思う。後は数回あったインターセプトをすかされてピンチになったような判断ミス、切り替え時のパスミスをなくしたい。

宮本恒靖(ガンバ)→失点シーンに関しては反省してもらうしかない。ただ、背は伸びないからねぇ。他のパフォーマンスに関しては非常に勇気を持った対応で、ぽろぽろ空くバイタルのスペースを前に出て潰していたし、中盤と連動してうまくラインをコントロールしていたと思う(多少吸収されて中盤が機能しなくなったシーンはあったにしても)引目のライン設定は悪くないと思う。

中澤佑二(Fマリノス)→コンディションはそれなりに上がってきて、1vs1での対応も安定。勘が戻ってきたという感じ。セットプレーの不安に関しては、鬼神のごとき存在感ではね返して欲しい(多分オーストラリア戦はビドゥカ、クロアチア戦はプルショだと思うけど)ビルドアップで相変わらず雑な部分もあるが、積極的な姿勢も戻り徐々に復活の道程を進んでいると思う。

福西崇史(ジュビロ)→ほぼノーミス、パーフェクトな仕事ぶり。しっかりとアンカーの役割をこなし、楔に対してのコース切り(入ってしまったのは相方がいないからだと思うし)ちょくちょくあるピンチのシーンを察知して柔軟なカバーリングで危機回避。流れの中での無失点は彼の存在が大きかった。攻撃面でもカウンターの幕開けの起点となったロングフィード、抑え気味は当然にしても出ていく部分では出ていくという判断も良く、このチームの秩序を支えた。今日の影のMVP。

中田英寿(ボルトン)→攻撃面では鬼神のごとき動き、守備面では役割放棄気味で秩序を壊すセルフィッシュなポジショニングとアプローチといった感じで諸刃の剣といった印象。前への意識、切り替えの意識が高かった事で非常に高い位置でのプレー機会が多く、決定機にも顔を出すなど個で見ても今日のチームに置いて絶大な存在感を示したが、その分守備に置いてオリジナルポジションに戻れないシーンが多く、アプローチに関しても過敏すぎてゾーンを埋める役割を捨ててしまうなど、ボランチとしての守備的な仕事は余りこなせておらず、カバーを強いるため周囲に負担が掛かっている。僕には自分勝手にも見えるんだけど(チームとの考えと乖離しているときが多々ある)、チームが彼の自由を容認して周囲がそれをカバーしていくのか、彼を諭して秩序を更に整えていくのか、チームとして状況を見ながらやっていく必要がある。リトリートする時はある程度オリジナルポジションを守るべきだと個人的には思う(コースを切る意味でも、カウンタールートの確保のためにも。もちろん攻撃にしてもアプローチにしても出ていく時には出ていけばいい。バランスだね)

加地亮(ガンバ)→シュバ坊"氏ね"の高い位置のポジショニングを見ながら、引目の対応で守備を意識したプレーぶり。多少数的不利のような状況になるときがあったが、坪井や福西と連携しながらうまく対応できていたと思う。しかし、鶴。軽傷のようで安心。

三都主アレサンドロ(レッズ)→加地が控えめだったこともあり、高めのポジションでプレー。ボロウスキが中に入る事も多く捕まえる選手を見つけられないシーンもあったりと、守備に置いては危うい部分も。で、攻撃に関してはもっと意識的に長いランニングを、長いボールが飛んでくることを考えたらね。ダイレクトパスはうまかった。

中村俊輔(セルティック)→、ヒデが高い位置に上がる事を見て低い位置でカバーに奔走するなど、後ろ髪を引かれるようなプレーで高い位置では存在感を示せず。俊輔が下がるからヒデが上がるのか、ヒデが上がるから俊輔が下がるのか、どっちもどっちなんだろうだけど、守備時に二人とも下がってしまい、前でボールを引き出す選手がいなくなってしまう(もちろんトップへのサポートの距離が開くことも)のはカウンターを狙う上でマイナスだし、低い位置では拙い守備も不安。低い位置で走り回るより、トップと連動して速い位置でサポートに入ることやボックス周辺での突っかけるプレーやシュートシーンを作りたい。後はセットのキックもぶれてた。隠したの?今日良かったのは、先制点の起点となった柔らかいテクニックでのためからの楔、ヤナギとの二人でのカウンターからのスルーパス、駒野への強さとコースドンピシャのサイドチェンジ、ヒデへのインスイングクロス。素晴らしかったけど、求める部分を考えたら、もっともっと。

柳沢敦(アントラーズ)→骨折の影響なし、相変わず質の高い動きだしからのポスト、高原との相互理解の高さを示して、カウンターの鋭さをもたらし貢献度は非常に高いし、チームに欠かせないモノだと改めて感じた。ヒデのシュートを引き出したファーストタッチとパス、アシストのシーンの繋ぎからのパスランとアシスト、ボールへの執着心を感じるフリングスへのチェックでカウンターに繋げたシーンなど好プレーは非常に多く、やはり攻撃に置けるキープレーヤー。後はゴール。

高原直泰(フランクフルト)→まあ大概のことは上に書いた。とにかく裏への意識と局面打開とシュートに対しての高い意識で、抜群の結果。ドイツを絶望に追い込んだプレー。本番もこれを、神に祈らずにはいられない。

交代出場

駒野友一(サンフレ)→突然の出番にも動じず。感じの掴めた後半は、守備だけでなくタイミングの良いランニングでサイドチェンジの受け手となったりと積極的なプレーを展開。連携面でも不安はほとんどなし、目処は立った(左も見てみたい)

大黒将志(グルノーブル)→切り札としたら、二つの決定機の内一つは決めたかった。ただ、得点機に顔を出すストライカー的な感覚は衰えておらず。後は得点感覚が戻るのを待つばかり。大丈夫。

玉田圭司(グラ)→s.v

まあこんな感じかな。これからカウンターの練度(特にスタートポイントからの繋ぎ)を高めながらも、ポゼッションとの使い分けが良くなればもっと良くなる。後は一つ一つ守備に関しての気になる部分を埋めていくだけ。で、気になった部分は選手評に入れました。失点に繋がったセットのシーンはしょうがない。本番でやられないように。

ということで遅くなって申し訳ないっす。次は何やるか不明っす。ではここまで。

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