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May 28, 2006

Breakaway from The shadow -小笠原満男-

「J最高のオフェンシブハーフ」「鹿島の揺るぎなき司令塔」それぐらい、彼のJでの実績はずば抜けている。鹿島でキャリアを積み上げ、個人のタイトルとしてはリーグMVPこそないモノの5度のベスト11、2度のチャンピオンシップMVP(=2度自分の力でリーグタイトルに導いたということだね)と他の追随を許さない。それでも、常に青いシャツでは常に強い光の影となって、屈辱を味わってきた。でも、今度は違う。ということで、今回は、小笠原満男を。第2回です(シリーズタイトルつけると、それだけで満足してやめちゃう可能性があるので付けないでおきますよ)

・スターの影となる男。

絶賛を浴びた抜群の技巧を持つキャプテン小野伸二とキレのあるドリブルで観客を魅了したNo.10本山雅志の影に隠れたナイジェリアWY、海外でキャリアを積む中田英寿、1世代上の天才中村俊輔の前に舞台にさえ立てなかったシドニー五輪、舞台には登ったモノの中田の壁は厚く、森島寛晃のダイナミズムの前にベンチを温め続けた日韓WC。彼のキャリアは常に、スターの影に隠れる存在だった。優秀な選手が集まった世代に生まれてしまった不運もあるし、監督の好みの影響もあるにしても、彼は青いシャツに袖を通すとき、常に屈辱を味わってきたのかも知れない。

ただ、そんな時も黙々と力を積み上げてきた。ジーコはもちろんトニーニョ・セレーゾ、選手であればジョルジーニョ、マジーニョ、そしてビスマルク。優秀なブラジル人をお手本にしながら、自らのプレーを磨き、存在を大きくしていく。出場機会確保、レギュラー奪取、大黒柱への成長、そしてリーグを代表するプレーヤーへ。着実なステップアップを遂げる彼は、そのスター達と比べても決して劣っているようにも見えなかった。

・変化と脱却、そして共存

そんな小笠原もジーコ体制の中では変わった。いや、変わらなければなればならないと言う自覚が芽生えたのかも知れない。

理由なくベンチに追いやられるのに納得せず、異を唱え続けてきた。今までなら、渋々受け入れていたかも知れなかったが、積み上げてきたキャリア、自信がそれを許さなかった。最初はストレスを溜めスキャンダルがあったり、実が伴わず認められるようなモノではなかったけど、徐々に国際舞台でもそのふてぶてしさと勝負強さを発揮。チャンスを得た最終予選初戦北朝鮮戦でのFKでの先制弾、大一番バーレーン戦@マナマでの華麗な連動の終着点として貴重な決勝ゴール、その他にも’05CCメキシコ戦での柳沢の先制点を導き出す素晴らしい右サイドへの展開パス(加地ランニングからクロス→柳沢ニアシュート)、ブラジル戦での加地の幻のスーパーゴールのアシスト。チャンスを逃さず、その主張の正当性を裏付ける素晴らしいプレーを見せた。彼はこの時を境に影から脱却したのかも知れない。

そんな中で感じたのが、中田英寿・中村俊輔との共存という部分。3人とも自らゲームをコントロールするためにボールに数多く触り、プレーを構築していこうという志向があるという部分で似たような志向性を持っている。しかし、チームに置いてそのような存在は数多く必要としていないのは周知の事実。その状況の中で、ボランチにポジションを獲りボールの供給役となる中田英寿、所在なきポジショニングでフリーとなろうとする中村俊輔と一線を画す「高いポジショニングでトップとの距離を意識しながら、よりアタッキングエリアで存在感を示す」という仕事する場所・意識の変化を見せたのです。鹿島では揺るぎなきコンダクターではあるけれど、代表に置いては同じ事は出来ない。又、長い期間影となる時期が多かった中で、彼の中に一つのイメージというか答えが出ていたからかも知れません。これにより、ポジション・役割がかぶることなくスムーズに連携が出来はじめ、その中で彼は結果を残した。彼の英断とも言える判断だったのかも知れません。

・WCに置いて、小笠原満男に望むこと。

自らの力でポジションを得たと思われた小笠原でした、刻々と変わるチーム状況(3-4-1-2においてはサブ)、相手との兼ね合いもあり、本番ではベンチスタートも余儀なくされるのではないかという部分があるようです。まあそれは仕方ないのかなぁと思う訳ですが、そんな中で彼に望むことは、勝負強さの発揮です。

非常に強気でふてぶてしく動じないメンタルを持っているという印象がある訳ですが、この4年間の様々な経験を積んで更にその辺は強くなっていることでしょう。このチーム自体、終盤のどんでん返しを得意としているだけに、元々粘り強さにおいてはある程度期待が持てる訳ですが、そんな中でもせっぱ詰まった状況でも落ち着いたプレーが可能で、元々持っている勝負強さというのは折り紙付き(2度のCSMVPは伊達じゃない)そういう意味で彼の持っている見えざる力にはちょっと期待したいなと。

*プレーコンテンツの変化という部分では、本来ならそういう形を得意とした選手を使うべきと言う部分もあるのですが(松井とか松井とか松井とか)、彼自身が自主的に気付き、やり始めて言ったという要素はこのチームの狙いでもある「個々の主体性」という部分の成長を感じさせる要素かも知れません。まあ、技術もあり、「優秀な選手」であるからこそ、意識の持ち方次第でどのような形でも順応できるというのが監督の考えかも知れないけど。まあ相手のこともあってか、本大会では3-4-1-2をスタートシステムとして採用するようで、彼はベンチスタート濃厚。でも、それにへこんだり、卑屈になってたりは、もうしてないでしょう。頑固なジーコでも結果さえ見せればいくらでも覆るということが分かっているのだから。勝負強さの発揮、期待してますよ。考えてみたら、北朝鮮戦での大黒のゴールも彼のサイドからのクロスが起点だったっけ。

ということで、本当はあのふてぶてしい感じが憎くもある小笠原をやってみましたよ。アルシンドの言葉を借りれば「目立つ奴はマークされるから本来の力を発揮できない可能性も高い、ただそれに替われる選手が活躍すれば問題はない」みたいな事を言ってたので(ちなみにロナウジーニョとカカの関係で)、それを信じるとしたら彼はキーマンかも?とにかくこの4年でも様々な感情を抱いたと思うから、それを思いっきりぶつけるように本来のパフォーマンスを発揮できる大会にしてくれたらいいなと。この1ヶ月は応援するよ(別に嫌いじゃないんだけどね。純粋な選手としてみたら)ということで今日はここまで。次は誰かな、FWだな。

*3-4-1-2で行くことが濃厚な訳ですが、どっちだっていいけど勝手を言わせてもらえば結果云々は別にして果敢に4-2-2-2で行けばいいじゃないと思ってるんだけどね。元々相手に合わせてやるチームじゃないんだし、散るにも咲くにも華々しい方が良いじゃない?守って勝てるチームじゃないんだから。まあ現実的にやるのも理解できるけどさ、僕の中ではあのコンフェデの再現という意味で、ね。ちょっと残念。

*代表報道は相変わらず過熱で、こっちが呆れちゃいます。毎日毎日生の映像を届けようと大騒ぎ。つーか、練習に集中させてあげようとか思わないのかね、今はぐっと我慢して勝ったときに大騒ぎすればいいのに。相変わらずマスゴミですな。で、今日代表はお休みだった模様。まずはコンディション、だからね。時差調整のために即日練習、そして次の日移動疲れの解消か、あってるのか間違ってるのか分からないけど、良く聞くパターンな気がする。ここのところの傾向を考えれば、こういう大会でまず重要なのはコンディション。この辺はうまいことやってほしいね。コンディション駄目だからじゃ、せっかくの大会がもったいない。

*テストマッチ続々。スペイン、迷走中ですな。前半は報道されていた4-3-3はそれなりに成功した感もあったけど、後半は……って感じだったねぇ。何となくさ、硬直って感じ。予選からあった傾向だけど、個々の力があるけど、それが個人頼みとなるとスペインは余り良くないよね。ウインガーの選択の例もそうだけど、チームとしてその辺に鍵があるのかなという気がする。ラウールはまじで厳しいね。良いときの感じがケガから戻ってない気がする。この試合の手応えを天気で表すなら晴れ間差す薄曇りのち曇り、いや雨かな。ちなみにフランスは曇り、オランダは晴れ間差す薄曇りだった模様。

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Comments

こんにちは
>3-4-1-2
ドイツ戦で5バックになる予感・・・。そして途中で4バックに変えて内容がよくなるパターン。短絡的な考えか・・・。

>代表報道
肝心の試合(ドイツ戦)の方が生中継ではないみたいです。

Posted by: けん23 | May 30, 2006 at 03:04 PM

けん23さんこんにちわ。

まあ3バックの場合は、ウイングバックが押し込まれればどうしてもそうなってしまう時があると思いますが、必ずしてもそれが駄目という訳ではありませんからね。5バックで守るにしても後ろに体重の掛からない状態で甘い展開パスをインターセプトできるような守り方が出来れば、カウンターにも繋げられるし、それなりに出来るのかなと。今日の試合は、力関係からいってどっちにしても5バック気味になると思いますが、個の対応でどれだけ出来るのかというのが注目かも知れませんね。

>生中継ではないみたいです。
そうみたいですねぇ、そうする意味が分かりません><
しかも核沢氏ですよねぇ、多分。とりあえずテロ朝氏ね

おっと取り乱しました、ではでは。

Posted by: いた | May 30, 2006 at 06:03 PM

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