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April 19, 2006

余りに酷な神様@J1 第8節 ジュビロ vs サンフレッチェ

大きなニュースがあったので、予定を変えてこっちを先に(本当は鹿島-エスパの予定でした)うーん、やっぱり残念。でも開幕の時点で見えていたと言うことでもある・・・(サンフレのシーズンレビューで書いたポジションブレイクとそれに伴うリスクの話)前俊の才能さえ信じていればこんな事にはならなかったのに・・・(言いがかり)

J.League Division1 第8節

ジュビロ 3-0 サンフレッチェ @ ヤマハスタジアム「余りに酷な神様」
Jubilo:1'鈴木秀人 19'&89'太田吉彰

Super Soccer

ジュビロスタメン:GK川口能活、DF鈴木秀人、田中誠、金珍圭、服部年宏、MF福西崇史、ファブリシオ、太田吉彰、成岡翔(→83'名波浩)、船谷圭祐(→53'村井慎二)、FW前田遼一(→84'中山雅史)

サンフレスタメン:GK下田崇、DF駒野友一、西河翔吾、吉弘充志、服部公太、MF高柳一誠(→78'前田俊介)、ベット、李漢宰(→46'桑田真一郎)、森崎浩司、FW上野優作、佐藤寿人

共に実力はありながら苦しい序盤を過ごしてる同士のマッチアップ。怪我人多数な状態により3-4-1-2から4-2-3-1にシステム変更したジュビロですが、そのシステムと人材起用のマッチングに答えが見つからず(誰のせいとは言わないが)、総じて不安定な戦いが続いている。しかし、徐々にその怪我人が戻り始め、この試合では福西、前田というチームの核となる二人が復帰、そろそろ上昇気流に乗りたいところ。対するサンフレは、更なる飛躍を目指して昨年までの強固で組織的なディフェンスと整理されたポゼッションサッカーに中盤の流動的な動きを取り入れて、攻撃力アップを狙いましたが、適切なバランスが見つからず成績不振に陥り、選手が自信喪失状態。これまでの7節全ての試合で先制点を許しているというカオス状態で小野監督の首も寒くなっている。この試合では戸田が出場停止、ジニーニョ、森崎和幸、ウェズレイが出場不可とやりくりも苦しい。

前半
神様は弱いモノいじめが好きなのか、いきなりサンフレに酷な状態を与える。開始直後のワンプレー。左からの大きなサイドチェンジで太田が良い状態でボールを持つと、そこに鈴木秀人がオーバーラップを掛ける。そこを素直に使うと、鈴木秀人がダイレクトでクロス。それが風の影響もあったのか、鋭い弾道を描いてサイドネットに突き刺さり、これが先制点。下田としては早いポジショニングと読みが仇となる形(本来は良いことなんだけどねぇ)これでサンフレは8試合連続の先制点ロスト。

不運な失点をしたサンフレは、積極的な姿勢を見せて李漢宰・服部と立て続けにシュートチャンスを得るがネットを揺することは出来ず。時間と共にジュビロは前田(遼一って書いた方が良いのかな・・・)のボールタッチが増えて、前にボールが収まるようになると、猛烈なフリーランが目立つ太田の存在が際だつようになり、それが追加点に繋がった。福西が中盤でセカンドボールをはね返し、今度はその浮き球を西河がはね返す。そんなやりとりで生まれたイーブンボール、それに対して少し中よりにポジショニングを獲っていた太田が素早く反応し、丁寧なファーストタッチからスムーズに、そしてスピーディにペナ前から強烈な一発が放たれる。これが下田の反応を許さず追加点。サンフレは厳しい、でもディフェンス何やってんの?甘々。

これでゲームの流れは完全にジュビロに。非常に積極的にプレッシングを掛け、各選手が長いランニングもいとわず攻撃参加をしたり、船谷と成岡がポジションチェンジをしたりと、多くの選手がボールに絡んでサンフレを押し込む。それに対してサンフレは両サイドバックが積極的に攻撃参加し、そこを使って攻めようとはしているモノの、サポートの少なさからジュビロの選手に囲まれてはボールを絡め取られると言った感じで、攻撃構築から悪循環。佐藤寿人は意欲的に動き出してボールを受けようとしているが、いかんせんまともな攻撃構築が出来ず、孤立しがちな状態で、一人で何とか出来る選手ではないとなるとどうにもならない。

30分過ぎからジュビロのミスが増えてきたこともありサンフレが盛り返し、インターセプトからショートカウンターからサイドバックがオーバーラップを掛けると言う形でチャンスを作ったモノの、最後の所ではクロス一辺倒でそれをはね返されてフィニッシュには繋がらず(終了間際の成岡のテクニックから右サイドを切り開きファーへクロス→船谷ダイレクトで優しいスペースパス→福西が追い越して折り返し、と言う形は非常に美しく、又ジュビロらしい遊び心も含んだ良いプレーだった)結局前半は2-0で折り返す。

後半
後半頭から李漢宰に代えて桑田を投入、小野監督はセカンドボールに対しての意識を高めて送り出した模様。積極的な姿勢で攻撃回数も多いが、相変わらず深い位置まで持ち込んでも駒野や服部のクロスがはね返されとなかなかフィニッシュに繋がらず、惜しかったチャンスは森崎浩司のFK(→西河ヘッド合わず)、駒野→高柳で右サイドを破ってクロスがファーまで、森崎浩司が左足で合わせた(抑えることが出来ず枠外)ぐらいとゴールが遠い。

そんな中で山本監督は早いタイミングで船谷に代えて村井を投入。その交代の効果もあってか、速い攻撃も出始めたり、少ないタッチの繋ぎから連動した動きが見えたりと流れを押し戻す。村井はスタメン落ちという刺激が功を奏したか非常にキレがあって、エンドライン際深くでのらしいプレーや成岡の決定機を演出するなど(カウンターの展開から成岡の飛び出しを良いフィードで使った、成岡はループシュートでゴールを狙ったが、ここは下田が何とか凌いだ)実効性の高いプレーを見せた。

ビハインドを負っているのにジュビロに攻め立てられる時間が長く続いていた状態のサンフレは、30分過ぎにようやく前俊を高柳に代えて投入(遅いよ、遅すぎ。せめてもう10分早くて良かった)その前俊はトップ下に入って、ボールが入ると卓越したテクニックからの仕掛けを見せるが、それもジュビロの守備を揺さぶるぐらいで破るには至らない。ジュビロの方は名波、中山と立て続けに投入し(下がったのは成岡、前田)、ゲームを締めに掛かる。ロスタイムには右から左へアタッキングゾーンでボールが動き、名波のキープから太田へと繋がって、うまいファーストタッチで前を開いて3点目。太田はこの日2ゴール。結局3-0でジュビロが上昇気流を生み出しそうな快勝となった。

ジュビロとして開始早々のラッキーゴールで波に乗って一気にゲームを決めたという感じかな。まあ結果やパフォーマンスの質は置いておいて、色々とつっこみ所の多かった選手起用がようやく落ち着くところに落ち着いたことはジュビロにとってとても大きいことなのではないでしょうか。システムの特性上トップ、そしてトップ下に求められる要素と噛み合わない選手の起用を続けていた訳ですが、そこに前田・成岡という一つの答えが示された事で、ようやくそのシステムの特性が活きるようになったかなと。又、怪我人が戻ってきたことで以前から続けていた3-4-1-2への回帰も可能となり、オプションにもなるだろうし。まあそれを使いこなせるかどうかと言うと又別だけどね。

で、サンフレッチェは良かったときの断片が見えたぐらいで、カオスな状態を打開することは出来ずに力無くその波に飲み込まれてしまった。結局小野監督は火曜日に辞任という形に追い込まれてしまった。

正直監督だけの問題でもないと思うけど(選手達の自信の欠如、パフォーマンスの低下も著しいからね。玉際弱すぎ、反応悪すぎ)、こういう状態に追い込まれてしまった以上、チームには何かしらの刺激が必要となっていて、そして手の打てるやり方と言えば監督交代という外部刺激と言う方法しか残されていなかった。だから、仕方ない部分もあるのかなと。まあこういう形になってしまいましたが、小野監督がここまでやってきた仕事は非難されるモノじゃないし、決して間違った方向に進んでいたわけでもなかった。個人的に小野監督の手腕はある程度認められるべきだと思う。ただ、今シーズンは一つの歯車が狂ったことが悔やまれる。

この失敗を考えるとき、今年の新しいコンセプトの未消化というのが大きな要因なのは明白。ポジションブレイクによる更なる攻撃の厚みや変化を求めた方向性は、昨年佐藤寿人というエースを抱えながら得点力不足に悩まされたことを考えれば間違っていたわけじゃない。でも、そのオフェンシブな姿勢を支えるものがないままの見切り発車となってしまったこと(いや、堅守というモノはあったのだけど、その堅守がいかにして築かれていたかというのを勘違いしてしまったのかも)で、その穴だけを広げるだけの施術となってしまい、抱えきれないリスクに沈んでいったという感じかなぁと。

難しい問題でどうやればうまくいくという事は言えないけど、リスクを冒すという中で成功より失敗が多いことを考えた時、そういうことを考えてリスクをコントロールする、賄う術を持つ必要性があったと思う。世界的にリスクを冒すことが是という風潮があるけれど、その裏にあるリスクを計算できなければ、崩壊への序曲となると言うのを改めて体現した事になったということかなと。それは現在成功しているチームを見れば逆説的に見えることでもある。小野監督も何とか守るという手法さえチームに作れれば、ここまでの崩壊にはならなかったと思うから、そういう意味では小野監督の見込み違いがあったことは否めないけどね。

とにかく、小野監督はお疲れ様。てゆうかジュビロはこれで又山本監督の首が太くなったという感じなのかな。てゆうことは、選手のパフォーマンス以前にジュビロ復権の鍵は山本監督のブレイクスルー?何となく勝ちは嬉しいけど、複雑な感情を抱く人がいそうだなぁ。まあいいか、と言うことで今日はここまで。やべ、始まっちゃったよ、UCL。セレッソの方はどうするかなぁ。

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