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April 02, 2006

刺しきれなかったトドメ、詰め切れなかった甘さ@J1 第6節 Fマリノス vs FC東京

シュート数21、枠内シュート13、ポゼッション56%。敵将が認めるほど、今日の出来は良かった(細かい部分は抜きにしても)でも結果は1-1のドロー。女神様は気まぐれだ。いや、女神様がほほえんでくれていたうちにゲームを決めきれなかったことが悪い。そして、迷って手をこまねいてしまった采配も。

2006 J.League Division1 第6節

Fマリノス 1-1 FC東京 @ 日産スタジアム「刺しきれなかったトドメ、詰め切れなかった甘さ」
F.Marinos:62'田中隼磨 FC.TOKYO:89'増嶋竜也

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本達也、DF松田直樹、栗原勇蔵、河合竜二、MF上野良治、マグロン、田中隼磨、ドゥトラ、清水範久(→56'吉田孝行)、FW大島秀夫、マルケス(→86'坂田大輔)

FC東京スタメン:GK土肥洋一、DF徳永悠平、増嶋竜也、茂庭照幸、鈴木規郎、MF伊野波雅彦、梶山洋平(→46'宮沢正史)、今野泰幸、栗澤僚一、FW川口信男(→83'阿部吉朗)、ルーカス(→75'赤嶺真吾)

天気は良いものの日の当たらない2階席上段は冷たい風が吹き付ける。レッズの戦の事の顛末を克明に伝えるハマトラ(休刊ですか・・・)を真剣に読む人々、選手紹介後にゴル裏一角だけが歌い出す状況、何かいつもの試合前とは違った印象。で、メンバー。Fマリノスの方は、木曜日の代表戦でスタメン出場した佑二とドラゴン、アビスパ戦で左足を痛めた大ちゃんがメンバーから外れ、バックライン左には河合、トップ下にはジロー、トップには大島が入る。又ナビスコで良いパフォーマンスを見せた隼磨がスタメン復帰。対するFC東京の方はジャーンが結局メンバー入りせず、代わりに増嶋。茂庭、土肥が代表帰りでしたが、こちらは二人ともスタメン出場。

前半
序盤こそ、セットプレー(左サイドのFK、梶山のスイープからノリカルがセンターでどフリーとなるものの枠を捉えられず)でひやっとしたシーンがあったものの、時間が立つにつれてほぼゲームの流れを持ったまま展開する。

まずは、左サイドで相変わらず高い技術を誇るブラジリアン・トライアングルがコンビからの細かいパス交換でチャンスを作ると、マンツーマンの弊害か相手に引っ張られる余り、FC東京はバイタルエリアをケアしきれず、そのバイタルをオーシの体を張ったポストワークを起点に使うことで徐々にゴールに近づく。最初はパスがずれたり、うまく使い切れなかったりしたものの、合い始めてからは速いタイミングでのショートパスとダイナミズムが融合し、そのまま突破に入っていける様な形を作り出す。そんな形からマルケスの決定機を2度ほど導き出すが、マルケスはその2度とも生かし切れず得点には至らない。

それ以外にも前が空けばドゥトラや隼磨が鋭いミドルシュートを放ち、Fマリの固定パターンとも言えるクロスからの攻撃でもきわどいシーンを作り出すなど(マルケスはオーシ囮にしすぎ。オーシが動いて生まれるスペースをジローや鮪、隼磨に突かせるというイメージはものすごいわかるのだけど、オーシはある程度茂庭・増嶋に対して優位を保っていたし、良い動き出しも出来ていたからニアでシンプルに使ってあげてほしかった)、バリエーション豊かにFC東京ゴールを脅かすが、ことごとくゴールを割ることが出来ない。土肥ちゃんアタリの兆候。

攻めている間の守備に置いては、攻撃で完全に今野・梶山、そしてサイドバックを守備に忙殺させたことで狙っているポゼッションを容易にさせず、繋げないとなると飛ばさざるを得ないスペースorルーカスへの長いフィードを3バックが前に出て狙うことでボールを奪うパターンを確立。ほとんど脅威となるようなシーンは作らせなかった。完全にゲームを掌握していたものの、結局スコアは動かず、0-0で折り返す。

後半
FC東京はほとんど存在を示せなかった梶山に代えて宮沢を投入。長いボールでの組み立てを成立させるための交代かな?しかし、この交代もお構いなしにFマリペースは変わらず。前半の攻勢である程度上がっても大丈夫という安心感が出来たのか、DF陣も攻撃参加し始めて更に厚みを加えると、それが活きる形で決定機を迎える。ちなみにジローから吉田にスイッチ(吉田がトップ下という主張はその通りだった、相変わらずの部分もあるけど今日は良かったと思う)その吉田が左サイドに飛び出してパスを引き出すと、それに乗じる形でペナに入ってきていたのは河合。そのままシュートもこれは土肥ちゃん正面、しかしそのこぼれを自らフォローして、今度は中に待ち受けるマルケスへ柔らかいクロス、どフリー!GKもいない!という超絶決定機でしたが、マルケスには少し大きかったか(ジャンプのタイミングが早すぎたのか)これを枠に収めるとは出来ずこの決定機も生かし切れない。

それでも相変わらずチームの積極性は衰えず、何故か流れの中で左サイドに移って攻撃参加した松田(これはさすがにリスキーすぎるかな、前もあったけど)のクロスからオーシへ、競り合いでこぼれたボールをループ、飛び出した土肥ちゃんを超えてゆるゆると枠に向かったがこれもバー、そのリフレクションは土肥ちゃんの腕にすっぽりと収まる。攻めども決めきれないという嫌な雰囲気も漂い始めた時間帯でしたが、とてもシンプルな形からゴールが生まれる。スローインからの展開で鮪のキープからパスを受けて斜めに切れ込んだ隼磨が、角度はきついながら流し込むようなコントロールシュート、これが土肥ちゃんの手を抜けてそのままサイドネットに収まって、ようやく先制点。

ビハインドを負ったFC東京は前に出て両サイドバックの1vs1からチャンスを作り出すモノの、Fマリノスはそのセカンドボールからのカウンターに持ち込んでチャンスを作り、相変わらず得点の匂いを保ちつづける。しかし、追加点は取りきれず終了に近づくに連れ、足が止まり始めると、ロスタイムに入ったところで右サイドで徳永を倒してしまいFK。栗澤のキックに今野がペナ中央で競り勝って落とすと、その落としたボールに増嶋がフリーでボレー、これが決まってしまい同点。結局ゲームは1-1でドロー。

まあ正直言って「もったいない」。それしかホイッスルが鳴った瞬間、その言葉しか思い浮かばなかった。完全にゲームを掌握し、決定機も多く作り出し、1点とはいえリードも奪った。その後もカウンターからチャンスを作り、1vs1では劣勢に立たされたモノの危ないシーンはごく少数。この試合で勝たなきゃいつ勝つんだと言うぐらい出来は良かった。だからこそ「もったいない」なぁと。

まあ結果としてこういう事になってしまった理由は、とどめを刺せなかったこともあるし、采配において展開に見合った交代が出来なかったこともある。ただ、どちらにしても0で終わらなければならないゲームだったのかなと。安易にセットプレーを与えて(安易じゃないにしても、あの時間帯で一番怖い攻撃はセットなのは明白。ましてや弱くない風もあったし、宮沢という優秀なキッカーもいた。失点したプレーのキッカーは栗澤だったけど)失点したというのはレッズ戦に続いてリーグでは2試合連続。細かいことかも知れないけど、未然に危機を避けるという意味でシビアにやりたかったなぁと。

まあまだまだ序盤なんで(こういう事言ってちゃ本当は駄目なんだけど)中身にふれましょう。気になるところ2点。

1.崩しにおけるバリエーションの増加、コンビネーションの向上。

FC東京のDF手法がマンツーマン気味に付いてくると言うことで、正直苦労するかなぁと思ってたけど、閉塞せずに選手が動きながらパスを繋ぎ、選手間で感覚をすりあわせて少ないタッチでセンターの突破をしていたことはとても素晴らしかった。ここまではサイド偏重というか、基本的にラストボールはアウトサイドからと言うのが多かったけど、今日はFC東京のDFの仕方が悪かったにしても(MFが最終ラインに吸収されてたからね)、そういう人垣の中を縫って突破する意欲というのはやはり必要。相手にとって一番怖いゾーンであり、一番得点の可能性の高いゾーンだからね。オーシやジロー、吉田と、ブラジリアントライアングルに預けるだけじゃなく、有機的に絡んでいたし、そこはとてもポジティブだったのかなと。是非こういうイメージを継続してやって欲しいところ。

2.システムと役割に縛られず、展開に沿った柔軟な采配を。

これは気になった部分(まあ他にもビルドアップとかもあるんだけど)。基本的に岡ちゃんの采配は非常に型に嵌っている印象を受ける。というか、選手をフレッシュにして運動量を増やすことで活性化するという狙いしか感じない。もちろんそれでうまくいっていた部分はあったのだけど、シビアなゲームになるとベンチとしても展開を動かすことを考えなきゃいけないわけで、このゲームはそういうゲームだったんじゃないかなぁと。

例えば隼磨のゴールで先制した後。相手はマンマークを解除して、前に掛かってきた所で、Fマリノスとしてはセカンドボールを拾ってカウンターというチャンスが多かったと思う。そこで個人的には早めにオーシ→坂田でも良かったんじゃないかなぁと。まあいい流れだったし、ポストや放り込みによる攻撃構築という意味ではオーシの存在を消しにくかったのだろうけど、前から追い回すと言うことも出来るだろうし、坂田のスピードでシンプルに裏を狙うことの方が相手は怖かったんじゃないかなと。てゆうかカウンター的な形が多かったんだから高さより速さでしょ・・・。

そして本格的に押し込まれ始めた80分過ぎ。結局岡ちゃんが取ったカードはイエローもらって疲労も見え始めたマルケスに代えて坂田を入れたけど、他の部分でも疲労は明らかだった(まああれだけ前に出ていくのだから仕方ないことなんだけど)きっと岡ちゃんとしては、うまくいっていたし、変に弄ることでのリスクを避けたかったんだろうけど、個人的にはアウトサイドがかなり劣勢になっているのは明らかだったし、守備面に置いて補強するような交代があっても良かったのかなと(トップ一枚を下げて)サイドに蓋をする様な交代でも良いし、中を厚くするような交代でも良かったと思う。

どちらにしても、選手達もリスクを冒してるのだから、監督もびびらない!展開に見合う交代策を取って欲しいなと。監督にとっての大きな仕事だし。

とにかく疲れちゃった。本当に今日は色々な意味で勝ちたかった。勝利で色々なごたごたを吹き飛ばして欲しかったのに・・・。あっ、FC東京に関してはそのうち又。とにかく次々。ということで、今日はここまで。

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Comments

なんとも後味の悪い試合でした。
取れそうなとここで点が取れず、残り時間が少なくなっての時間稼ぎもむなしく失点を喫しての引分け。コーナーでの時間稼ぎはどこのチームもやっているのでしょうが、個人的にはマリにはやってほしくないことです。王者らしくないというか。。
交代枠を使い切らずに足が止まった中で後手後手のディフェンスでのファールからの失点は残念でした。浦和の裏で勝ち点を稼ぐ予定が・・・。選手の集中力ももちろんですが、岡ちゃんも交代が一つの課題ですね。
次の大宮も去年リーグでは勝ってないですから、次こそスカッと勝ってもらいたい!

Posted by: ヨコ | April 02, 2006 at 04:55 PM

ヨコさん、こんばんわ。

後味悪かったですね。まあ時間稼ぎは何とも言えませんが(常套手段ですし、甘っちょろい気もします)、時間の使い方、勝負へのこだわりというものを中身と引き替えに明け渡してしまっては困るなぁという感じですね。体力的な問題もあるのでしょうが、セットプレーの弱さは本当にやばいです。なんとかしないと・・・・。

采配に関しては岡ちゃんは保守的すぎて、冒険心がなくなっちゃってる感じですね。まあそんなこと言ってると、いきなりギャンブル采配に走りそうなんですけど(苦笑)でも若手は使わないと伸びないと思いますから、何とか勇気出して欲しいですね。選手達にはリスクチャレンジを求めてるんだから監督もそれに応えないと!

次は何とか勝ちたいですね~。大宮も調子良いし、相性も良くないし、簡単なゲームにはならないと思いますが、せっかくレッズもおつきあいしてくれましたし、ガンバ戦に向けてもう一度勝利の女神を振り向かせたいですし。

ではでは。

Posted by: いた | April 02, 2006 at 10:13 PM

いたさん、こんにちは。
#古い記事にコメント付けてスイマセン。

> 常套手段ですし、甘っちょろい気もします
確かに、リアリスティックに勝負に徹して勝ち点を稼ぐというのが重要で、「時間稼ぎが嫌い」というのは好みの問題ですね。(そういう意味ですよね?逆ですか?時間稼ぎが甘っちょろい?)。まぁロマンチックなスペクタクル主義といいましょうか、ようするにもう一点とっておけばよかったし、いつも相手を突き放して勝てれば最高なのですが・・・。時間稼ぎにしてももっとボールをセーフティに回して、時間を稼ぐとかできれば良いのにと思います。でも1点リードの状況でボールを回してるうちにかっさらわれて同点にされるよりはコーナーでキープしででも勝った方がいいのかも。。。今回の件が最悪だったというだけで水曜日のナビスコではうまく行ったわけで。(うまくいっても好みには合わないわけですが・苦笑)。浦和のお付き合いはラッキーでしたが、勝つべき試合を勝っておけば首位に返り咲いていただけにこれまた複雑。

なんか一貫してないかもしれません。思いつきで書いているのでご容赦ください、スイマセン。
ではでは。

Posted by: ヨコ | April 03, 2006 at 01:03 PM

返信遅れてすいません。古い記事でも全然かまいませんよ。

意味は合ってますよ。勝ち点を稼ぐためには、なりふりか回っちゃいられないシーンも出てくると言う意味で、あってますよ。ヨコさんの言いたいことも分かります。僕が意図を捉え間違えていました。

鳥かごのように相手にボールを渡さずに時間を浪費すると言うことですね。確かにそれが理想かも知れませんね。まあただ、仰られるとおりリスクがありますし、それをやるにはもう少し選手の技術力、判断力、頭の良さ、そして最後まで続くフィジカルが必要かも知れませんね。

まあとにもかくにも、個人的には何でも良いから、こういう後味の悪いゲームは今回で最後にして欲しいなと。こんなゲームをしてたら勝ち点は積み上がらないと思いますし。しかし、ロスタイムゴールはやられると改めて悔しいですね(苦笑)

いやいや、好き勝手に書いてくださってかまわないです。てゆうかお待ちしています。ではでは、又よろしくお願いします。

Posted by: いた | April 05, 2006 at 03:10 AM

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昨日もマリノスの敗戦。今日もまだ、悔しいよ〜ん。勝負は同点での結末だったけど、明らかに敗戦気分。ハユマくんがせっかく勝利インタビューのはずだったのに。 [Read More]

Tracked on April 02, 2006 at 11:14 AM

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