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February 16, 2006

06'J.League 傾向と対策 -セレッソ-

もう明らかに開幕まで間に合わないっぽいですが、ちゃっちゃかいきましょう。「Jリーグ 傾向と対策」第5回目と言うことで、最終節前に首位に立っていたモノの、ジェットコースターのような変動の末に5位となったセレッソです。昨シーズンは誰もが彼らの躍進を予想しなかった中で、中盤から終盤に掛けて堅牢な守備ブロックとダイナミックにスペースを使うカウンターで連勝に次ぐ連勝。まあ結果は残念でしたが、今シーズンに向けて手応えは残っているだけに、今年はアウトサイダーという位置づけではないのかも?と言うことでスタート。

・移籍動向

[IN]
FW
森島康仁(←滝川二高/新人)
小松塁(←関西学院大/新人)
柿谷曜一朗(←セレッソユース/昇格)
ジャパ(←カシアス・ド・スル[BRA]/?)
柿本倫明(←ベルマーレ/レンタル)

MF
河村崇大(←ジュビロ/レンタル)
山田卓也(←ヴェルディ/完全移籍)
ピンゴ(←サン・カエターノ[BRA]/完全移籍)
アンドレ(←カシアス・ド・スル[BRA]/?)
堂柿龍一(←関西学院大高/新人)
香川真司(←FCみやぎバルセロナ/新人)
有村直紀(←秀岳館高/新人)

DF
山下達也(←御影工業高/新人)

[OUT]
FW
御給匠(→佐川急便大阪SC/完全移籍)

MF
ファビーニョ(未確定)
久藤清一(→アビスパ/完全移籍)
布部陽功(→アビスパ/完全移籍)
山城純也(→サガン/レンタル)
中井義樹(→ザスパ/完全移籍)
廣山望(→ヴェルディ/レンタル満了)

DF
千葉貴仁(→コンサドーレ/レンタル)

GK
伊藤友彦(→ベルマーレ/完全移籍)

抜群のフィジカルとダイナミックなプレーで昨シーズンのセレッソを体現していたファビーニョの穴を埋めると言う大きなテーマがあったと思うのですが、昨シーズン3人共当たりを引き寄せたジルマールラインを活かしたのか活かさなかったのかサン・カエターノからピンゴという守備重視型のボランチを獲得。彼がいかにセレッソのスタイルにフィットするかというのは今シーズンの大きなポイントになるかも知れませんね。

で、昨シーズンは右サイドでセレッソのタスクを支えていた久藤を布部と共にアビスパに放出。しかし、降格したヴェルディから元日本代表の山田卓也、そしてジュビロからユーティリティの河村崇大を獲得したことで、この要素に置いては戦力的にマイナスになることなく補ったのかなと。

上記の通り(ピンゴはよく分からないけど)トップチームは比較的イイ補強が出来た訳ですが、次世代を担う様な有望新人を次々に獲得した事も上げないわけにはいかないですね。U-18代表の森島(通称:デカモリシ)、溢れるスピードが魅力の堂柿を競合の末に獲得。そして大きなインパクトを残したと言われるU-15(久々にU-17の世界大会に出る世代。マリから水沼Jr.とか、斎藤くんとか)のエース格である柿谷曜一朗を15歳にてトップ昇格。将来的にチームを背負うような逸材を確保したことはとても大きいことだったのではないでしょうか。では、傾向。

・傾向

Cerezo 06
Pattern1          Pattern2
     西澤           西澤  古橋
   古橋  森島     ゼ・カルロス    酒本
ゼ・カルロス    山卓       下村
   下村  ピンゴ       ピンゴ  山卓
柳本 クアドロス 前田   柳本 クアドロス 前田
     吉田              吉田

FW:徳重隆明、苔口卓也、柿本倫明、ジャパ、森島康仁、柿谷曜一朗、小松塁、中山昇
MF:宮原裕司、堂柿龍一、藤本康太、香川真司、有村直紀、アンドレ
DF:江添建次郎、山崎哲也、山下達也
GK:多田大介、鈴木正人、丹野研太

昨シーズン、優勝候補は別にしてJの中で流れを掴んで一気の連勝をしたチームの共通項として、しっかりとした守備基盤からの速い攻撃と言うのがあったのかなぁと思っています。で、その代表格として上がるのが、フロンターレと今回のセレッソ(他は序盤のアルディージャとか、天皇杯でのエスパとか)まあ特別珍しい戦術というわけではないのですが、その中身として切り替えた後のボールを運ぶ術に特徴があり、又指揮官のしっかりとしたビジョンと計算というのが見えました。で、セレッソの傾向ではその辺を分析してみようかなと。印象として、去年の終盤連勝か異動を驀進していたセレッソのサッカーにはしっかりと道筋が付いていた、と言う感じでしょうか。

まず、守備ですね。ブルーノ・クアドロスという対人にもカバーにも秀でた頼れる選手が獲れたこと(最初はもの凄く評価が低かったんだよねぇ)もありますが、チームとして守れるという形を見つけられたことと言うのが大きかったのかなと。とは言ってもそれがロジカルで計算されたボール奪取の方法によって変わったのではなく、失点を抑えるために基本的にしなければならないことをより強く意識した結果と言えるのかなと。速く切り替えてしっかりと人数を揃え、スペースを消し、人を捕まえる。ごくごく当たり前のことですが、それが今までのセレッソは出来ていなかった(厳密に言えば、昨シーズンの途中まで)でも、それを強く意識したことで、ぽっかりと穴を開けることがなくなって、フリーとなる選手が減り、カバーも効くようになった。常套手段と言えば常套手段ですが、攻撃的メンタリティが守備の軽視という形でネガティブに反映していたチームにとってみたらとても効果的な施術だったのかも知れませんね。

で、基盤の上に来たのが、少ない人数でもゴールを獲る方法で、そこで重要となってくるのがいかに速くボールを前に運ぶのかと言うこと。ここがセレッソの最大の特徴であり、強みにもなっていた部分。ファビーニョ、下村の長距離も苦にしない正確なフィードから、サイドのスペースをシャドーの二人かアウトサイドが労を惜しまずにスペースに走って受けると言う形で前にボールを進めるというのが基本パターン。ですが、シンプルというのは口で言うほど簡単ではなく、よりディティールに置いて質の高いモノが必要になってくる。そのディティールを端折ることなくしっかりと作り上げた事で、それに必要な意識、出し手と受け手の信頼というモノを構築していったのではないでしょうか。

ディティールにおいて一つ例を挙げれば、前線からの守備貢献。現代サッカーに置いて、もう常識のようになりつつある要素で、そういう事を出来る選手が重宝されるようにまでなっている昨今ですが、セレッソではそれを「やりすぎない」と言う反対のことを意識させていたように見えました。これによって生まれた効果が、アタッカーのポジショニング及び動き出しの向上。ひいてはより速いタイミングでパスを出すことが可能になっていたのかなと。

まあこう書きだしてみても、ロジックに置いて一本の芯というか、整合性があると感じたりしました。前の選手に守備を求めないと言う要素も、守備がそれをそこまで強く必要としないで守れるからこそだし(無意味にやってるチームが結構あると思う。リスクを背負っているからカウンターをさせないとか、チーム全体でプレスを掛けるためのパスコースの限定など、意図を持ってやっているチームはJ全体を見ても多くない。正直これに関してはかなり形骸化されている感があり、その原因は指揮官の勉強不足)、低い位置でボールを奪う前提で組み立てられているパスルートにしても、決して都合が良いようには考えておらず、自分たちがやることをすればと言う前提でチーム作りが成されていたと感じます。こういう要素を見た上で、しっかりと道筋を立てた小林監督の手腕というのはとても素晴らしかったのかなぁと。

で、こういう成功体験が積み重なることでチームとしての自信が積み上がり、又選手間(特に受け手と出し手の関係)に置いて信頼レベルが高まって、一つ一つのプレーの確信レベルが高まっていったことが連勝に繋がっていたのかなと。これは僕の見た目だけでしかありませんが、リーグ終盤の連勝時と天皇杯のモチベーションが多少落ちた後のパフォーマンスに差が出たのも、選手の中の確信レベルの差があるのではないかと思っているので、この要素は今年のセレッソ、最大のポイントになるのかなぁと思っています。じゃあ、対策。

・対策

まあ去年うまく行っていたやり方を変えてくると言うことは考えにくいだけに、今シーズンもカウンター中心の固いチームになってくると踏んだ上での対策。なんですが、特効薬となり得るような弱点が余り無いので、自分たちが相手に与える隙を少なくすると言うことしか具体的な対策はないのかなぁと言う感じがあります。まあしっかりとサッカーをしてセレッソを上回るということになるのかなと。ただ、してはいけないことと言うことが対策となるのかなと。テーマとしては自ら穴を開けないサッカーをすると言うこと。

堅守速攻のチームというのは、元々理に適ってる部分がある訳ですが(堅守を崩すためにはリスクチャレンジが必要で、そのリスクチャレンジにおけるリスクを速い攻撃で突く)、セレッソに関してもそれは言えるわけで、いかに相手にカウンターをさせないかという事は考えていかなければならないことなのかなと。常套手段としてはフィニッシュで終わる、奪われた後に切り替えてフォアチェックを掛けてカウンターを出させない、帰陣を速くし守備ブロックを再形成する、などがありますが、まあカウンターを出されると想定して考えれば、「攻撃時にもアタッカーの動きに注意する→しっかりと捕まえ、穴を作らない」と言うことが大事なのかなと。セレッソのカウンターの場合、一番最速のルートは森島or古橋がマークをずらしてサイドに逃げ、そこに長いフィードが飛んできて数的同数のような形を作る訳で、そこでマークを外さずにしっかりとついていければそのフィードをカットすることは可能だし、遅らせることだって十分出来る。勿論質の高いコンビネーションプレーが出来るトリオであり、その懐の深さというか幅の広さに置いては怖い部分はありますが、しっかりと捕まえると言うことさえ出来れば、最低限の人数でも守れる可能性は上がっていくのかなと。まああくまでも脳内でのシュミレーションですけどね。

昨シーズンの快進撃はフロックではないと言うことは対戦したチーム自体がよく分かっていると思いますが、そう考えると今シーズンはそのサッカーに対してより強い警戒が敷かれ、思い通りにゲームを進められない可能性も出てくるのかなと。その中で、上には書かなかったけど、昨シーズンも見えたポゼッションに切り替えた時の質(サイドチェンジを絡めてゼ・カルロスの突破を絡めたり、西澤の巧みなポストワークからの飛び出しなど)をより求められる事にもなりそうかなと。昨シーズンは一貫、貫き通すことの美学というのが称賛されましたが、今シーズンは又違う要素と言うことになるわけで、そういう意味ではそれを象徴するチームはセレッソになるかも知れませんね。

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なんか最後はこじつけすぎたかな・・・・。まあいいか。ということでようやく5つめ終了。どう計算しても、終わらない感じですが、自分もあんまり調子が良くないので、そんなにスパンスパン進めることが出来ないので気長にやりますよ。と言うことで次は・・・ジュビロか?又やりづらいチームだな・・・と言うことで今日はここまで。

06' J.League 傾向と対策 -概要-(LooseBlog)
*↑概要です、もう張るのがめんどくさくなってますが、お読みになっていない方、是非目を通して頂ければ。で、セレッソな方々、感想、つっこみなどなどお待ちしてます。

*遅くなったけど、ジャンルカ・トト・富樫こと富樫洋一氏がアフリカ・ネーションズ・カップの取材中に急逝。とても残念。幅広い情報(勿論そこには地道なフィールドワーク)を明るい解説の中に組み込んで、様々な情報を彼の語り口から教えて貰った気がする。言葉の端々にサッカー好きなんだなぁと感じる部分があって、好きな解説者の一人だった(ダジャレが好きだっただけかも知れないけど)これから先のサッカーを見守り続けることが出来ない無念さもあるでしょうが、安らかに。お疲れ様です

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