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October 03, 2005

苦境のFマリノスに思うこと。 -その3-

最初は「末期状態を脱したことにより」とか、「締まりが悪い」とか「こういう事が起こらないように」とか書いたわけですよ、冒頭部分に。まあそれをアップしなかったのは全然まとまらなくて何書いてるのかさえ分からなくなっちゃったからなんですけど。でもね、ああいうことになっちゃったので、又書くきっかけが出来ちゃいました。元々ちゃんと締めようと思っていたのでそのうちやろうと思ってましたが、連載化決定ですよ、奥さん。やっぱり原因を探ることが必要だと思いますし。と言うことでいきます。「苦境のFマリノスに思うこと その3」

・うまくいかないポゼッション。その理由はいかに?

今回に関しては別にして、まず中断期間時に作った第一期の方を考えたいと思います。これに関しては方向性のズレ、曖昧なビジョン、選手達のこのサッカーをやる上での意識の低さなど様々な要素がありますが、一つ言えるのは岡ちゃんのビジョンと選手達のビジョンは違っていたのではないかと言う疑念。

というのも、岡ちゃんが繋ぐサッカーに転換する時に話していた「速いポゼッション」とチームがやろうとしていた事にはかなり大きな差があった。方向性とは別に違う形でもそれなりに形になっていて、こないだ大敗したトリニータ(この試合は内容良くなかった)、現在も上位を走る鹿島・ジェフにも勝った訳ですが(ジェフ戦のサッカーが一番良かった気がする)、過密日程の中でどうしても勝つことだけに焦点が集まり過ぎて、内容に関しては2の次になってしまった。この時な優勝への可能性がまだまだあったわけでコンディション調整と結果を尊重したのは理解出来るポイントだけど、積み上げる段階において、一試合一試合確認と修正というものが必要だったのに目の前に迫り来る試合の前に流されてしまったことは今考えると、基盤として作れなかったのは非常に悔やまれる事でした(その是非は置いておいてね、そんなこと出来る余裕がなかったというのも又事実だけど。ただ頭の整理とか分析とかそういうものすらなかった気がする。今年はそういうのが多いなぁ)

その後はご存じの通り、内容を顧みなかったツケを払わせるようにFC東京の速いプレスとトランジッションの前にキリキリ舞いにされ、再開後に立て直しを誓ったもののバランスの悪さとスピードの上がらない惰性的なポゼッションは、直接的なライバルであるジュビロ・ガンバに破壊され、このサッカーを続ける自信を失った指揮官は一時的に立て直しを余儀なくされた。

ただ、内容を鑑みなかったとはいえ、本質的な理由にはなりません。それはやり方の問題ですから。じゃあその本質的な問題を考えてみたいと思います。

これは想像でしかないわけですけど(だってピッチでは結局表現されることはなかったからね)本当であれば、守備を基盤にバランス良く守ってボールを奪い、その中で速いタイミングでどんどん縦に入れて、より前に人数がいる状態を活かす形で(4-2-2-2の狙いはそうだったはず、ワイドに開くことが狙いだった訳じゃない)バイタルでの手厚いサポートからのダイレクトプレーや、他にも中から外という形で有機的にオーバーラップなど、バリエーション豊かに崩しにいこうというのが、岡ちゃんの頭の中にあった「速いポゼッション」だったのかなと。

まあコンディション不良(岡ちゃんも認めた通り、アメリカ遠征に準ずる新しい試みは失敗)やら大ちゃんの怪我、エースの移籍&相変わらず長期離脱などなど、様々なことが具現化するには大きな足枷となったことは事実です。しかし、その前にやらなければならないことを端折ってしまった事が破綻した理由なのかなと個人的には思っています。それはボールを繋ぐための意識の欠如、現在を見てもそれは改善されていません。

当たり前のことですが、足止めてここにくれと言ったら相手も分かってしまいます。パスコースを切られたらボールは通らないし、そこで躊躇しお家芸のバックパスをしていたら速いポゼッションは実現しません。その時に必要になるのが、パスを受けるためにコースを作る小さな動きです。よく「オフ・ザ・ボール」という動きの一番基本とも言える部分の顔出しというプレーですが、ゲームを作る上では常に必要となる要素だと思います。しかしその意識付けがほとんどなされていなかったため、ボールホルダーが何とか角度を変えて出す、又は空いている所を探し出すことでしかパスコースが作られない状態に。ただそのボールの繋ぎでは、逃げの姿勢は否めず狙いのあるここを崩すんだという意志の詰まったポゼッションは表現されなかった。そういう意味ではもっとボールを繋ぐために沢山アクションを起こし、一つのプレーに対して一人一人が関与の意識をより高く、そしてその次のプレーを予測して動いていくという頭の部分では明らかに足りないと言うことが出てしまっていたのかも知れません。

実際そういう施術はやっていたのかも知れない、その是非は分かりません。でも結果として足りなかったのも事実。報道で「バルサに触発されて速いパススピードを目指す」なんてこともありましたが、正直その前にやることあるだろうと思っていました(そんなことを書いた気がするけど)勿論パススピードも重要な一要素であることは確かです。パススピードが上がればパスをカットされる危険性は減り、プレーを加速させる要素となり得る。ですが、それはしっかりとパスを繋げて攻撃出来るようになってからの話、もっとまずはしっかりとパスを繋ぐための動きや意識を確立させるための基礎工事を追求すべきだったのかも知れませんね。(その前に普通のパスをよりまともに回せるようになって、技術的に安定したという自信が出来てからやるべき事だと思う。一つ一つのプレーが雑でファーストタッチの部分でミスばっかりする選手が多いのにパススピードなんて、はっきり言っておこがましい)

まあこれを見てもチームとして自分たちの力を過信しすぎた結果だったのかも知れません。前人未踏の3ステージ連覇、罰ゲームをやっても優勝出来た手応え、自分たちは巧くなった、何でも出来ると思ってしまったのかも知れない。ただ、実際は結果を追求し、力づくで封じ込めてきただけで、質という部分では又違う部分。いくら優勝したからって巧くなる訳じゃないし、何でも出来る訳じゃない。そういう所を僕たちも含めて勘違いしてしまったのかも知れませんね。傲慢というか。まあそのツケを払わされていると言ったら言い過ぎなんでしょうけど。

・再びやってきた大波、自信を失ったチームに必要なのは選手達のインテリジェンス。

まあそんなこんなで今です。経過はご存じの通り、守備からもう一度整備に掛かり、少しずつですが着実に前に進んできて、レッズ戦で安定した守備を基盤にフィットしなかったマグロンがようやく馴染み、結果こそ出なかったものの速いリズムで楔がスパスパと入るようになった。そんな手応えを得た所でトリニータ戦。統制されたプレスの前に沈黙、整備された守備も覇気の無いまま蹂躙されて大敗。ナビスコもありますけど(ナビ、結果を出して欲しいけど、きついよねぇ。短期間で何かが出来るような状態ではないけどさ)一度チャンピオンのプライドや誇りは横に置いて、本当に本腰を入れてサッカーを作るという作業が改めて必要なのではないでしょうか。

ただ、現状のままでは無理でしょう。まずはもう一度チームで戦うという事を取り戻し、何でもおざなりにせず一つ一つのプレーを丁寧に、そして意味をくみ取りながらサッカーをすると言うことが必要なのではないかと思っています。ただ、何をするにも一番必要なのは頭の部分、そして選手達のサッカーを考える力(インテリジェンス)なのではないかと思っています。

こういう言い方は嫌ですが、やっぱりこの2連覇は岡ちゃんが主導となって成し遂げられたものだと思っています。岡ちゃんが就任して甘えが蔓延していた雰囲気を一掃し、サッカーを真摯に取り組み、精神的にへこたれずに最後まで戦うと言うことを植え付けて、その効果がシンプルなサッカーをする中で大きく出て、それが結果となった。でもそんな岡ちゃんのモチベーションコントロールや精神的なマネージメントの効果が薄れ、逆に失策も目立ち、課題を放置するだけで修正出来ない事が続くなど、監督としてかなり疑問な部分がわき上がっているのが現状。自信をなくして迷って苦しんでいるように見えるのです。

ただ、そんな時に岡ちゃんの策に従うだけで、選手として何も考えずにタスクをなぞるだけでピッチの中で淡々と何となくゲームを進めてしまう選手達にはがっくりしてしまう。確かにチームが揺れていて方向性も曖昧、戦術としては整っていない状態です。ただその状況の中で一人一人がもっと頭を回してたら全然違う形になると思うけど、実際はそういうことを選手達はしない。甘えてる部分の根本はここにあるのではないかと思っています。

例えば一例

大島が入ってきた→彼の高さを活かして長いボールを使って前に入れていこう→何の準備も考えもなしに前に飛ばす→あっさりとはね返され、セカンドボールを拾われる→カウンター→_| ̄|○

これはトリニータ戦でも目立ちました。何が悪いかと言えば飛ばすことではありません。何にも考えずにボールを飛ばすのが悪い。蹴る側だったら中盤のプッシュアップを待つことだって出来たはず、FWだったらもっとターゲットに対して良いアングルでサポートをする意識があればもっと効果的な攻撃になったかも知れない、中盤だって少し時間を作れと声が出せたかも知れない。でも何にもなしにボールをただ単に蹴ってははねかえされて、偶然を待つだけのお粗末なサッカーになってしまった。これで選手達が何かを考えてサッカーをしているとはどうひいき目で見ても出来ないです。

当たり前だけどサッカーは監督は選手をピッチに送り出したら、プレーに関して影響力を及ぼせることは非常に難しいスポーツです。いくら緻密で予測された戦術を敷いた所で局面に置いて判断をするのは選手達で、それを助けるための戦術でしかない(勿論戦術は大事よ、プレーする上でのガイドラインとなり判断の簡素化をしてよりプレーをスムーズに促すものとして非常に効果のあるものだと思います。でもそれが全てじゃない、選手がその戦術をどう捉え、どう戦術を運用するかで又色を変えるものだと思う)。だからこそ戦術だけじゃなく一人一人の裁量で考えてプレーしていくと言う要素は限りなく大きい。だけど今の選手達にはそういうものを感じない。それが僕には甘ったれてると感じてしまうのです。

今のFマリノスの低迷は、戦術的なブレを解消出来なかった監督の責任ももちろんあるけど、選手達が監督の用意したあやふやな戦術におんぶにだっこでうまくいかなくてもそのままなぞるだけ。頭が回っておらず、インテリジェンスの感じられないプレーを惰性で続けてしまっている。そういう意味では今こそこの甘ったれた要素こそ改善して欲しいなと。

個人的にはこのチームが出来ないとは思っていないです。ディフェンスに置いてはマークに付く、ゾーンで守る、ラインコントロールするなど選手の裁量でゲームの局面に置いて自分たちの判断を元に運用している訳で、それを自分たちがボールを持っている時でもやって欲しい。チーム全体にこういう要素が浸透すれば、どんな戦術でもより器用に、そして自分たちの色に染めてサッカーが出来るようになると思う。それが主体的なサッカーと言われるものになると思うし、ひいては常勝チームのサッカーに繋がるのかなと。難しい問題ですが、地道に一歩ずつ改善していって欲しいなと。

まあ単純に監督変えればいいじゃん、とも思わなくはないですけどね。プロなんだし、やっぱり最高責任者である監督は責任を負うためにいるわけだから、結果が出せなければ功労者であろうと、シビアな判断が必要だと思いますけど。ただ、出来れば岡ちゃんにはやって欲しいなという思いもあるから複雑です。まあ岡ちゃんが完璧じゃないと言うことをクラブがどう捉え、どんなことをするのかが気になる所。まあそんなこんなでとりあえず第3回は終了。次は何でゴールが獲れないか、かな?だいぶ厳しいことを書きましたが、まああくまで僕が思う事と言うことで。てゆうか今になって「常勝」って言葉は応えますな_| ̄|○

*てゆうかまとまってないし、文の繋ぎが凄いいまいちな気がするけど、かみ砕いて読んで頂けたら幸いです。中途半端ですけど上げちゃいます。こうしたらいいよ、とか教えて下さい・・・・。内容に関してのコメントやTBもお待ちしてます。で、アンケート締め切ります。止まったみたいなので。集計にはちょっと時間掛かるかも。明日はまだやってないJの他の試合の予定っす。

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Comments

こんにちは(遅コメントですが)

根が深そうですよね・・・
選手や監督は現状を気付いているのでしょうか?
気付いていても、出来ない何かがあるということかな?

新聞報道では、続投要請の話題も出ていますが、
どうなることやら?

やはり、希望としては岡田監督にはF・マリノスでリベンジしてほしいです。

Posted by: ナツキ | October 10, 2005 at 07:24 AM

ナツキさん、いっぱいコメント付けて下さってありがとうございます。遅でもありです。

気付いてはいると思います。ただ具体的にどうするのかというビジョンがなく、指揮官としての幅がそこまではないということなのかも知れませんね。でも実際は選手達が気付いてやっていかないと意味はないと思います。主体的にサッカーをすると言うことはそれだけ自分たちのプレーに妥協を許さず、シビアに考えていくということですから、そういう意味では今までとは求められるものが違いますから。甘えちゃダメです。

僕は岡ちゃんが万能だとは思っていないので、続投するにしても、今回の失敗の責任の所在ははっきりさせる必要があると思ってます。そしてその対応策とこれからのチームのビジョンをもっとしっかりと作るべきなのかなと。じゃなきゃ、またカオスは訪れますから。

まあそれでも岡ちゃんでやって欲しいというキモチもあるから複雑ですね。ではでは。

Posted by: いた | October 10, 2005 at 11:44 PM

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