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August 20, 2005

再開を前に、Jリーグあれこれ。

J再開ですね。何度も何度も代表のマッチデーに揺さぶられるような今シーズンですが、新しい試みの中でこういう事が起きると結末も変わってくるのかなぁと感じたり、それがまたJリーグのファンとして楽しみだったりもします。マリが優勝出来るかどうかは置いておいて、序盤逃げていた鹿島をガンバが猛追、この流れが今回の中断で又変わるのか、そしてそろそろJお決まりの群雄割拠の混戦に持ち込まれるのか、また今年復活の(というかレギュレーション的に去年のぬるさが払拭された)降格争いを逃れようとクラブの状況を鑑みて必死に動き回る下位チームの変化、本当に見所は多そうです。ということで、そんなことをざっと久しぶりの「Jあれこれ」で。

・激しく動いた今夏のJ、危機感がもたらす大きな変化。

J1 順位表(第18節終了時点)

中断期間中の各クラブ人事動向、主なまとめ(細かい動きまで追ってない)

大宮アルディージャ
IN→なし(タルデリ?サンパウロの若手FW?)
OUT→クリスティアン(R解除→サンパウロ/BRA)

セレッソ大阪
IN→なし
OUT→なし(ファビーニョ、リヨンと交渉中?)

アルビレックス新潟
IN→菊地直哉(←ジュビロ/R)、千葉和彦(←ドートレヒトNED/買い取り?/JPN)、ネット(←バイーア/R/BRA)
OUT→山口素弘(←横浜FC/R)

清水エスパルス
IN→マルキーニョス(←未所属?)
OUT→ロジェーリオ(→ゴイアス/R返却/BRA)

FC東京
IN→ササ・サルセード(←セロ・ポルテーニョ/買い取り?/PAR)、リチェーリ(←ナシオナル/買い取り?/BRA)
OUT→ダニーロ(→グアタラハラMEX/R/BRA)

川崎フロンターレ
IN→原田拓(←トリニータ/R)
OUT→なし

柏レイソル
IN→レイナウド(←パリ・サンジェルマンFRA/R?/BRA)、フランサ(←レバークーゼンGER/R/BRA)
OUT→崔成國(→蔚山現代/R返却/KOR)、リカルジーニョ(→鹿島/R)

大分トリニータ
IN→エジミウソン(←ロンドリーナEC/買い取り?/BRA)、トゥーリオ(←ボタフォゴ/買い取り?/BRA)、山崎雅人(→Fマリノス/R)
OUT→ドド(→退団)、パトリック(→NAC/退団/NED)、原田拓(→フロンターレ/R)

東京ヴェルディ1969
IN→パダン(監督就任)、ジウ(→コリンチャンス/買い取り?/BRA)、文済天(→文一高/買い取り?(新人獲得?/KOR)
OUT→オズワルド・アルディレス(更迭)、石崎信弘(監督代行契約満了)

ヴィッセル神戸
IN→パベル・ジェハーク(監督就任/昇格)、マルティン・ミュラー(←FKフメル・ブルシャニ/R?/CHZ)、イヴォ・ウリヒ(←ボルシアMG GER/R?/CHZ)、遠藤彰弘(←Fマリノス/買い取り)、北野翔(←Fマリノス/R)、金古聖司(←アントラーズ/R)、徳重健太(←レッズ/R)
OUT→エメルソン・レオン(解任)、ホージェル(→契約解除)、ディエゴ・ソウザ(→契約解除)、三浦知良(→横浜FC/完全)

と言うことで現時点の順位表、そして下位チームにおけるシーズン入ってからの動きのまとめです。まあうまく行ってないからこその緊急補強な訳ですが、それにしても多い!ただそれだけ危機感を感じ、又必要と考えているからでしょうね。まあこの選手達の活躍がこれからのJの展開を握っていくのかなぁと感じたり。で、個人的に気になったのは下の三つ、トリニータ、ヴェルディ、ヴィッセルです。このまま進んだらこの3チームは降格(トリニータは入れ替え戦)になってしまうわけですが、その現実の中でヴェルディとヴィッセルは監督交代に踏み切り、トリニータは四面楚歌というか余り評判の良くない監督を留任という選択をしました。この選択が各チームにどうでるのかというのは、非常に気になるところです。

サッカーに置いて、不調・苦境に陥った時に、現場の責任者でもあり、チームを築く建築家でもある監督を代えるのは常套手段となっています。うまく行かなかった方向性が転換され、新たな競争原理が生まれることで刺激が加わり、その高まった気運を利用して選手達が纏っていた負の空気を一掃して不調を脱しようという狙いがあるのだと思います。しかしこの監督交代と言う手法は、非常にドラスティックであるがため、反動も大きく判断が難しいのかなと。チームを作り直すと言ってもそう簡単なことではなく、一度組み直す事で熟成度というのを捨てることになりかねないし(前監督の指導を尊重すれば又違うんだろうけど)、そしてそれがうまく行くとは必ずしも限らない(特に刺激で一時的に浮上してもその後又尻つぼみというのは良くある例、詰め切れていない課題が浮き出てきちゃったりして粗さが目立ってしまったり)、ただ何も決断せずにいればその負の空気をズルズル引きずる事にもなりかねない。まあ結果を求められるわけですから、出た結果が全てなんでしょうけど、難しいですね。まあどちらが正しいと言うのはないと思いますが、考え方的にはこんな感じなのかな?

監督交代を断行する場合。
うまく行っていないチームを壊すことに未練はない。だってうまく行っていないんだから、壊して新しい可能性に賭ける方が有機的だし、復活の可能性だって大きいはず。又選手達も心機一転巻き返そう、これを機にレギュラーを奪ってやろうと気運も高まって、チーム内の淀んだ空気も払拭出来る。どっちにしろ何もしなかったら降格だ。これ以上彼に任せるのなら、我々がリスク負うしかないんだ。

監督留任に賭ける場合。
確かに現状ではうまくいっておらず成績は出ていないが、それでもこの監督のビジョン、指向性は必ずしも間違っていない。信じるだけの価値がある。だからこそ彼をここで更迭して積み上げ来たモノ捨てるわけにはいかない。彼のサッカーが浸透すれば必ず巻き返せるはず、だからこそ今は我慢。彼のサッカーがチーム内に浸透し、ピッチに反映されるまでは我慢なのだ。

まあ解任の場合は抜き差しならない状態というのが先にあるので、ポジティブには考えていないでしょうが、断行するにしても我慢するにしてもリスクは伴うのは確か。勿論選手獲得などにより戦力の補強との兼ね合いもありますが、今シーズンはどちらの選択が是となるのか(元々のチーム力なんて大差はないはずだし(資金力には差はあっても)、Jはメソッド一つ、機能性一つで順位が大きく変わるリーグだと思うから)非常に興味深い所です。

で話を戻しますが、今回結果や様々な問題から解任もやむなしと思われた監督を留任させて現監督に賭ける選択をしたトリニータ、もう既に抜き差しならない状況の陥ってしまって一度成功に導いた監督を解任せざるを得ず、図らずも新しい態勢で巻き返しを狙う事になったヴェルディ、そして混乱に次ぐ混乱でチーム自体がカオスに陥り、その刺激さえチームに反映されない苦しい状態の中で、ようやくこの態勢で勝負しようと決意が固まったヴィッセル。3クラブの状況は様々です。勿論上記のようなポジティブな考えでは必ずしも無いのかも知れません。しかしその判断があっているのか間違っているのか、答えが出るのはもうすぐでしょう。新規戦力も加わってチームにどのような変化が出てくるのか(監督との確執はあったにしても鳴り物入りで入ってきたドドを切ってまで、弱点でもある中盤強化のための外国人補強をしたトリニータ、ジウというテクニシャンにチームに落ち着きと時間を作ってもらうことで、チームの安定と破壊力の復活を賭けるヴェルディ、監督と同郷の外国人で固め、更に全ポジションに期待出来る選手を獲得と資金力をフルに生かした補強を施して強力なバックアップ体制を敷いたヴィッセル、この辺の対比も面白い)まあその当該サポは楽しむどころじゃないと思いますけどね。まあ他人事ではありませんが。

今回は下3つを取り上げましたが、勿論この上にいるクラブも危機感が高まっていないわけではありません。レイソルはレバークーゼンのフランサ、PSGのレイナウドと欧州規格のブラジル人アタッカーを獲得して、その破壊力で一気に泥沼から抜けようと言う気概を見せ、アルビは弱点である守備力を補う期待のユーティリティ菊地を監督の人脈もあってレンタルで獲得して基盤の更なる構築を狙う。FC東京は不調の原因だったDFラインの怪我人が戻り、もう一つの要因決定力不足を解消するために、システムを変えてササの融合を図り、エスパは実績あるマルキを獲って勝負強さの付随に挑む。様々なチームがこの中断期間を使ってチームのモデルチェンジ、スケールアップを図っているだけに、中断開けにどのようなサッカーを見せてくれるのは楽しみですね。去年とは違って降格の穴は又大きくなり、その恐怖感の中でどのような展開になるのかというのは正直言って予測は出来ませんが(僕が予想したって当たらないし、もうシーズン前に実証されてる。まだ半分で当たる可能性はあるにしても)、まだまだ大きな波は来ると思うので、その波が大きく動向を揺さぶるのではないでしょうか。今年は上位だけでなく下位も大きく燃え上がりそうですね。

・ここまで苦しんだ本命、優勝の可能性、巻き返しの鍵

と言うことで、今度は僕の本命の話。シーズン前、僕はトップグループは「レッズ◎、ガンバ○、ジュビロ△」と書きました(Fマリ抜きの場合)が、ガンバは別にして、上位にはつけているモノの、レッズもジュビロも、そしてFマリノスも非常に苦しい立場に立たされています。勿論優勝の可能性は残っているにしても、正直言って既に苦しい状況なのは事実なのかなと。ただ、個人的には状況さえ整えば、この3つのクラブ(ガンバも合わせたら4つか)は選手の質、戦術の成熟度、層の厚さなどである程度抜けた力を持つチームなだけに、反撃もあるかなぁと。まあはっきり言って可能性としてはレッズが50、ジュビロが40、Fマリは30ぐらいで、現状ではガンバと鹿島になる可能性は高いと言う感じなのは否めないですけどね(本音)

まあこれから追い抜いて優勝するためにはもう連勝しかありません。しかも結構ロングランの連勝です。岡ちゃんもよく言ってますが、自力での優勝がないだけに勝ち続けて落ちてくるのを待つだけの状態、だからこそこれ以上この差を開かせず(鹿島だけでなく、ガンバも同じ、ガンバとの差が開けば又苦しい)確実に詰めていくには連勝しかないのかなと。まあ力をそのまま出せば勝てるとは言えないのがJの難しいところであり、思っても見ない曲者が隠れてるから難易度は非常に高いと言わざるを得ないのですけどね。まあ追い抜く追い抜かないは別にして、まずは混戦みたいな形になるのがベターなのかなと思います。

さて、その反撃に向けての巻き返しの鍵を各クラブ見ていきましょう。まずは現在3位のレッズから。

レッズの鍵→ロブソン・ポンテのフィット、新戦力の融合。

まあレッズに関しては、結構悩みました。あの去年のセカンドで見せた、悪魔のような勢いを持ったフォアチェックからのアタッキングフットボールの復活でも良いのですが、多分ああいうサッカーに回帰することは難しいのかなと思ったので。で、新加入はポンテとマリッチですが、ポスト・エメと見られている代わりは言ったトミスラフ・マリッチは一人でゴールを取れる選手ではありません。また永井、田中達が共に不安を抱えている、それでもゴールを奪って勝たないと優勝への道は開けてこない。ましてや我慢比べをして勝つチームカラーではない(まあ最近その傾向が強いけど(苦笑)長谷部の勝負強さは驚きですな)、そんな中でエメがいなくても獲れる、しっかりとした得点パターンの樹立というのが鍵ではないでしょうか。
まあ実際の所エメの存在感はとんでもなく大きく、又レッズもそれに頼っていた部分もあったので、空いた穴を埋めると言うのは難しいと思います。あの得点力、爆発力はエメルソンを呼び戻すか、それに準ずる同タイプのアタッカーをさらうことでしか埋まらないでしょう。しかし、いないものを嘆いても仕方ないので、チームとして新しい攻撃の形の模索というのは妥当な考え。一人のスーパーアタッカーの能力を使ってこじ開けるような局面打開を中心にした攻撃構築(+速攻)から、コンビネーションと連動性を軸にした攻撃構築(+速攻)に推移していくのかなと見ています。そして、それを可能にするのがもう一人の新加入ロブソン・ポンテなのかなと。やはりポンテに期待されるのはバイタルエリアでのアクセント、そして直接ゴールに繋がる働きでしょう。どちらかと言えば一人又は二人の関係性で獲ることの多かったレッズの攻撃ですが、ポンテが入って3人目、4人目にまで繋げていく可能性は充分あると思うし、それだけの能力(特に運動量と献身的なサポート、そして全てに置いて高い能力)は持っている。レッズに足りないピースとして融合すればフィットしそうだなぁと書いたのはそういう部分で、これがうまくいけばレッズが変わる可能性があるのかなと。
ただ融合するのを悠長に待っていられるほど、もうそんなに余裕はないだけに、チーム全体で新戦力との融合を図り、彼らとの意思疎通を図る必要性は今まで以上に必要になってくる。難易度は決して低くありません。しかし、それを実現した時、大きな連勝をもたらしてくれるのではないでしょうか。

ジュビロの鍵→適切なバランスとカウンターケア。

攻撃面は前田の動き方の意識を含めた変貌、カレン・成岡の成長、村井のフィットなどで結構計算が経つようになってきているのかなと。リーグでは前田が既に8ゴール、ナビなどの勝負所でもゴールを獲っていてエースらしくなってきていて、攻撃構築は言わずと知れたジュビロ、攻撃に関しては余り不安はないのではないでしょうか。まあ波はありますが、それでも1試合に2~3点は獲ってくれるだろうと考えても決して間違いじゃない。では何が鍵かというと、守備のバランス(リスクマネジメント)、そしてそれに繋がるカウンターケアなのかなと。
山本監督もこのシーズンでは様々なことをしてきたと思います(偶然なのかも知れないけどそれは僕には見抜けなかった 苦笑)開幕戦では前後分断してでも、守備ブロックを構築してカウンターをさせない慎重策、かと思ったら次の試合では両サイドを高い位置に上げて積極策に出てカウンターに沈んだりと、成功失敗を繰り返している感じです。まあ基本的に状況が整っている時は、しっかりと浸透している意識でフォアチェックからの流れで中盤のプレスでボールを奪うと言うことは出来ている。じゃあ良いじゃんではなく、問題は違うところ、想定の範囲外の弱さなのかなと。攻撃構築に人数を掛けるし、両サイドも非常に高いポジショニングを取るだけに、自陣には大きなスペースが生じ、不用意なボールロストがあるとそのスペースを使われる形で勢いのあるまま突っこまれ、後手に陥ってやられる。改善しようとしている部分があるにしても、根本にあるのはジュビロのアイデンティティの問題でもあるし、なかなか難しい部分でもあります。それでもカウンターで失点を重ねていては、安定して勝ちを積み上げる事もまた難しいだけに、どこかに落としどころを見つけて、なんとかリスクマネジメントを出来る様な形を見つける事が、優勝への鍵となるのではないでしょうか(具体的には思いつかないんですけどね、だから苦労しているんだろうけど)

Fマリノスの鍵→全体的な意識向上、ポゼッションによる効果的な崩しの確立。

まあこれはもう結構書いていることなので簡単に、ある程度高いポゼッションを得れる状態があるだけに、現状ではサイド一辺倒的な形から、より変化のある攻撃をして相手の守備を崩すという形にしていく事でよりゴールが獲れる可能性を高めていく。その成果が得点力の向上として出るか否かに掛かっているのかなと。チームとして志向しているのは、ゆったりと回しながらスペースメイキングをして、そこを連動した動きで突いていって崩すという形ではなく、奪ってからの速い切り替えを元に、高い意識でポジショニング、そこにダイレクトプレーを絡めて崩すというのが念頭にあるようで、それがポゼッションかどうかというのは疑問なんですけどね。ただ現状のクロスに頼りすぎる力押しの攻撃構築に、より変化を加えるということなのかも知れませんね。
この裏にあるのは、チームとしてしっかりと計算出来るような安定した守備が存在するからこそ、後は毎戦ゴールをより確実に獲れる形を構築したいのかなと。今の施術が成功するかは現状を考えると不安な部分もありますが、山瀬や大橋、奥と言った選手達の意識が変わり、動きが変わる事によって、出来てくる可能性は充分あるのかなと。個人の技術、連動性を高めて相手を崩すんだと言う意志を高めて欲しいですね。そしてそれが反撃への鍵となるのではないでしょうか。

と言うことで色々とちょこちょことやってみたのですが、何が言いたいかというと注目点が沢山あって再開される明日からのJが楽しみだ、ということです。明日のプレビューが出来ないのがちょっと口惜しいですが、いきなり大事な節です。直接当たるFマリノス、ジュビロにとってはもちろん、そしてレッズにとってもジェフにとってもグランパスにとっても、そして鹿島と当たるサンフレッチェにとっても、上位2チームを追撃するためには負けられない、いや勝たなければ難しいことになってくる、そしてこれからの流れに繋がってくる大事な節になるのかなと感じています。まあアグレッシブで良い試合が沢山あることを願って今日はここまでです。明日はオールドファームダービーもありますし、忙しいなぁ。最近更新頻度が落ちてますが、ちょっと忙しいモノで。なんとかしっかりとついていけるようにやっていきますので、よろしくです。ではここまでです。

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