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July 19, 2005

サッカーの「恐怖」を感じた夜@J1 第17節

遅れましたが、完全修正版のゲームレポートです。やっぱりこの試合もしっかりと捉えないと!と言うポジティブシンキング。

J.League Division1 第17節

FC東京 4-0 Fマリノス@味スタ「自ら嵌った落とし穴」
FC:20'今野泰幸 50'&83'鈴木規郎 86'馬場憂太

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也「報われないファインセーブ」、DF田中隼磨、松田直樹、中澤佑二、ドゥトラMF那須大亮(→58'久保竜彦)、上野良治、山瀬功治、大橋正博、FW山崎雅人(→46'坂田大輔)、大島秀夫(→67'熊林親吾)
FC東京:GK土肥洋一、DF加地亮、ジャーン、茂庭照幸、金沢浄、MF今野泰幸、梶山陽平、石川直宏(→23'鈴木規郎"ノリカル")、栗澤僚一(→72'三浦文丈)、戸田光洋、FWルーカス(→78'馬場憂太)

序盤はこんなスコアになるような試合とは想像出来なかった。中の警戒が強いと言うことでなかなかセンターで楔が収まらないものの、サイドから攻撃の糸口を探す。ジェフ戦と同じように那須が積極的にスペースに出てダイナミズムを付けようと走り回り、その動きを活かすように上野→山瀬→那須と繋がってシュートシーンを生み出すなど、それなりに悪くない。対するFC東京は低めにラインを設定しながら中盤でしっかりと守備ブロックを形成、しっかりとリスクマネジメントをした上で空いたスペースをシンプルに速く使うという共通意識がしっかりと見て取れ、その中で梶山を起点に戸田がサイドのスペースを狙う。しかし、全体的に選手の動きが重いFマリはパスコースが作れず、FWに対しても楔が入ら無いという形で攻撃が構築出来なくなると、那須の拙いパスミスから一気にペースはFC東京へ。CKからの展開でセカンドボールを拾われると、もう一度中へ、はね返すが梶山にそのリフレクションを鋭くボレーで叩かれる、これがすり抜ける形で決まったかと思われたが、哲也が見事なセーブで何とかはじき出して何とか難を逃れる。しかし、その流れからのCKで栗澤のボールは松田の上をすり抜ける鋭いボール、これに対して今野が那須を既に振り切ってフリー、ニアに飛び込まれ豪快に叩き込まれて先制を許してしまう。この後反撃しようという気運は高まるがビルドアップの時点で上野・那須・隼磨・ドゥトラと本来そういうミスが許されない選手達が稚拙なミスを連発し、ショートカウンターから逆にピンチを迎えるなど反撃どころの状態ではなくなる。少し落ち着いて何とか反撃したかったが、全くと言っていいほど自発的に動き出しをする選手が出てこず、パスコースが出来ずボールが回らない。FWの二人は全くと言っていいほどボールが収まらず、OMFの二人はサイドに流れすぎてFWとの距離感も悪く、また相手をずらすような動きもないため、4人が完全にばらばらな意識の中で動いて全然リンクしない状態になってしまった事、ボランチもミスが多く、元々CDFからボールを引き出す意識が低いため、なかなかボールを配球するような形が出来なかった事、様々な原因がありましたが、単純に言えば動きが悪く又少ないため、FC東京のDF陣に網を張られた状態で一網打尽という感じでした。セットプレー、そして山瀬とドゥトラでどうにかという形があったぐらいで、ほとんどゴールを獲れる雰囲気さえ出来ませんでした。逆にFC東京は思い通りにゲームを進める。相変わらずシンプルで速い展開から(ナオが足を痛めて23分に交代、その交代で入った)右サイドの鈴木規郎に渡り、シュートコースの空く甘い対応を見抜いて強烈に狙われたり、カウンターから2vs1の状況となり、栗澤がうまく中を進んで外から長い距離を猛烈に走ってきた今野へ、完全に抜け出されて1vs1の状況で強烈に狙われるなどピンチの連続、ただ哲也が非常に当たっていて非常にきわどいシーンでのピンチをことごとく凌ぎきり、何とか1-0で前半を折り返す。

後半開始から全くと言っていいほど仕事が出来ず、自分の良さも出せなかった山崎から坂田へスイッチ。積極的に前に出るFマリはFC東京のカウンターの脅威にさらされながら何とか繋いで、最後はFWの縦のコンビネーションから坂田が狙うなど(これは相手のブロックに合う)反撃の意識が高まっている。しかし、ゲームの流れとしてはFC東京、前半から長い距離を惜しみなく走ってくる戸田のスペースランニングについていけてなかった隼磨が、その戸田をぶった押す形でペナ付近でのFKを与え、そのFKを拙い壁のせいもあって(隼磨がルーカスのずれる動きに釣られたのかはわからないけど壁が割れてそこを突かれる形で)鈴木規郎にニアに低いボールをぶち込まれて哲也逆モーション、見事に決まって2-0。その後も何とか前に出て行きたいが攻撃構築は好転せず、逆にシンプルにスペースを速く突いてくるFC東京に脅かされる形は変わっていない(逆にボールの周りも良くなってフリーマンを作ってサイドを崩してくるなどより好転)何とかアーリーみたいな形でサイドから放り込むがこれはジャーンに阻まれるなど、苦しい展開(書くまでもないか・・・)ここで岡ちゃんはリスクを冒す形で那須を下げ、久保を入れて前を厚くする。久保の動きはそれなりに良くなってる感もあり、ようやく可能性を感じる形も出来はじめるが、崩すまでには至らない。ポゼッションとしてはFマリが握っているが、切り替えの速さ、積極的なフリーランニングと共通意識に溢れたFC東京に翻弄される形は変わらない。その後、茂庭の肘に大島が眼底骨折(???)してか、熊林にスイッチせざるを得ないなど采配的にも苦しい。何とか相手の綻びを見いだして突いていきたい所でしたが、どこも優位に立てる様な形が作り出せない。FWの楔も入らず、サイドも封殺、放り込みもはね返されと、リズムは変わらない。FC東京は栗澤に変えて三浦文丈を投入しゲームを締めに掛かるなど、マリとは全く逆に良い流れの中で思う枠通りの采配。放り込みからチャンスを見いだすしかないマリは、セカンドボールを山瀬がダイレクトで狙うが枠外、うまくバイタルで形を作ってドゥトラの中に切れ込むようなオーバーラップからエンドライン際に切れ込む形で又山瀬が何とかコントロールしてフィニッシュに繋げるがこれは土肥に阻まれ、とゴールが遠い。そしてこの日最大のビッグチャンス、中澤の大きなクリア的なヘッドから良治様のバックヘッドを経由すると、外から回ってきた坂田がDFラインのギャップを突いてGKと1vs1(久保がオフサイドポジションにいたモノの新ルールであるボールに絡まないとオフサイドじゃない)、しかしそのシュートも土肥に阻まれゴールが繋がらない。こういう流れの必然か、前掛かりになったところで後ろのカバーに入っていたドゥトラがビルドアップのミス、梶山がこれをシンプルにスルーパスを出され走り込んできた鈴木規郎へ出ると何とか自らカバーに回ったドゥトラでしたが痛恨のコントロールミス、完全に抜け出されて1vs1を決められて3-0。意気消沈したところで、続けて又前掛かりの裏を突かれ、右から左にボールが動く形で今野に間を通される形でスルーパスを出され、フリーとなっていた途中交代の馬場に繋がると、一度は隼磨がカバーに入ったモノのそのこぼれをループで押し込まれて4-0。この後何とか1点を変えそうとするモノの結局ゴールは奪えず4-0という屈辱的な大差でHot6初の黒星となってしまいました。

まあ、冷静に見直すとここまで良い形でゲームを進められた理由としては守備の安定から生み出されるリズムと信頼関係を背景に、攻守の切り替えの意識を高め、思い切ったダイナミズムをアクセントに、何とか決定機をモノにしてきた訳ですが、今日はそれが出来なかったのかなと。逆にFC東京に守備からリズムを握られ、そしてセットプレーから2発、前掛かりになったところでカウンターから2発浴びてと、まさにやりたかったことを相手にやられてしまった。ただ、それを引き起こしてしまったのはミス。1点目は那須のパスミスから、2点目は隼磨の壁での軽率なポジショニングミス、3失点目は致命的なところでのドゥトラのミスとミスが絡んでの失点は痛かった。正直全くと言っていいほど勝てる雰囲気はありませんでしたが、ビハインドは負っていたモノの哲也のスーパーセーブがあったりと勝ちを引き寄せるような流れは無いわけではなかった、でもそれがああいう形で追加点を浴び、また決定機を活かせなかった事で勝ちの可能性が0になり、そして大敗へ繋がったという事なのかも知れませんね。しかしこの3日で何が起きたのか、サッカーって怖い。では又分けて。

・全てに下回ったパフォーマンス。コンディショニングと起用方法に対する疑問。

まあフィジカル的な部分で本当に悪かったと言うこともあって一人一人の動きも悪く、オフ・ザ・ボールの動き、運動量、そして集中力という部分全てが相手が上でした。今更だから言いますが、Fマリノスの個の能力は高い、だからある程度様々な局面で優位に立って、その総合的な集結した力が差となってチームとして相手とのアドバンテージが出来、そして結果として勝ちに繋げてきた。しかし、今日の試合ではほとんどの所で勝たせてもらえず、アドバンテージを生み出す事が出来なかった事が、この試合の結果を暗示していたのかも知れませんね。例を取ってみてみると攻撃に置いては茂庭・ジャーンというDFライン、そして今野の運動量という中央の守備ブロックに封殺されて、結局崩すような形は最後まで見られず、守備に置いては1vs1ではなく、速くシンプルな形でスペースを突かれ、その生み出されたダイナミズムに対して完全に対応出来ず、押さえ込む形で守備のリズムを生み出す事さえ許されなかった。当たり前だけど、こう書いてみてもまあ勝てる試合じゃなかったのかなと。

まあこれが13連戦中なら、「うちは連戦中だから・・・」なんて言い訳が出来たのかも知れませんが、今回は同じ条件でこういう形となってしまったのは言い訳は出来ないし、コンディショニングに置いて何か原因があるのではないかと思ってしまいます(13連戦の時も主力の重用による著しいコンディションの低下などマネジメントの部分も含めて、ジュビロなどと比べるとねぇ・・・)まあ蓄積疲労というのもあるのかなと思いますが、そういう時に層の厚さって何なのかなと感じたりもします。沢山選手達がいるはずなのに、メンバーは替わらない。余計なところだけいじる。やっぱりこの辺は監督に起用法に疑問を呈したいところですが、それは後出しじゃんけんだし、うまくいく時もありますからね(最近は外れ多いんだよねぇ、河合の右サイドバックとかこの日の山崎とか。まあ神のお告げな采配はするんだよねぇ)でもそれだけ監督の中でレギュラーとバックアップの信頼度の差があるということなんだろうし、これからその差を縮めて真の選手層としていく必要性というのを改めて感じました(何となくこういう部分で岡ちゃんが新しいの嫌いというか保守的だからなぁ・・・・)とにかく今出れていない選手達の頑張りに期待したいです。どんどん今上にいる選手達をつっついて、疲労しているメンバーより俺が出た方が良いというのを監督に認めさせて欲しいなと(まあエースケやアキはもっと積極的に使って良いと思うし、サンフレ戦とか見たら他の選手達も出来ないことはないと思うし、もう少し信頼してあげてもいいと思うけどね)

・うまくいかない時に方針転換する柔軟性の必要性。

この試合のマリノスは本当にパフォーマンスが低く、相手を上回るような要素が見いだせませんでした。様々な課題があるのも事実ですが、今日の様な時には違うサッカーをしていく必要性があるのかなと感じたりもしていました(まあ必然的にそうなっていたのはもうそうするしかなかったと言うことだから又ちょっと違うわけで)今やっている自分たちからアクションを起こして崩すサッカーというのを昇華させて欲しいという気持ちがないわけではないし、ここまで内容はさておき結果を重視してきた段階から一歩先に進むという意味でもFマリノスの新しい姿というのを構築し始めている段階なので、こういう試合が出てくるのも仕方ない部分もあるのかも知れません。しかし、優勝を目指している以上、パフォーマンスが低かろうと結果を残していく必要性があるのも事実。そういう時にどうするかというのをチームで考えていく必要性が改めて浮き彫りになった一戦だったのではないでしょうか。

連戦で疲労が溜まれば、運動量が減り、パスコースの選択肢が減ってパスも繋がりにくくなるし、また集中力が散漫になり単純なミスも多くなれば、ダイナミズムも起こしにくくなって崩せなくなってくる。そしてそのミスがカバー出来なくなり失点に繋がりやすくなってくる。その中で結果を引き寄せるためには、今までやってきた中盤を飛ばしながらある程度リスクを軽減したサッカーをしていく時も必要なのかなと感じたりしました。当たり前だけど、今やっているサッカーは大きな運動量を伴う部分が多く、運動量が低くなって、守備意識や切り替えの意識が低くなればなるほど、破綻しやすい。その中でこういった気候の中での連戦では、フィジカル的な要素は乱高下しやすく、事実として良い内容を示せる時、悪い状態では悪い内容しか示せない時のばらつきも激しく、結果もその通り悪い結果の時には結果を引き寄せられていません。岡ちゃんもインタビューの中で話していましたが「理想を追っているんだからと言って、今は負けて良いと言うことは絶対にしない」「どんなことがあっても目の前の勝ちを取りに行く」と言うこと。出来る時にはやる、出来ない時にはやり方を変えていく、という割り切りも必要なのではないでしょうか。

リーグ戦の中で会心の内容が出来る試合など数が知れている。良い内容の試合だって、半分もないでしょう。良い内容の時に勝っただけでは優勝出来ない。悪い状態の時でも結果を残す、そういう積み重ねが最後の最後に差となって表れるのがリーグだと思っています。ゲームの中で「あっ、今日はあんまり走れないな、やっぱりイマイチかも・・・・、やばいな・・・・」と思った時は、割り切ったサッカーを選択する勇気と柔軟性というのを持って欲しいなと。それが出来るチームだからこそ、こういう事が言えるわけだし、新しい物をやっているかといってむざむざと培ってきた物を捨てることはないのかなと。
もちろん今やっているサッカーを捨てろ!とかそういう意味ではないのであしからず。僕もあのサッカーでマリが勝つところをもっと見たいですしね。ただ、むざむざと今日のようにゲームを落とせば優勝なんて出来ない、既に地獄の「Hot13」で腐るぐらい勝つべき試合を落としてきたんだから、と言うことです。

まあもう終わってしまったことだし、もう一度自らを見つめ直す良い機会として欲しいなと。はっきり言って切り替えなきゃいけないんだけど、もう繰り返してはいけないことだし、むざむざとスルーするほどこの経験は安くない。この試合にはモデルチェンジ後のFマリノスの課題が沢山詰まっていたと思うし、出てきた課題を修正してより高みに登っていって欲しいなと。幸い、鹿島・ガンバと引き分けだったので順位こそ落としたモノの差は1しか広がらなかった。とにかくこの負けの分、しっかりと三ツ沢で取り返しましょう。と言うことでおしまい。

追記:)選手評書きました、採点めちゃ辛め。ということでサディスティックな方よろしかったらどうぞ。
J1 第17節 採点&選手評(僕の読書+日常記録)

ではその他の試合、群雄割拠、いつも通りの戦国Jリーグ開幕の予感ですな。
鹿島 1-1 トリ@カシマ「哲平もう一本!」
Antlers:39'岩政大樹 Trinita:62'西山哲平

ガンバ 3-3 エスパ@万博「万博ロスタイム劇場」
Gamba:63'フェルナンジーニョ 88'&89'アラウージョ"エメに見えてしょうがない" S-Pulse:7'太田圭輔 65'チョ・ジェジン 89'チェ・テウク

楽天 0-4 レイソル@ユニバ「樹海」
Reysol:32'&44'&51'クレーベル 84'OG

ジュビロ 6-0 読売@ヤマハ「さよなら、オジー」
Jubilo:5'中山雅史 30'&35'前田遼一"Shining" 64'&87'カレン・ロバート"Jubilo Ver." 76'太田吉彰"兄弟ゴール"

アルビ 3-0 グラ@ビッグスワン「最強のホーム」
Albi:51'エジミウソン 78'アンデルソン・リマ 89'喜多靖

ふろん太 3-2 セレッソ@等々力「揃った!抜けた!」
Frontale:29'谷口博之 30'アウグスト 49'ジュニーニョ Cerezo:42'布部陽功 74'苔口卓也

レッズ 2-0 サンフレ@埼玉「禊ぎ」
Reds:21'トゥーリオ 55'田中達也

ジェフ 2-0 アルディージャ@臨海「ダイナミズムに沈むフラット」
Jef:19'ストヤノフ 71'阿部勇樹

と言うことで勝ったり負けたり引き分けたりと忙しいですな。とにかくカシマとガンバが引き分けてくれて一気に混戦状態に拍車が掛かったこと。そして何となく一つ降格が決まった感があることなど、様々なつっこみどころがあるけど、やっぱりヴェルディかな・・・・。まあオジーに関しては代えるしか無いと思うんだけど、代われば好転するのかというとそうでもないのかなと。まあアイデンティティの問題なんだろうけど、ぶっ壊しちゃうのかなぁ・・・・。しかしピンクが心配だよ。後はやっぱりロスタイム劇場。もうびっくりしたよ、ツネ・・・_| ̄|○でもサッカーってこわいなって改めて思った節でもありました。まあ「Hot6」も残り一つ、これが終わった時にどんな絵が出ているのか楽しみですね。と言うことでとりあえずここまで。又夜にでも。

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