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March 25, 2005

サンプルケース@WC Asian Final.Q DPRKvsBahrain

何となく異様ですよね。人工芝のピッチにとまどいが見えたり、観客も妙な沈黙があったりして。スタジアムは普通なら色彩に溢れた感じが普通なのでしょうが、全体が黒い。何となくそういうのもあっておかしな雰囲気が溢れる中で北朝鮮-バーレーンの試合が行われました。それでは簡単にレポート。

WorldCup Germany2006 Asian Final Qualify GroupB
DPR Korea 1–2 Bahrain @ Kim.I.S Stadium
DPRK:62'Park.S.G Bahrain:7'&57'Husain Ali

試合開始からいきなり北朝鮮はラインを上げてオフサイドを取る。その後もその勢いそのままワイドに展開してどんどん仕掛けて、右サイドバックがエンドライン際を突破し、強烈なシュートで決定機を作ったりとイイ立ち上がりを見せる。しかし切り替えの速さで上回ったバーレーンはカウンターの形で右サイドを突破したサルミーン(10)が非常に速いライナー性のクロス、フセイン・アリ(9)の頭にどんぴしゃ。キーパーも反応しきれずワンチャンスをモノにして先制点をモノにする。これはDFもどうしようもない素晴らしい攻撃でした(まあ少しでも身体を寄せれたら状況は変わったでしょうが)北朝鮮はその後も細かいパス交換で裏を取ろうとしたりと攻勢を強めるが、バーレーンも粘り強くGKを中心に耐える。しかし北朝鮮のポスト&ゴーの形はバーレーンの守備を結構揺さぶり、ついにはラインを突破するような形も見え始めて、ペナギリギリでの所で引き倒されてFKを獲るぐらいまで押し込むが、それでもチャンスはモノに出来ない。ミドルシュートを狙う傾向もよく見える。ただ北朝鮮は前掛かりになりすぎてバランスが悪く、カウンターから中盤で一人かわされると丸腰の4バックになってしまい、チェックにいけない状態でスルーパスを出される様なシーンもあり、危険と隣り合わせのような攻勢でもありました。
その後北朝鮮は攻めあぐね、バーレーンも流れは押し戻したこともあってゲームは停滞する。時より両チームともインターセプトからのカウンターでチャンスを迎えるがランニングのタイミングが合わなかったりシュートがイマイチだったりと決定機をものにはできず試合は動かない。北朝鮮はカウンター以外にも押し上げてサイドからヘディングでのポストから飛びだす形を模索しながら、アン・ヨンハッがドリブルで切れ込んだりとリズムとしてはまだ北朝鮮が攻勢にでる展開は変わらず。ただバーレーンは守備をきっちりと固めてペナに入れないような形で守り、浅いラインでオフサイドに掛かるシーンは多いですが、鋭さを感じるカウンターはやはり気になるところ。そのまま0-1でバーレーンがリードして折り返しました。

後半はメンバー交代はなし。スタジアムの雰囲気がブラスバンドの演奏が始まったりして変わった印象。高校サッカーみたい。北朝鮮がビハインドもあって相変わらず攻勢。バイタルエリアに入ってからは細かいパス交換でDFラインを突破しようと試みる。そしてすぐに決定機、キム・ヨンス(9)がバイタルエリアでボールを受けるとキープしながらサイドから走り込んでくるタイミングを取るとループのパスをDFラインをなぞるように出し、そこをトラップで抜け出したキム・ヨンジュン(18)が強引に打ちにいくがGKも飛びだしてきて決めきれない。そうすると前半と同じようにバーレーンは一つのインターセプトからがら空きの左サイドへスルーパス、後ろに戻っていたフセイン・アリ(9)がラインの整わない状態の北朝鮮を切り裂きラインを突破、戻ってきたDFとシュート精度によってゴールには繋がらないモノの非常に危険度の高いカウンターは怖さを備える。北朝鮮はボールに対して厳しく人も集まるモノのランニングに対しては非常に警戒が緩い。そしてまたインターセプトから右サイドでフリーでランニングするモハメド・フバイル(23)に縦に抜けるパス(ここにプレッシャーは掛からず)、オフサイドトラップの網を破りサイドを突破すると、完全に中でフリーとなって走り込んでいたフセイン・アリ(9)がきっちりと決めて2点目。ほぼチェックメイトとなるゴールが55分頃に決まり、北朝鮮は完全に追い込まれた。しかしこれで考えがシンプルになったのかワイドにワイドに展開して攻める北朝鮮は右サイドからハン・ソンチョル(14)のハイクロスは大外まで流れ、そこに走り込んだパク・ソンガン(25)がヘッドで押し込み1点差にする。バーレーンは今までここまでルーズにすることはなかったけど、2点目が入り少し集中が途切れた感が見えました。その後も北朝鮮は猛攻を掛け、パワープレーから決定機が転がり込むがGKが至近距離からセーブ。その後のCKからのこぼれをムン・イングク(7)が狙うがDFが足を出してカット。ゲームは熱を帯び始め、スタジアムも段々ヒートアップしはじめる。その後のCKも決定的だったが、ゴールの中に入っていたDFがヘッドではじき出して難を逃れるが、一気にペースを上げる北朝鮮は厚く波状攻撃をサイドから仕掛ける展開にバーレーンは凌ぐのが精一杯になってくる。
ここに来てアン・ヨンハッの存在感がましてきたように思える。北朝鮮の選手達はゴールが欲しいのか、やはり中に中にいきたくなるがバーレーンの壁は厚いだけになかなか突破出来ないが、彼が中心になってボールをサイドに裁き、うまく展開していく形の方がチャンスになっている感はある。しかし、北朝鮮のカウンターに対する対応は非常に綾井有為部分があり、バーレーンのカウンターが綺麗に繋がるシーンは多い。しかしそんなことはお構いなしの北朝鮮は強引に攻めに出る。ただ崩し切ろうという観念が強すぎてシュートにまでいかず、決定機を逸するシーンが多い。中の高さは北朝鮮が劣っているだけに少し単純なクロス攻撃では苦しい。それでもペナの中で押し倒されるようなきわどいシーンが出来るなど微妙なシーンは作るがやはり決めきれず。そして最大のチャンスは89分、ハイクロスからGKと競り合いながら落とすと詰めていた選手が倒れながら押し込むがゴールライン上で何とかクリア。そして次はミドルシュートがバーレーンゴールを襲うがGKセーブ、サイドにこぼれて中に折り返すとキム・ヨンスがヘッドで合わせるが枠には飛ばない。結局ゴールは獲れず1-2でバーレーンが北朝鮮を破りこの予選初勝利を上げて勝ち点4。そして北朝鮮は2連敗で完全に追い込まれた結果になりました。

さて、このゲームとしては北朝鮮がハイペースで押し込む展開、しかしバーレーンの鋭いカウンターが北朝鮮の整わないDFラインをえぐったと言うことになるでしょうか。バーレーンとしては数えるほどの決定機を2つ決めた。それに対して攻めに攻めた北朝鮮は沢山のシュートが出来たモノの1つしか決めれなかった。それが全てでしょう。ただこの試合でわかったのはバーレーンのCDFが非常の高く強くなっていたのかなぁと。ただ見た目の割には競り合いに負けたり、細かいパスに混乱させられたりと弱さはあったモノの粘ってまもる様になったのは次に向けて非常に注意が必要でしょう。そして何よりもカウンター。まあ北朝鮮のDFが前掛かりになって非常に緩かったこともあって、サイドに飛び出たカウンターはシュートに繋げる力というのを感じました。シンプルですが、高い位置で常にラインを見ながら飛びだす準備をしているし、その辺はケアを怠る訳にはいかないどころか、特別な対応が必要かも知れません。日本はあんなにリスキーな戦いはしないと思いますが、身体のキレなどが悪くなれば切り替えも遅くなるし、あのナチュラルなドリブル突破からのカウンターと言うパターンは結構チームに染みついている。怖いです。熱くなるゲームによりジャラル(7)、そしてキャプテンで攻撃の中心であるユースフ(13)がイエローで次戦・埼玉での日本戦は出場停止になったのは結構な朗報も知れませんね。

で懸念だった金日成スタジアムの人工芝のピッチですが、非常にボールが跳ねるピッチでバウンドの勢いが死なないのが特徴的。スピンを掛けても止まらないことが多く、そういう意味では正確にボールを扱う技術が問われるのかも知れません。ただグラウンダーできっちりと転がすようなプレーはそれなりに綺麗に転がるので速く細かいパス交換は有効なのかも知れないです。技術の高い選手でオフ・ザ・ボールを組み合わせるような形は結構良いのかも知れませんね。気になる部分としては踏ん張りが余り利かないのか軸足を滑らせる選手も多かったことと、水も撒いてないようで転ぶにも滑らないのでつんのめるように転ぶシーンが多く、引っかかっての怪我が非常に心配です。DFの頭越しのバウンドやGKの目測、そしてシュートのバウンドの処理など本当に注意が必要なように見えました。

スタジアムは多分ぎっしり満員ぽい感じでしたが、雰囲気としてはやけに静かで本当に変な感じがしました。北朝鮮がボールを持つと声も上がるのですがゲームのような歓声で抑揚がなくてワーッって感じです。余り圧力になるような感じはしません。ただ試合開始の時から少しの間スタジアムで朝鮮語でなにやら放送が続いたり(選手紹介?)、異様な北朝鮮の雰囲気ぐらいしか脅威に感じるモノはないのかなぁと感じました(それが一番怖いのですが)

まあとにかく6月のアウェイとかにマスコミは繋げるでしょうが、まずは今日の試合、そして30日の埼玉で勝ち点を上げることが必要になってくるでしょう。正直この結果は日本にとっては余り良いモノではなかったのかも知れませんが、考えるのは2試合終わってからですね。ただイイサンプルケースにはなるとは思います。とにかくまず今日の試合できっちりと求められる結果を残して欲しいですね。ということでとりあえずまた今度はイラン戦後に。

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