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March 23, 2005

リスクとメリット@WC Asian Final.Q vsイラン Preview(2)

日本代表は昨日ドイツ合宿を打ち上げて、いよいよ決戦の地テヘランに乗り込んだようです。地理的特徴でもある標高の高さによる空気の薄さとかも取りざたされていますが、とりあえずやはり大きなニュースと言ったらこれでしょう。

ヒデ先発決定!ジーコ監督イラン戦託した(ニッカン)
ジーコ監督 中田の先発起用を決断(スポニチ)
サッカー日本代表合宿、本格的な戦術練習開始(Nikkei Net Soccer@Express)
【日本代表チームドイツ事前合宿レポート】4-4-2の戦術を確認。イラン戦は中田英・小野のスタメン復帰確実(J's Goal)

合宿のレポート、そしてジーコ監督自身の発言(「Maybe 4」ね)で、ヒデの先発、そして4バックでのスタートがある程度明るみに出たこともあって、にわかに熱を帯びだした報道も含めて段々イラン戦へのテンションは上がりつつあるのかなぁと(報道はヒデ大好きだしね 苦笑)ただ非常にリスクがあると言うことを覚悟の上という部分でもあるのでしょう。移動を入れれば残り2日。それである程度の周りとの相互理解が取り戻せるかというと単純な疑問な部分もあるし、取り戻したとしても元々うまくいっていた記憶なんてほとんどないはず。基本的な戦術というか変化してきたこのチームのやり方に馴染むためにもこの時間のなさは以前から書いているようにちょっと怖いなぁと思う部分はあります。しかも今までの3-4-1-2から4-4-2に代えて望むことも濃厚のようでその辺の詰めていかなければならない点などもあるので、チームは大きな賭けに出たと言うことなのかも知れませんね。それだけ彼に期待する部分はあるということでしょう。それではシステムが代わりヒデが復帰したと言うことを含めて少し考えていこうかなぁと。一応下は予想スタメン。

WC2005 Asian Final Qualify GroupB
3/25 Iran vs Japan @Azdi Stadium,Iran
Japan           Iran
   玉田  高原            ダエイ
  中村    中田    ハシェミアン カリミ マハダビキア
   福西  小野         ネクナム ザンディ
三浦淳       加地  ノスラティ         キャビ
   中澤  宮本         カメリ  レザエイ
     楢崎            ミルザプール


・久しぶりの競演、イメージの共有と役割分担。
以前はボールが回るモノのなかなか人の動きが少なく、なかなか相手の守備陣を崩せずに停滞しがちな攻撃に終始しがちだったし、そしていかんせんバランスの悪い守備も含めて大きな課題は置き去りにされたままでの今回の大駒・中田英寿復帰による再編成。非常に不安な気持ちを抱かざるを得ないのですが、非常に守備に後ろにウェイトが掛かるであろう今回の試合で、どのように我慢し、攻めるときにどのような手法を用いて攻撃していくのかというのが問われるところです。

現状の日本代表は押し込まれると後ろに体重が掛かりすぎパスの受け手がいなくなってしまうことによって攻め手を失い、FWが何とか苦しいボールを身体を張って繋がない限り攻撃のとっかかりを掴めない事になりがちなのが大きな課題が残っている訳ですが、ポジティブに考えたとき、中田英寿という個性はそれを打破する可能性のある駒になるのかなぁと。彼は調子が良ければ早々ボールは獲られないし、簡単にクリアしないというポリシーを持っているのでなんとか前に繋いでくれるでしょう。そして何よりも素晴らしい推進力を持つ姿勢の良いドリブルもあるし、以前プロビンチアで名を挙げたときのような彼が戻ってきてくれるかも知れません。そのときに周りの選手が遠慮なんかせずボールを要求して意図が見えるような準備動作をし、そしていかにその次のことを考えて準備していけるかと言うことをイメージ出来れば必ず噛み合うシーンは作れるのなかなぁと。そしてそのイメージが速くなればきっと攻守の切り替えも速くなるだろうし、イランの逆を取るようなショートカウンターも効果的になるのかなぁと。裏を狙うというのでもやはり一発のパスではなかなか獲れないでしょうし(シンジや俊輔、ヒデが良い状態でボールを持たない限り)そういう意味では切り替えを速くして相手の逆を取り、ある程度の位置までボールを運び、そこから後手に回らせるような形を作れれば本当に効果的になるのかなぁと。
と言うことを考えるとコンフェデの時に俊輔が話していた「役割分担」がポイントになるのかなぁと。一人がビルドアップ等ボールを回す役割と前線で動き回りながらスペースに飛び込むような役割に分けるとしたら、この試合では俊輔が守備に奔走して後ろを助ける仕事をしながら、後ろと前を繋ぐ「糊」のような役割を担って、ヒデは下がりすぎず(守備をしすぎず)前でボールを受けれる準備を整えてカウンターの起点として機能して欲しいなぁと。もちろんボールサイドのDF時の時にオーバーラップしてくるサイドバックのケアなどはやらないといけないと思うので、そういう時は俊輔が高い位置を維持してカウンターの起点としてボールを受けることをするなど、臨機応変に二人でバランスを取りながらやっていくことが求められると思います。こういう事をしていくことによって必ず相手にとっては脅威になるし、抑止となる。そして何よりも彼らのスキルが局面打開に大きなキーとなるだけに、彼らの状態が良ければ才能を遺憾なく発揮して大きな武器となり、素晴らしい成果が期待出来るのかなぁと。
4-4-2なので、どのポジションも左右対称のシステムな訳で、オフェンシブハーフに限らずボランチなら守備時にカバーとアプローチ、攻撃時には出て行く方とリスクマネジメントを受け持つなど互いを注視してバランス良く進めていくというのが必要になるのかなぁと。その辺は本当に未構築なので、どうにか形にして欲しいところです。

・システムチェンジによる守り方の変化への適応
守備に置いてはボランチのコンビが変わり、システム的にも4バックに変わることで多少マークとカバーという関係性が難しくなりそうなのかなぁとも思いますが。戦前言われてるような形で4-2-3-1の様な形でイランが来るのなら、数字の上では4バックの方が守りやすいのかなぁとも思います。今までの守り方を考えるとストッパータイプの中澤(or松田or坪井)がダエイを見て、宮本が漏れてきたところを摘み取るという感じで最終ラインを作り、サイドバックがサイドアタッカーを見るという事になりそうです。ボランチは基本的にカリミを見ながら一人はアプローチ、一人はボールポジションによってカバーを前提にと言うことになるでしょうし、後はオフェンシブの選手がオーバーラップしてくるサイドバックをケアするという感じになるのなかなぁと。ただそこで怖いのが局面打開。バランス良く守っているときに抜かれてカバーが必要になったときにマークを捨てる判断などが鈍らなきゃ良いなぁと。DFに関してみたらまるっきりと言っては変ですが、確信を持って守れないと言うことは本当に難しいことだと思います。判断だけでなくマーキングの受け渡し、サイドを破られたときにカバーに行くのか、中をケアするのかとか細かい部分まで守り方が変わってくるだけに、個々がしっかりと理解しなければならないでしょう。ましてや10万人のサポーターの中での試合ではコーチングの声が通るかどうかなんてわからないですから。
でボランチの方は3-4-1-2の時からものすごいバランスが悪いので、もう賞がないのかなぁと思っていますが(苦笑)、ボールにアプローチするときにバイタルをがら空きにする様な守り方をしては不味いです。攻→守の切り替えが遅いので後手に回るというのが主なことですが(北朝鮮戦の失点に繋がる部分でも両方が戻りきれず、加地がラストパサーに対してアプローチに行って左サイドがら空きという状況を作ってしまった訳で)、きっちりとブロックを作ったときでも一人がサイドに寄ってDFと言う場面で、なぜか同じサイドに寄りすぎて中が空いてしまったりと本当にその辺の部分は修正して欲しいなぁと。バランスの部分なので、後ろから見ているDF陣やGKと連携を獲りながら(練習時にね、試合中は声通らないし)やっていけばそれなりに良くはなると思います。シンジが久しぶりなので非常に難しい部分でもありますが(停電のインド戦以来かな?)福西がリーダーシップを取って行って欲しいですね。考えてみたらこの問題はずーっと治らないので、そんなに期待していないのですが(ドイツ戦、いやアジアカップの頃か・・・)痛い目見てからではしょうがないので。特に4バックになって、緊急時の対応というのは難しくなると思うので。
とにかくやるべき事をきっちりやりながら、緊急時には選手達の危機察知能力と対応力に賭けるというのが正しいのかも知れませんね。マーキングを軸にやっていくチームなので、カバーという部分では本当に鍵になると思います。中からのカバーはもちろんのこと、外からのカバー、前からのカバーなど選手達が意識を高めていくことが必要なのかなぁと。正直この直前に色々な事に変更すると言うことに関してはリスクが高く、ポジティブな考えは浮かばないのが事実です。

・直前の変更のメリットとリスク
個人的にはメリットよりリスクの方が大きいと思います。システムチェンジにおける選手達の不安、ヒデの試合勘とコンビネーション、引きっぱなしとはいえある程度アジアでは結果が残っていた3バックでのリトリートDF(完成度としてみたら・・・ですが)の放棄など、不安要素は数え切れないほどです。ただもう監督がこれでGOサインを出しているし、彼が責任を持つと言うことなのでやってみてくれと言うのが感想です。それだけ中田英寿という駒が彼にとっては重視すべき要素だったのでしょうし。もちろんこれによるメリットも上に書いてきたつもりです。4-2-3-1に対しての「理論上」の4バックの効果、ヒデからのイタリア式カウンターアタック、腰が引けたときに攻め手を失うという課題に対しての彼のプレースタイルから鑑みると改善する可能性があると言うこと、中田英寿の存在が与える相手への心理的圧迫、そして大きな経験。これがポジティブに出れば10万人アウェイのテヘランでも勝算は大きく上がってくるのかなぁと。丁半博打ではないですが、これが良い方に出てくることを願いたいなぁと。個人的にヒデは特に「サルバトーレ」だと思うので、こういう苦境に立たされた時にこそ真価を発揮してくれるのではないかと(チームにとっては今が苦境かどうかといったら違う気もするけど、彼にとっては正念場だと思うので)なのでセンセーショナルな働きを見せてくれることを期待したいなぁと。

まあ負けたとしても一番ダメージの残らない試合だと思うので(心理的ではなく星勘定的に)そんなに肩肘を張ることはないのかなぁと。こんな事を書きながら未だにリスクとメリットの狭間に揺れている自分もいますけどね。とにかくコンディションを整えてイイ準備をしてほしいものです。個人的に今回の件でジーコは勝負師なんだなぁと今更ながらに思いました。とにかくメリットが前に出てくることを祈りながら今日はここまでです。

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