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February 19, 2005

シビアな経験@A3 ChampionsCup vs水原三星ブルーウイングス

ゲームが荒れたのはやっぱり日韓の何かがあるのかも知れないけど、正直残念だった。というのも良いゲームだったから。でもこの大会を通じて凄い良い経験を積めたのかなぁと。状況が整わない中でタフでクレバーでラフな相手、引っかかるピッチ、強風、もちろんジャッジの質に関しても。まあまたこれだけの代償を払っても取れなかったのはものすごい残念すぎるし、度の過ぎるラフプレーには体調悪いのに血圧上がってしょうがなかったけど。とにかくレポート。

A3 Nissan Champions Cup 2005

Suwon Samsung Bluewings 3-1 Yokohama F.Marinos
Suwon:15'&84'Nadoson 51'KimDongHun F.Marinos:20'Hideo Oshima


F.Marinos Official

F.Marinos Starting Member
GK榎本達也、DF栗原勇蔵、中西永輔、那須大亮、MF上野良治、原信生(→69'熊林親吾)、田中隼磨、ドゥトラ、大橋正博、FW大島秀夫(→61'奥大介)、山崎雅人

相手の水原は韓国代表のイ・ウンジェ、キム・ナミル、Jでのプレー経験を持つキム・デイ(元ジェフ)キム・ドンヒョン(元トリニータ)アン・ヒョヨン(元サンガ)、そして去年のKリーグMVPのナドソンと韓国では韓国版レアルとの話。他にもチェ・ソンヨン(元ヴィッセル)等もいるけど怪我のために欠場。序盤からの前に圧力を掛けて縦のボールをインターセプト、そして早く前に預けて仕掛けるというのを狙っているのがよくわかります。ただ繋いでくる意識が高く、浦項や城南などとのイメージとはちょっと違うチームで、スキルをうまく活かして、スペースが空いたらどんどん突破、前をふさがれたらコンビネーションと言った形をうまく使い分けてくる感じにDF陣も非常に対応に苦慮していました。またゾーンマークが全く機能せず危険なシーンも出てきたりと不安定な立ち上がりになってしまいます。ただこの日はマリノスの動きも結構良かったこともありそれなりに中盤でボールカットからうまくサイドに展開するような形が出来るとチャンスも出来る。しかしその均衡が破れたのは懸念されていたミスから、押し込まれながらも何とか耐えた形で左にこぼれるとドゥトラが前に、って所でボールをカット、左から完全に逆を突かれた形でアーリークロスが入ってくると体制が整わないままナドソンが中に切れ込んできて巧みにあわされるとエノタツ頭上を抜かれ先制点を献上してしまう。那須が手前でクロスに対して、栗原が遅れながらもカバーに入ろうとしたモノのいずれも届かず防ぎ切るには至りませんでした。その後もキム・デイにドリブルで一発でぶち抜かれてバー直撃のシュートをされるなど不安定な形でしたが、その後目を覚ましたのか、流れが良くなり特に良い形でサイドに展開する形からボランチが押し上げて攻撃の厚みを増す形がうまくはまって、今大会通じて閉塞感伴う攻撃から一転、流れるような展開が出てきます。そんな流れからその中から外の良い展開からハユマから斜めにフィードが入ると、大島がふくらみながらぴたりと胸で受けてそのまま一発ボレーでイ・ウンジェの脇を抜いて同点ゴール!ハユマのフィードと大島のファーストコントロールという非常に質の高いプレーが合わさった見事なゴールでした。その後も相手のきついプレッシャーをかわす形で良い形が出来るし、山崎もどんどん仕掛けて積極的な姿勢を見せました。リズムが取れない水原は左で張ってアクセントにと考えていたキム・デイを諦めて前半終了前にキム・ドゥヒョンを投入し、完全に3トップのような形に。それでもそこに来る前に良い形でボールが取れていた事もあってペースを握ったまま前半を終えました。

後半に入るときにも左の選手を入れ替えて好調のハユマに対しての対応をしてくると、風が強くなったこともありマリノスのペースがおかしくなり、相手のプレッシャーに対してボールを失うことが多くなる。そして非常に不安だったセットプレー、マンマークに戻したモノの、強い風でボールが流れたこと、そしてニアにいた大島とエノタツが被ったことという二つのアクシデントで飛び出したけど触れないというGKとしてやってはいけないミス発生、そこでぽっかりと空いたところで交代したキム・ドンヒョンが流し込んで2-1と再びリードを奪われてしまう。その後、大島に代えて奥、原に代えて熊林と投入すると、奥→山崎ラインの縦の関係からの早い展開から山崎が巧みに受けて突破というシーンが出来たモノのそれを防がれると、その後はボールが動く範囲が狭くなってしまい、細かくなったところを後ろからそこをがつんと狙われてボールロスト、そしてカウンターと言った感じの展開になってくると、ほとんどシュートチャンスを作れなくなってしまう。激しすぎる水原のプレーにマリノスの選手もフラストレーションを溜めてゲームが荒れ出し、そうなるとリズムを変えるようなプレーも出てこなくなってまた今までの閉塞感の漂う攻撃しかできませんでした。そして80分にビルドアップに苦慮していたこともあってエノタツが足元でボールをキープ、そこでナドソンを誘い込むような形になるモノのそこでボールを当ててしまい、逆にピンチに。最初の攻撃は何とか食い止めたモノの状況は整えるまもなく第2波を喰らい、ナドソンのヒールからキム・ナミルが突破、引きつけられたところをまたナドソンに決められて3失点。結局このまま1-3で終了。久しぶりに苦い経験を伴うような試合になってしまいました。

と言うことで、まあもったいないというか勝てない試合ではなかったけど、非常にタフで強くて頭の良いチームでした、水原。このA3ではやっぱり前に戦った2戦とはまた一つ上のレベルのチームで、韓国の良いところと日本の良いところを組み合わせたようなチームだなぁと。もちろん韓国らしい激しいアプローチとアタッキングエリアでの積極的な仕掛けの姿勢はそのままに中盤ではスキルを活かしてリスクを余り冒さないで繋ぐというのをうまく融合している形で、強かったなぁと。ただそんなチームを押し込む時間もあったし優位に立てた時間帯もあったという事を考えると、それを続けることが出来なかった事に問題があったのかなぁと。良かったときは中から外にいいボールが展開出来て、そこからまた前に出てくればフリーとなって受けれるような形が出来たりと流れやすい形になっていたのかなぁと(でも前掛かりになっていたのでディフェンスのバランスは悪くなっていたけど)後半に入って運動量が落ちたこと、ボールを受ける動きがなくなったことで中盤のバランスが非常に悪くなって、距離がどんどん狭まってしまってまた閉塞感のある攻撃に陥ってしまったのかなぁと。

守備に関しても、余り良いモノではなかったのはミス絡みとはいえ3失点というのはいただけない。失点に繋がったのは確かにミスが絡んだ。でも普通の形でも相手の仕掛けに対して複数でいって奪えずスペースが空いて飛びだされる、付いているような形になってたけど軽い対応などちょっといただけなかった。良い部分と悪い部分で考えればバランスが悪く、攻撃のリズムが出ないようになると我慢しきれず守備もおかしくなったってしまったのかなぁと(逆とも言えますが)まあその辺は怪我人や体調不良が続出した中でしょうがないといえばしょうがないですが、うーん・・・・。

ではこの大会の気になったところを。

・アピールの機会を生かした熊林と大島、積極性を見せた山崎。
クマタンに関しては結果を残したこと、後はスキルの高さやパスセンスもそれなりに見せたこと。守備に関してはまだまだ向上しないと怖いけど、既にいけるのかなぁと。大島もこのチームに現状では足りない高さと前線の起点という部分では存在感を示し、そして今日の試合では素晴らしいゴールも決めたりとJ2で22ゴールは伊達じゃないというのを見せてくれました。ファーストコントロールも安定しているし、後はコンディションですね。今日もフルで出来ていればチームもあそこまで悪くなることはなかったのかなぁと。山崎に関してはドリブルはいける、どんどん仕掛けて後はフィニッシュ。ここさえ改善出来ればもっと出来るはず。それが出来なきゃ先はない。

・やはり違う存在感、上野様とハユマ。
いるといないとではだいぶ違いが出るのかなぁと。2戦目はラフなプレーをいなしながらも1得点、チームを落ち着かせたりと後ろできっちりと安定してスペースをカバーしてくれる那須と良いコンビで非常に良かった。今日はノブッキとのコンビだったけどどうしても我慢出来ないのか出て行く形が多く、攻撃面では良いのですが後ろに大きなスペースが出来てしまったりと怖い部分もあったりと攻守のバランスが悪かったから、その辺はまだまだコンビが未成熟な状態だったからかなぁと。でもいるといないとでは大きな違い。ボールが落ち着くポイントは今のマリノスには必要だと改めて思いました。
ハユマに関してはこの大会のマリノスのMVP。アシスト3つは見事だし、去年よりも攻撃におけるアクセントという面では格段の進歩を見せていました。突破もクロスも良い攻撃に繋がっていて、去年の経験が非常に活きているのかなぁと。そしてこだわっていたアシストに繋げているというのが非常に素晴らしかったです。DFに関しては何となく軽い感じはあるけど、きっちりとやってくれていたし年俸アップの価値はあったのかなぁと(笑)後はこれを継続してほしいです。

・不安定なドゥトラ
怖いよ、何かプレーセレクトが悪くて持ちすぎたり、無茶に仕掛けて取られたり、そして失点に繋がるミスとCSの時から引きずってるのかも・・・・・。今まで頼りきりだったけどもう一度良かったときのドゥトラに戻って良い形を見せて欲しいなぁと。セットも含めて守備も非常に心配。

・ゾーンマークなセットプレーのディフェンス
きっと何かのきっかけでやっているのでしょうが、正直うまくない。ゾーンで必要のは相手に勢いを乗らせずに競らないとほとんど負けちゃう。それもそのはずスタンディングヘッドを強いられるのと飛び込まれるのでは勢いも高さも違う。ただゾーンを埋めてるだけでは全然機能していないので・・・・・。今日は後半マンマークに戻したのでもうやらないのかな?

・期待の大橋、消える時間多すぎ。
トップ下やボランチで入ることが多かった大橋ですが、今回に関してきついプレッシャーの中で何が出来るのかというのは、正直残念な出来。消える時間が多かったし、運動量的にも多くなかったし、効果的な動きもなかった。特に受ける動きがないからビルドアップで閉塞感も伴う。受け手としての意識が低かったというのがあまりに消えていた要素の一つなのかなぁと。守備に関しては余り期待していないけど、もっと体を張るなりしていかないと・・・・・。期待は高い、頑張って欲しいなぁと。

・ビルドアップ不安定。
もちろん受け手の問題もある、コンディションの問題もあると思う。でも後ろでドリブルするくらいなら戻して欲しいくらいやめて欲しいなぁと。もちろん受けに来ないからああいうことになるのだけど、「受けに来い!」って要求しないと。うーん。チームのリズムにも影響してくるし、シビアにやっていかないと。

・フィジコ仕事してる?
いや、怪我はしょうがない・・・・。あんだけラフにガツガツやられたら・・・・・。でもこれだけアクシデントが起きるとホントにちゃんと仕事してんのかと思っちゃう。キムチ鍋で体調不調になりました、なんてプロじゃないっす・・・・。何か無能って話も出てますけど・・・、頑張れ池田さん。

と言うことで課題も出てきたけど、楽しみな部分も出てきたなぁと。もちろん状況を整える事が先、その後に課題の修正ということになるのですが、もしかしたら間に合わない・・・・?選手が戻ってくればどうにかなるのかなぁ?
でもこの大会で一番の課題だったのはこういう厳しい状況での環境適応能力かなぁと。風だったりピッチだったりラフプレーだったりと色々あるけど、マリも例に漏れず日本的な弱さを露呈してしまいました。そういう意味ではいいテストになったのかなぁと。チームももっとシビアにやっていかないといけないし、逞しくならないといけないのかも知れませんね。でないとACLは勝ち抜けない。でもそれが改めてわかっただけでもこの大会はやれて良かったのかなぁと。今度こそACL制覇に繋げるためにもこの苦い経験を糧にして欲しいところです。と言うことで今日はここまで。

忘れてましたが、榎本さん、今年はこれで最後にしてくださいね?せっかくのファインセーブが泣きますよ・・・。

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