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October 07, 2004

この試合を次に繋げ!@U-19 AsianChanpionship SemiFinal vs韓国

実のある経験というのはきっとこういう試合の事を言うのでしょう。結果としては非常に悔しい結果になりましたが、こういう試合にこそ、沢山の得るものがあったのではないでしょうか。

今日のスタメンはGKに西川(トリY)DFに水本(ジェフ)増島(FC東京)小林(レイソル)MFボランチに兵藤(早大)高柳(サンフレY)アウトサイド左に苔口(セレッソ)右に中村北斗(アビスパ)トップ下に中山(サンガ)FWにカレン・ロバート(ジュビロ)平山(筑波大)韓国にはボランチにオー・ジャンウン(FC東京)とDFにイ・ガンジン(東京V)がいました。

両チームのチームカラーというのがはっきり別れるような戦いでした。細かいプレーでくさびを狙って、アウトサイドに展開してクロスから出してくる韓国と相変わらずボールを前にけり出して平山の頭を狙う日本。日本のロングボールは繋がる事自体希望の薄いロングボール、韓国が人とボールを動かしながらショートパスを繋いで攻撃構築していく回数を比べたら当たり前のように韓国の方にチャンスが多く作り、サイドから低く鋭いボールをDFラインとGKの間に通そうという狙いの見える攻撃を繰り返していました。その中で先制点が韓国に生まれます。きっちりと繋ぐ中で左サイドから斜めのくさびをCFWの選手に繋ぐとボランチラインから飛び出した選手にダイレクトで流して抜け出すと落ち着いて流し込みゴール。ほんとに見事に深いDFラインとその間隙を見事に突いたきれいなゴールでした。その後、ようやく繋ぎ始めた日本ですがいかんせん人の動き足りず、なかなかボールが繋げず韓国のプレスの網に掛かってしまう。その中でようやく初シュートとして平山が受けようとしたところのこぼれ球を拾ってバイタルエリアで中山がミドルで狙うもののバーをかすめて外れてしまう(地震で中断)とりあえずカウンターに脅かされながら攻めたものの(流れが切れてわかりませんが)このまま前半は終了。

後半はようやくボールが繋がるようになり、ある程度攻撃を出来る形になるものの細かなミスが重なってなかなかフィニッシュに繋がらない。韓国はカウンターとポストワークを活かして独力突破を狙う形を狙ってくる。ただ相手の運動量が落ちてきたもあり、日本の運動量が攻撃にも活かされる形になり、後ろからのプッシュアップなどビハインドを背負っている事もあって攻撃にも非常に積極的になってきて攻撃に厚みが増してくる。しかし、最後の所でイ・ガンジン中心に個の強さを活かして何とか水際で止める。交代策によって(高柳→森本、小林→渡辺)でカレンをアウトサイドに下げた3−4−3に変えて、もっと圧力を増してサイドからの大きな展開から攻撃したり、寸前の所で止められてしまったものの大外の折り返しから狙ったりと非常に惜しいチャンスを作る。ロスタイムに入り際どい韓国のバー直撃のシュートを浴びるが、その後放り込みのこぼれ球を兵藤・森本と相次いで仕掛け森本が粘りながら近距離でシュート、これにGKが弾くものの平山がこぼれ球を振り返りざまにクロスを上げると詰めていた渡辺一真が頭で合わせて、敗北寸前で日本を救う同点ゴール!そして試合は延長戦に入る。

延長戦に入ると、疲労も相当たまっているのか、足をつる選手が沢山出たり、トラップの精度が非常に悪くなり、そのミスからのチャンスが増えてくる。その中で特にそのミスが多発し始めたのが日本。低い位置でのミスから2度ほど決定的ピンチを迎える。さすがに中盤のスペースも空き始めて、撃ち合いの様相を呈してくる。カウンターでのシーンは特にゴールの可能性を非常に感じるプレーが生まれていました。そして延長後半カウンターから右サイドに展開されて、そこから中に流れてながらチェックに来たDFの間を抜いた低いシュートがポストをかすめて、ゴールに決まって、またも追いつめられてしまう・・・・・。しかし、また脅威の粘りを見せた日本は左サイドからの苔口の精度の高いクロスボールを平山がもの凄い高さを最後の最後で活かして素晴らしいヘディングシュートを決めて何度2度目のロスタイム同点弾!劇的な余韻がピッチを充満したままPK戦に突入する。

PK戦は精神的に何か切れてしまったのか増島・中村北斗と連続して枠を外してしまい、韓国も1本目はバーに当てるものの2本目は経験のあるキャプテンがきっちりと西川の逆を付き、前を出ると4本目を蹴った平山が狙いすぎたか緩いシュートで枠を外してしまい、TfeEnd。胸突き八丁のPK戦は韓国に凱歌が上がり、日本は自分達の目標であるアジア制覇への冒険はここで終わる事になりました。

試合内容としては、ビハインドを追った後の後半45分、そして延長30分はチームが様変わりしたかのように、リスクを背負って良く攻めたと思いました。そして劇的な2度の同点弾はこのチームがこのくらいは出来ると言う大きなポテンシャルを見せてくれました。確かにPK戦は非常に悔しい試合になってしまいましたが、ただしょうがないと思うものでした。彼らが何かこの試合で吹っ切れてあそこまでリスクを抱えて攻めてここまでの好ゲームをしたと言う事を素直に喜びたいです。ほんとに良く戦ったと思います。この戦い方をスタンダードにしろとは言わないまでも、自信を持ってきっちりと繋ぎ、良い形で平山のポストを利用しながらどんどんプッシュアップして戦う事はこのチームにとって非常に大事な事だと思います。もちろんバランスを整えながら、リスクをコントロールする事も大事な事です。しかし、全くリスクを犯さないで取れるものなど何もない。そんな戦い方はリードを奪った時だけで言い訳で、フラットな状態の時は、行く時は思い切ってプッシュアップして主導権を積極的に握りに行くが必要だという重要さを彼らがわかってくれたら、この試合の意義は十分あったのではないでしょうか。

しかしまだまだ課題は残りました。前半はカタール戦と同じようにもの凄い淡泊な縦ボンサッカーに終始してしまいました。このチームは極端にリスクを犯したりすることを嫌い、判断の基準がDFに基準を置いているんだなぁと思いました。攻撃に対してのオートマティズムというか繋ぎの中での約束事などが整備しておらず、動きが少ない(動きがバラバラで共通意識がない)DFの時はあれだけ走れているチームがどうしてこうなってしまうのか、不思議に思ってしまいますが、先ほど書いたとおり、何よりもDFを優先してチーム作りをしてきたツケが出てしまったのでしょう。監督としてもこういう大会で結果が欲しいという事で後ろから整備する気持ちもわからなくはないですが、この世代は勝つ事でだけではないと言う事も意識しておかな蹴ればならないのではないでしょうか?この辺は元々の選手育成のコンセプト自体にも疑問を持たざるを得ません。ガゼッタさんの10/4の論評にもありましたが、協会の若年層の育成コンセプト全般的な見直しが必要な時期に来ているのかも知れません。

そしてもう一つ出た悪癖は、サッカーに対する意識の低さ(もう何回書いたことだろう・・・・)すぐにプレーを止める、危ない場面でも見合ってアプローチにいけない、スローインを平山が投げる、自分のイイ状態でしかボールに対して飛べない、下がりながらのプレーで危険なボールの持ち方をして奪われる、ミスした後下を向いて意識が下がってしまう、ルーズボールでも声がなくて見えあってしまってインターセプトからカウンターを浴びる、そしてあの延長戦の確認を怠ったバックヘッドでのバックパス・・・・・・・・、もう書いても書ききれないぐらい意識の低さが引き起こす悪いプレーが沢山ありました。彼らは言葉ではわかっていても全く理解としていない感じさえするのですが、やはりこういう1プレーが一気に負けに繋がるという事をもっと切実に理解しなければならない。このチームの選手達は才能はあると何度も書きましたが、それを活かしきる事が出来ていないし、今のままではその能力を自分達の年代だけのチームでは活かしきれない可能性が高いかも知れません。この世代のこういう舞台で結果を出さなければならないプレッシャーと戦いながら、最低限の結果を出した事は良かったと思いますが、ニュートラルな状態でもはね返せる高い意識が必要になって来ると思います。後半せっぱ詰まったところで出た積極的な姿勢と迫力あるサッカーをいつも最初からやれるようにならなければ、彼らに更なる成長には繋がらないし、世界では戦えない。もちろん彼らの戦いはまだまた続いていく訳で、この後半の必死さ、そういう危機感を持ち続けて行く事できっとこのチームはもっとイイゲームが出来るようになると思います。そういうものがあったからこそ、あの2度の劇的な同点ゴールを生んだ訳で、自分達のポテンシャルを味わった事で、このチームに起きた化学変化をこの場だけでなく継続していく事を心底望みたい気持ちで一杯です。

逃げのプレーをせずどんどん自分の良さで挑んでいく、そういう事をしない限り自分達の限界なんて見えてこないし、意味のない経験でしかないと思います。そんな毒にも薬にもならない経験は何の意味もなさないのだから。個人的に確かに相変わらずの部分もありましたが、今日の試合は選手達は全力を尽くして戦い、2度のビハインドをはね返したこともあって良い経験になったと思います。こういうより質の高い実の詰まった経験を積み重ねて、WYに繋げていって欲しいです。ほんとにイイゲームでした。

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