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October 10, 2004

A代表への階段@東京オリンピック記念試合 日本選抜vsハンガリー選抜

東京オリンピック40周年の記念試合という事で組まれたこの試合。クラシックなボールとユニフォームに身を包んだ「日本選抜」が国立でハンガリー選抜と対戦という事なのですが、何よりもB代表という趣のメンバーがどんなパフォーマンスを見せたのか、気になる所でした。

スタメンはGKに曽ヶ端、DF鈴木秀人、山口智、那須大亮、MFボランチに伊東輝悦、服部年宏、アウトサイド右に田中隼磨、左に村井慎二、トップ下に二川孝広、FWは大久保嘉人、大黒将志。

やっぱり楽しみなのは、今まで代表に呼ばれてもおかしくないパフォーマンスをJで見せていた選手達が「個人」としてどういうパフォーマンスを見せるのか。チームとしては両チームとも急造チームと言う事で、コンビネーションや組織力という部分が期待出来ないですが、どこまでやってくれるのかを中心に見てみました。

序盤は曽ヶ端のキックミスもあったり、やっぱりマークミスもありましたが、非常に興味深かったのは、関西のチームで組まれた前線のトライアングルでした。二川・大久保・大黒のコンビは非常にフレキシブルに動きながらアグレッシブにゴールを狙う動きは凄い目新しい感じさえしました。二川が非常にうまくそしてシンプルに二人(もちろんアウトサイドも)を使って、そして同じラインまで上がって絡んでと質の高いプレーを見せてくれました。受けて高いテクニックで裁いてまた走るという当たり前の事をきっちりと出来る事が効果的に活きていたのが印象的でした。またポジショニングも良くてフィニッシュにも高い意識を見せており、ガンバで見せていたような快活なプレーを見せていました。また大久保が気の利くプレーでくさびを受けて前を向き、二川・大黒をおとりに使いながらフィニッシュにまで持っていくなど非常に積極的な姿勢を見せてくれました。意識も技術も高く、キレもあって今からオマーンに飛んで欲しいくらいの出来でした。高い意識はフィニッシュにもつながり、前半だけで6本のシュートと素晴らしい出来でした。大黒は余り目立つ事はありませんが、早い動き出しとフリーランニングはやはりJで結果を出している選手だなぁという感じでしょうか。使う側の選手が大久保を選択するシーンが多く、良いところで使ってもらえませんでしたが、サボらずに常に狙っているのはさすがと言ったところでした。それが実を結んだのは34分、二川が素晴らしい技術で囲まれながらも前を向いたところで、大黒・大久保の早いタイミングでのスタートから両側に開いて動き出す素晴らしいフリーランニングが相手を両側に引き出して、ノールックで出たループのパスは大久保の前にうまく出て、大久保が落ち着いて相手を外してきっちりと決めて先制点をとった形は彼ららしいゴールだったのではないでしょうか(もちろん相手の判断ミスもあったのは事実ですが)他にもハユマのパスから二川が良いタイミングで相手右サイドのスペースに飛び出し、そこで大黒が外に開いて空いたスペースに大久保が飛び出しダイレクトでボレーを狙う(このシュートはGK正面、その後のリフレクションをハユマが狙うがこれも止められる)など急造チームとは思えないイイ関係でプレーしていたのではないでしょうか。

個人的にすっごい期待していたアウトサイドの二人は序盤堅くなっていたのか、相手のアプローチに引っかかったり、クロスが相手に掛かったりとありましたが時間が経つごとに良くなって、起点となって突破を何度も成功させたハユマにしても、特徴であるタイミングの良い上がりと良質なクロスを見せてくれた村井にしてももっとチャンスをもらって欲しいと思わせました。細かい技術などは現在A代表のレギュラーでもあるアレックス程の細かい技術はないですが、運動量とタイミングは村井の方が質の高いと思いますし、何よりもバランスの良さは素晴らしいものあるのはわかっている訳ですし。(相手の質、モチベーションなど細かい部分が作用するでしょうし、玉際に余り厳しく来てないと言う事で一概には言えないですが)ハユマに関しては加地とどちらがイイと言う事はまだわからないですが、特徴でもある運動量の豊富さと、今年取り組んでいる攻撃をやりきるという意識の高さを見せていました。フィニッシュも何本か見せていたと言う事も凄い良かったなぁと。まだまだクロスの質やDFの時の対応など課題となる部分も多いのですが、これからもこういう意識の高さを保ってハユマ呼べ!となるようになって欲しいなぁと。柔軟性はこの二人は良く見せていたのではないでしょうか。

後半に入って、二川→播戸竜二、服部→戸田和幸、那須→阿部勇樹と交代があり、さあ、戸田や播戸を見ようと思ったら、右サイドを突破されてラインが揃ったところを村井の裏でシラという選手が高い打点で合わせて同点。まあしょうがないですね、GKは出れなかったかなぁと思ったのですがまあ仕方ない。ハンガリーは後半に入り、交代選手の影響かアプローチが早くなり、チームの組織力も非常に上がった感じでボールの周りも良くなり日本は劣勢を強いられてしまいます。3バックの外側を使う意識を持って早いボールを定石でもあるDFラインとGKの間に入れてくる事で結構なパニック状態になってしまいます。村井が下げられて、起点が減ってしまい、前線のアタッカー達にイイボールが供給されなくなってしまいました。流れがなかなか良くならない日本は、大黒に変えて高松を投入。その後、播戸の巧みなファーストコントロールからシュートを打つと、DFに当たったリフレクションを大久保が拾って中に入れるものの高松・播戸が詰める寸前でカット。段々試合に熱を帯び始めてきました。ハードなファールや厳しいコンタクトなどが出始めて、選手達もエキサイトしてくる。阿部のFKも鋭いボールでイイコースに飛ぶもののGKのファインセーブ、村井のCKから高松のヘッドは枠の外、ハンガリーも左サイドの突破からアーリークロスを流れながらも鋭いシュートは曽ヶ端がファインセーブ、CKの流れからボールが収まってしまいシュートも枠の外、どちらもチャンスを迎えながらも決めきれない。ここで山本監督はハユマ→北本久仁衛でDFラインに入れて、阿部がボランチ、伊東輝が右に出て修正を加える。大久保も序盤から運動量が多すぎたのか足が釣ってしまい菊池直哉を入れてこれでフィールドは全員出場。その菊池はトップ下で高松から受けると柔らかいクロスを大外にいてどフリーの播戸にきれいに通るが、力が入ってヘディングは枠を大きく逸れてしまう。その後播戸が挟み込むようにうまく高い位置でボールをカットすると前に大きくスペースの空いた高松が相手と1vs1になり、その外をぐるっと回った菊池が走り込んで2vs1を作るが、高松は自分で行ってフィニッシュ。しかしDFを振り切る事は出来ず、決定的なチャンスを逃してしまう。その後もうまいボールの動かしから前に出てきた阿部の巧みなダイレクトパスから村井が精度の高い“らしい”クロスを上げると播戸にぴったりかと思われたが、あわせきれずどうしてもウイニングポイントが取れない。そしてロスタイム寸前の所で戸田のパスミスから右サイドを細かいパスで破られグラウンダーのクロスをきっちりと決められて逆に勝ち越されてしまう。そのまま試合は終わって1−2で記念試合は終わりました。

まあ結果はしょうがないとして、面白い試合になりました。親善試合っぽい前半とガチンコの後半という様な試合ですが、後半に出てきた選手もそれぞれ良い面悪い面は出ましたね。高松はポストが頑強になっていてハイボールの競り合いもガンガンこなしていて、後はポジションニングと動き出しを高めて欲しいし、播戸は良いポジションにはいるし、後は良い心理状況で望む事。菊池は攻撃的にもやれる事を示したし、阿部はさすがチームメイトか村井の良さを引き出したりと。後は戸田がハードなチェックやアプローチのタイミングなどの良さを見せてくれましたが、凡ミスなども目立ってイイ出来とは言えず、山口がクレバーなアプローチやDFライン統率と能力の高さも見せてくれたりと個人の良さや悪さは沢山見えました。

山本監督はこれを区切りに協会から離れてJで仕事をなる事になると言ってましたが、こういう経験をほんとにこれからに活かして欲しい。というより前も書きましたが一番濃くて濃密な経験を得ているのだから日本サッカーに良い選手を育てる事で貢献して欲しいなぁと。まあ頑張って欲しいものです。

確かにお祭りのような側面もありましたが、こういう経験を得れてない選手もいただろうし、何か得る物があればいいなぁと。個人的に大久保・二川・大黒・村井・山口などは慣れれば必ず大きな力になると思うし、今度はA代表で見てみたい選手です。まあこれが先に繋がる事に期待したいなぁと。と言う事で今日はここまでです。あんまりまとまってなくてすいませんです。

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