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September 07, 2004

スタートは原点回帰 -重なる不安要素と共に-

フランス代表が、1992年以来のWC予選をドロースタートという形で発進しました。選手全員がWC予選は初めてであり緊張感もあったでしょうが、この事にメディアがまたもや元気いっぱいにレイモン・ドメネシュを批判しはじめている。僕はこの時期に彼を断罪すべきではないと考えていますが、それはまだチーム作りがまだ始まったばかりでこのチームはチームになっていないと言う事があるからです。なので今の時点で何も言う事は出来ないのですが、ただすっとメンバーを組んで即興で相手を凌駕出来るという事はやっぱり簡単なことではないんだなぁと実感した部分があります。

切れた鎖フランス代表敗退に寄せて LooseBlog

僕はEURO2004でフランス代表が敗退した折りにこんな物を書きました。世界最強の代表チームは連動力を失い、ジダンのマジックに期待するしかないチームからの変貌を求められた訳ですが、ドメネシュのもの凄い奇抜なメンバー構成でも共通理解を感じるようなプレーは余り無く、能力でどうにかしようという感じという部分は変わりませんでした。EURO2004の時点でEURO2000の時のようなもの凄い速いパススピードと変化のある組み立てで相手を崩すという形は消えてしましたが、そこにチームの柱であったジネディーヌ・ジダンを失い、その磁石のようにDFを引きつける存在感を活かして攻撃を作っていたアドバンテージさえ失い、その軸がなくなったと言う事でまだ色々と試行錯誤する可能性は高いかも知れません。ただ一番大きな問題は長い間やっていた選手達がいてもイイ崩しが出来ていない事にあるのかなぁと。個人的にはフランス代表の復活の鍵は個々の相互理解とそこに生まれる連携、そしてその理解と連携力が高まる事によりチーム全体が動き出せる状態になって相手を翻弄しながらねらい所を定めて変化のある攻撃を繰り出せるようになると言うのが理想なのではないかなぁと。以前はそれが出来ていたという事を考えると良いときのフランス代表に回帰する事がいいのではないのかなぁと。ただ現時点ではいきなり出来上がる物ではないので、既存のコンビネーションをFWを軸に使いながら構築していく事が必要なのではないかなぁと思いました。まあ3バックなんか辞めて、4-4-2で素直に入っていく事で良いのではないかなぁと。この試合では後半4バックになると、ジュリとピレスが開くだけでなく中にとポジションを変えながら崩しに掛かり、EUROの時のように個々の距離が離れすぎているという事はなく、本来持ち合わせているであろう攻撃力の片鱗を見せてくれた事が唯一の希望かも知れません。

この日のフランス代表は中心になるであろうジュリやピレスがスタメンから外れ、ロテンをトップ下に据えて、両アウトサイドにエブラとメンディと言う縦に速くて突破できる選手を使ってきました。しかし、相手がラインを下げて戦う事もあり、展開が硬直しパスも回らず、崩す事がままならない様な状態になっていました。確かに個人能力はイスラエルを上回っている物のスピードに乗れる攻撃は前線からの献身的なプレスによるボール奪取からのカウンターであり、ボールキープからの攻撃では効果的な崩しは全くと言っていい程出来ませんでしたが。相手は迎撃体制を整えてプレッシャーを掛けてくる訳ですが、それをかわしても穴を作る事は出来ないし、結局は力押しの1vs1勝負になってしまう。フリーマンを作れないという印象でした。そしてこのチームの一番のチャンスを生み出すのは、セットプレーでしかありませんでした。中に引きつける事も出来ず、FWの超人的な個人技に頼るだけで、アウトサイドを上手に使う事は出来ませんでした。後半ジュリ・ピレスの投入で攻撃に変化が出来た事とイイ状態でFWにボールが入るようになった事、そして慣れている4バックへのシステムチェンジでサイドバックに据えられたエブラ・ギャラスがどんどん追い越してダイナミズムを作り、この試合になかなか生まれなかった攻撃のスピード感やスムーズな攻撃、そして変化も生み出したのですが、決めきる事ができませんでした。

何となくですが、このフランス代表を見て、日本代表の事が気に掛かりました。これだけ能力のある選手達も選手を並べるだけではこういうアップセットを喰らってもおかしくないのではないか、ただそれがまだ表面化していないだけで、危機はそこに迫っているのではないかなぁと。まあチームの熟成度がまだ始まったばかりのチームともう一応2年やっているチームの差かも知れませんが、日本も同じ病気の兆候は出ていると思う。確かに修正されたジーコの路線は、確かに今のところベターな結果は残している物の、内容としてはやはりそんなに良い物とは言えない。最近はトップ下が開けたスペースにボランチが飛び出して攻撃の変化を出すという形は作ったものの、日本代表の攻撃という事を考えるとどうしても個人の力という物に頼る部分は大きく、チームの流れの中で何かを生み出す事は出来ていない。このままでは大きな不安を抱える事になるのではないかという感じがあるのは否めない部分があると思います。フランスは流れを変える事が出来ましたが、日本にはそういう決め手というか、これをやればとりあえず良くなりそうだという物がないし、そう考えるとこの強運だけなく、何かがこれからの戦いには必要になってくるのでないのかなぁと。だからこうしろというものが思いつかないのが現状ではあるのですが、チームがアウトサイドでダイナミズムを作ってサイドアタックでチャンスを作ると言う事を継続的にやれるようにならなければならないし、もしそういう事が出来ないのであればこのポジションの選手起用とのタイプをもう一度再考する必要があるのではないかと思います。ジーコはウイングバックと言う感じのカフーやロベルト・カルロスのようなサイドバックも兼任できる縦の動きが豊富な選手の起用しか頭にないようですが(てゆうかここに他の選手を使うという柔軟性が全く見えない)、変化が出せてスペースに入り込めるような選手の起用もやってみて欲しいという気持ちが凄い強くあります。チーム全体でどこを狙うのか、どうやって攻撃構築をしていくのか、そういうものをどんどんチームの幅として備えておかないと、後で泣くよう気がしてならない。現代フットボールは「フランス・イングランドという大物でさえ食い物にしている、つまり何が起きても不思議ではないし、個人能力の差ほどチームの力の差はないという事。」と言う事を日本の監督・選手も充分に心に留めておかないと、後で後悔しても遅いのだから。

あれ?少しずれてしまいましたね。フランス代表に関しては今回の試合でドメネシュもフランスに3バックは合わないという事やどの選手を軸にしていくべきかと言うのがわかったと思う。確かにホームで勝ち点2は失ったが、授業料としては決して高くないと思う。この日全く活きなかったロテンやメンディにしてもチームがうまく回る状態で使う事を見てみたいし、新たなフランス代表にとっては痛みは伴う物の実のある試合となった事は間違いないと思います。と言う事で日本代表に絡めてやってみましたが、いつも通りまとまってなくてすいません(苦笑)ということで今日はここまでです。

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Comments

新生フランスの試合を見て思ったのは
アルゼンチン2004アテネ
チームのことでした
最近のフランスはとにかく
押し上げる 相手も引くから
ペナルチーを包囲する 
サイドを使おうとする
崩せない クロスはとりあえず
あがるが 前線は半ば死んでいる
レアルのジダンは自然に体が動いてる
代表のジダンはキープして
探して見つからずだれかに渡すだけ
現代サッカーは考える時間を与えてもらえないというが
考えることに時間使ってるようじゃ
だめなんだと思う
サッカーに重要なスピードは
脚力以上に判断のスピードだと思う
デシャンの穴もでかいなと思う
旨くないが えぐいつぶしで
チームにメリハリをつけていた
ポルトガル のジレンマ
に近いかも
アルゼンチン ビエルサのサッカーが
完成した トータルフットボール
だと思う クライフバルサより
完成度は高い クライフは
ハイリスクを 背負うことを
前提としすぎていた嫌いがある
観てるほうとしては スリルありすぎで 面白いが
ポジション チエンジ
神出鬼没が21世紀のサッカー
かつてフランスは 
大会で一番面白い存在ではあったが
勝ち進めないチームだった
かつてのフランスに戻るか
更なる進化で
スーパーチームを作れるか
世代交代がポイントになると思う

Posted by: 和製フリット | September 07, 2004 at 11:07 AM

同意見です。フランスはあんなにも良い面子ながら現在、10番だけ足りない。それをロタンというのが非常に不愉快でした。

Posted by: encyclopector | September 07, 2004 at 05:08 PM

そうですね、動き出しがなく、攻撃が硬直している事と、2トップの絡みが少なく、二人とも独力でのゴールに期待するしかない状態になっていましたね。でも修正されてから何とか変化が出て可能性も見れましたし、これからですね。

ボランチに関してはマケレレ・ヴィエラのうち、一人は高い位置に出ていく事をやっていかないとまずいかも。それは攻撃を繋げるためというか・・・。やってる時間は長いので、もしかしたらマッチングの問題かもなぁと思ってみたり・・・・・。

現時点ではアルゼンチンは積み上げた物が違いますし、ようやくビエルサが自分の理想郷と言うべき形を作れたのですから比べるのはちょっと可哀想ですが、ジダンに頼らないアルゼンチンのような変動型のスタイルは絶対に可能だと思うし、シャンパンのように細かいパスサッカーが戻れば、、、、。

個人的にはすっごい期待しています。またよろしくお願いします。

Posted by: いた | September 07, 2004 at 06:40 PM

プロシネツキいましたね、すいません(汗)

ゲームメーカーの不在に関しては難しい部分はありますよね。入れるとしたらワイドアタッカーに入れるのか、ボランチの一枚に入れるのか、とりあえずあのポジションにロテンを入れるのか・・・、と閉口してしましましたが。

今のところ、候補者はピレス・ペドレッティ辺りでしょうか・・・・。ゲームメーカーというより、プレーメーカーという感じですが。

またよろしくお願いしますw

Posted by: いた | September 07, 2004 at 06:47 PM

タイトル部の“さん”抜けておりました。ほんとにすいません!

これに懲りずにまたよろしくお願いしますw

Posted by: いた | September 07, 2004 at 06:48 PM

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