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August 21, 2004

限界点@AthensOlympic Q.Final vsアメリカ

色々言いたいことはあるけど、この小さな差が世界との距離なのかも知れません。アメリカがフィジカルを全面に突き抜けるような強さを前面に押し出したサッカーを受けきることも抑えきることも出来なかった。そして日本の良さも消されてしまった。確かに惜しい試合だったけどその後一歩がこの結果なのかも知れませんね。

AthensOlympic 2004 Women's Football Qualter Final
Japan 1-2 America

この日のなでしこは、本来のレギュラーメンバーが復帰してベストメンバー。GK山郷、DF右から川上、磯崎、下小鶴、矢野、MF、3ボランチ右から酒井、宮本、山本、トップ下に澤、FWは大谷、荒川。

序盤は相手がフィジカルを前に押し出して長いボールを長身の16番にどんどん放り込んでくる感じで全体的に押し込まれて攻撃の糸口も見つからない展開になってしまう。ただ、守備に置いては全員が足を動かして一人では厳しい相手に数的優位を保って囲い込んでどうにか凌いでいく。そして、20分過ぎからようやくボールが繋がったり、澤がボールを受け始めて、攻撃に繋がりはじめるが、やはり得意のドリブルでの仕掛けや細かいパスがどうしても身体を入れられたりコースを限定されたりと苦しい展開になりシュートまで繋げられない。そんな感じで終盤まで0-0で持ちこたえていたもののドリブル突破をカットしたもののそのボールが強引に前に出されて、そのこぼれ球をクリアしきれず、浮き球になったところでアメリカの選手に押し込まれて、先制点を許してしまう。そのまま前半は終了。

後半は川上を高い位置に張り出させて、左には矢野から山岸にスイッチして3バックのような形に変える。この事で川上が前半ハム(9番)や11番に蓋をされていたサイドへ出ていくことが出来るようになり、その中で彼女の突破から受けたFKから同点ゴールが生まれる。山本のキックが澤がすらすように(当たってないみたいだけど)流したボールは誰も反応できずにそのままゴールに決まって、同点に追いつく。しかし、その後はまたアメリカの強引に前に出る強さに押し返されて、その中でFKからオフサイドトラップを掛けたものの取ってもらえず4人がフリーで抜け出すような形になり、山郷が横パスでいなされたところを決められて逆転・・・・。これに関しては又後で。

その後、反撃に出ようとするもののアメリカの前に出てくるDFに苦しんで、足が動かなくなると同時に前線へのボールも減ってシュートチャンス自体が生み出せない展開になってしまう。柳田、丸山を投入したもののチームに活気は戻らず、何かいつもの積極性は消え失せてしまったような感じで、セットで惜しいチャンスはあったものの活かせず、2-1でなでしこの冒険もここで終わってしまいました。

いやぁ、前半はイイサッカーをしていたのですが、やはり押し込まれて守備的に負担が強かったのか、後半ビハインドを負ってから前に出る力がチームには残ってなかった・・・・。向こうが身体の強さを活かしてシンプルに早めに入れてくる対応をチームでうまく対応していましたが、その運動量は少なくなく、また相手のフォアチェックに苦しめられてロングボールに頼ったことで、前後の距離が開いて中盤の運動量を課してしまったような形が後半の残りの勝負所で何かを仕掛けるエネルギーが切れてしまった印象でした。ただ前半ああいう形で凌ぎきれなかったらどうにもならなかったし・・・・・・。一回で取りきれずに足先だけのカットがはじき飛ばされて、強引にキープされたり前をこじ開けられたりして、継続的に相手の脅威にさらされ続けてきた事が大きかったのかも知れませんね。

ただ、難しい部分はありますが、今日は自分たちがアメリカのプレッシャーに苦しんで、大きな展開やサイドチェンジなどで相手を振るようなことが出来なかったことが自分たちの幅のあるサイドを活かした攻撃が出来ずに、常に相手が前にいる状態で攻撃をすることになっていたことが多かったのも、苦しいのは仕方がなかったかも知れません。

で2点目の失点のシーン。あれはオフサイドだって・・・・・、絶対に。でもあの1点目の浮き球からの失点が選手達の意識の中にあったのか、どうしてもフィジカル的な争いを裂けて、ああいうリスキーなプレーを選んでしまったのかも知れませんね。そして采配面で言えば、運動量が減ったところで前に人を入れてもフォローしきれない、押し上げも効かない、細かいパスもコースが作れず攻撃がうまく出来ない。全体的に運動量が減るとチームとしての機能性や連動力を失うのは仕方がないこと。中盤は確かに換えのきかない選手が多いんですけど、守備と攻撃を精力的に繋ぐリンクマンのような存在が欲しかったなぁと。まあ一発で前線までボールを蹴る事が出来ない事もあって、ラストの部分でも脅威を与えることは出来なかったの惜しかったし、悔しい部分だった。

でも体力的な部分、フィジカル的な部分の差を考えると組織で補う限界がここだったのかも知れません。囲んでも取れない、攻撃の起点が出来ないし、そこからの展開がなかなか作れない、まあこれが世界トップレベルの強さでしょうし、ここまで押し上げることは出来ましたが、ここで大きな根本的な壁に当たってしまったのかも知れません。

でもここまで世界に通じる組織力と連携力でここまで登り詰めたことには胸を張って欲しいし、素晴らしい成果を残すことが出来たと思う。よく頑張ってくれました。選手達には色々と後悔もあるかも知れないけど、課題はまた次の目標に向けて頑張って解決していけばいいし、そういう意味ではサッカーは終わりじゃないからまたゆっくりと羽を休めて今度はもっと高い位置まで行けるように前を向いて欲しいなぁと(課題としてはビハインドメンタリティとフィジカルが強い相手へのもっと高質な対応力)(単純なカナダのようなタイプはどうにかすることが出来たから、今度はアメリカはもちろん、ドイツや負けたナイジェリアなどのもの凄いものを持っている相手に対してどうやって対応していくか)。試合を見ている人にサッカーの本質や素晴らしさ、すがすがしさを教えてくれたことは忘れません。本当にお疲れ様でした。

ということで日本のオリンピックのサッカーはここで終わってしまいましたが、後は新強いスターのプレーを横目で見ながら(笑)Jに帰ろうと思います。では今日はこの辺で

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» 【お疲れ様】 [にぎりこぶし]
女子代表もお疲れ様でした。 精度がイマイチだったものの、日本のサッカーを貫いてくれたと思います。アメリカが体格もプレッシングも試合運びも一枚上手でした。男子でいうアルゼンチンの選手達のプレーと同様に、出だしの一歩などの差は大きいんでしょうけどね。 や [Read More]

Tracked on January 01, 2004 at 12:00 AM

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